お知らせ・レポート



このたび、デザイン・クリエイティブセンター神戸が2012年から2年に1度、開催している創造教育プログラム「CREATIVE WORKSHOP ちびっこうべ」が、「第11回キッズデザイン賞」(主催:特定非営利活動法人キッズデザイン協議会、後援:経済産業省、消費者庁、内閣府)を受賞しました。(受賞数298点/応募数462点)

ちびっこうべは、「子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門」での受賞となりました。今後も、KIITOでは、ちびっこうべをはじめとし、創造性を育むさまざまな活動に取り組んでまいります。

なお、9月25日(月)には、このたびの全受賞作品の中から最優秀賞として「内閣総理大臣賞」1点のほか、優秀賞として「経済産業大臣賞」「消費者担当大臣賞」「少子化対策担当大臣賞」「男女共同参画担当大臣賞」、奨励賞として「キッズデザイン協議会会長賞」、特別賞として「東京都知事賞」「審査委員長特別賞」「TEPIA特別賞」が発表される予定です。

プレスリリースはこちら(PDF)


◎ちびっこうべについて
http://kiito.jp/chibikkobe/

◎キッズデザイン賞について
http://www.kidsdesignaward.jp/2017/index.html


神戸開港150年記念「港都KOBE芸術祭」の連携事業「Robert Frank:Books and Films,1947-2017」開催に伴い、9月4日(月)、11日(月)、19日(火)は10:00~18:00の時間で臨時開館いたします。
また、臨時開館日には以下もオープンいたします。ご来館をお待ちしております。

神戸港と神戸文化の企画展「神戸 みなと 時空」 10:00~17:00
生糸検査所ギャラリー+クリエイティブスタジオライブラリ 10:00~18:00

2017年7月6日(水)

+クリエイティブゼミVol25「観察のカガク」第1回を開催しました。

観察のカガクについて
観察のカガクは2015年に行われた発想のスタートラインの続編として開催し、「デザインのための観察の力」を学ぶ全5回のゼミになっています。講師は、前回と同じく、DESIGN MUSEUM LABの久慈達也さんと明後日デザイン制作所の近藤聡さんのお2人です。

第1回「オリエンテーション  色や形を扱うデザインという行為において、観察はなぜ必要なの?」

観察の見取り図
久慈さんより、これまで習う事のなかった「観察」というものが何なのか。それがどういう風に社会に生かされているかというお話をしていただきました。「ホームに直角に設置された駅のベンチは線路への転落を防ぐための解決策で、観察が生んだ問題解決である。」という話をされた後に、アイデアを出すために欠かせない観察という行動を、デザインの為の観察と定義しました。

-デザインのための観察-
1.科学的な正確さよりも、観察者の主観性を大切にする。
2.事実や確認や分析のみならず、自らの造形感覚や発想に寄与することを目的とする。

「デザインという言葉で何をイメージしますか?」という久慈さんからの質問に「問題解決の手法」「道筋をたてること」という答えが参加者から出てきました。さらに久慈さんは「行為としてのデザイン」は
・構想(何をどうやってつくるか)
・造形(どのような形・色を与えるか)
の2つを定義しました。構想と造形が伴っているからデザインであるとお話され、最初のワークに入ります。



 

「1本のまっすぐな線」書いてください。
ホワイトボードに参加者が1本のまっすぐな線を書きます。次に「できるだけまっすぐな線を書いてください。」「重ならないようにまっすぐな線を書いてください」と条件を足していき、合計3名の参加者が順にホワイトボードに線を書いていきました。線をどうやって引くかでデザインの捉え方がわかる。というお話に続きます。

・構想:どこからどこまで線をひっぱるか
・造形:どれだけまっすぐな線を引くか
・条件:ホワイトボードに先に書かれた線、後から言われた指示

久慈さんは「普段のデザインの現場において、その条件は、もっと見えにくいところに隠れているから観察という手法で探し出さなければいけない。アイデアに形を与えること、形の為にアイデアを与えることがデザイン。1本のまっすぐな線を書く行為は、1番簡単なデザインの問題であると言える」とお話しされました。


 

対象から条件を受け取るための手段
久慈さんより、「情報を受け取るためには2つの手段があり、1つ目は「観察」2つ目は「学習」。観察はフィールドワークやインタビューといった体験を通して得られる情報。学習は本を読むことやネットで見ることといった実際に体験しなくても得られる情報。外国語や絵画など、見てもわからないこともある。それを理解するためには学習は必要不可欠である」と話され、観察と学習はガソリンとエンジンのような関係であると例えました。

情報の習得には準備が不十分では得ることができず、「見よう」「知ろう」と注意を払うことで情報を受け取ることができる。それまではノイズと一緒である。町中に溢れている様々な情報も注意を向けていないとノイズのままであると話されていました。

「抽象画から情報を抜きだす」
久慈さんが水色と白とピンクの3色がベタ塗された図を投影し、参加者に何に見えますか?と問います。
参加者は「道」や「フランス国旗」「かまぼこ」といったように答えを述べますが、正解は違い、答えはローソンの配色でした。ローソンの写真を見せたときに参加者からあ~と声がこぼれました。人間は自分の見ている物に寄せて考える傾向があり、そこに色が重視されたり形が重視されたりします。都合のよい互換を脳が勝手にするので、人間は細部より全体を認識します。多少、幅が違っていたり、色が違っていても、全体の部分を認識してしまいます。


 

「discover(発見)」は「cover(行為)」を「dis(否定)」すること。
最初に集まった2階のライブラリの部屋から3階の会議室に場所を移し、その部屋の特徴を観察します。観察者に選ばれた5人が各々メモを取りながら案内された部屋を観察します。2階の部屋に戻り、それぞれの観察の結果を発表していきます。

・全体のサイズが6m×10m、高さが4m。
・入口があって床がフローリング。
・右側の扉は右開きで後ろの扉は両開き。ガラスがついている。
・ホワイトボードには紙が貼っていて、青いマグネットが右下に貼ってある。
・コンセントが6個くらいある。
・椅子の色は黒。
・折りたためる白い机。
・入ったら目の前に丸い電気が3つ。
・時計が8時21分を指している。
・教卓のようなものが左奥にある。
・全体的に下の部分が茶色で、上側が白くなっている。
・部屋の形は長方形。
・床とドアは木、エアコンはプラスチック。
・窓が二つ。
・無臭。
・ザーッというエアコン音。
・クラッシクな会議室の印象。

視覚以外の情報や動き、環境、空間の印象、参加者の主観で得られたそれぞれの観察が発見されました。見ている視点やそういった個人の主観を大切にしていくとお話されました。


 

観察が上手くなるための方法
久慈さんより、イメージ(視覚情報)から「文字にする記述の力」と「目で見えている以上のことを体験する力」の2つのベクトルを意識することで観察は上手になる。手元にくる情報のほとんどが視覚情報でくるので、それを超える記述と体験の力が必要である。モノを触ったり音を聞くことも観察においては大切というお話をいただきました。

-観察が上手くなる2つのベクトル-
記述力:眼で見たモノゴトを言葉にする能力
体験力:眼で見たモノゴトを体験する能力

次回は、イメージから文字にする記述の力について内容を詳しく掘り下げていきます。
「みる→かく…つくるための観察その1:みたものを言葉に帰ること」

+クリエイティブゼミVol25 デザイン編「観察のカガク」
http://kiito.jp/schedule/seminar/article/22773/

デザイン・クリエイティブセンター神戸で、2017年8月に開催するトークイベント 「キイトナイトvol.17 創造の交差点」についてプレスリリースいたします。

プレスリリースはこちら(PDF)

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