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KIITOインターン生による「ちびっこうべ学校」レポート

2017年9月8日(金)

はじめまして!KIITOにインターンさせていただいております、遠藤百笑と申します。山形県にある東北芸術工科大学のコミュニティデザイン学科に所属しています。8月から9月上旬までの約1か月間、KIITOの様々な活動に参加させていただいています。

2年に1度開催される、子どもの夢のまち「ちびっこうべ」。その間の年である今年は「ちびっこうべ学校」を開催し、子どもたちが神戸のまちの中に出て、食・建築・デザインのプロから直接学び、さまざまなものやことを観察し、創造力を養います。今回のレポートでは、私がサポートさせていただいている「建築」と「食」のワークショップに参加している子どもたちが、どのように学び、感じ、変化したのかをお伝えしていきます。

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「いつものまちじゃないみたい」
|建物だけでない「場」のつくり方や考え方を、子どもたちが建築家と神戸のまちを歩き、居場所を探して観察し、実際につくって、試して、体験しながら学ぶ「建築」プログラム。

まちのいたるところにある「居場所」。座って休んでいる人もいれば、おしゃべりしている2人組もいるし、お弁当を食べている人もいます。居場所ってどんな場所だろう?また、自分だったらどんな場所が居場所になるだろう。

いつもよりゆっくり、よく観察しながら歩くと「あ!」と居場所を発見した子どもたちの声が飛び交います。子どもたちにとって、あまり来たことがないというまち、新開地。いつも通っているという子も、今日は新しい発見の連続で「いつも通っているのに気づかなかった!」と驚いている様子でした。

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ワークショップのはじめに「建築家ってどんなお仕事?」という問いかけをすると子どもたちから返ってきた答えは「家をつくる人」「設計図を書く人」。今回のワークショップを通じて子どもたちに体験してもらうのは、その根っこにある、どんな場所にどう設えたら、居心地が良いのか、人はどうするのかを観察し、考え、実践してみること。
ぐんと視野が広がった子どもたちの勢いは止まりません。大人が想定していた以上の発見や疑問が連発し、なんでここに段差があるんだろう?さっきの段差とどれくらい違う?これは本当にあった方がいいのかな?ここに何があれば居場所になるだろう?と、しっかり物事を理由づけて考えることができるようになりました。

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あたりまえに生活していると、まちの風景や、あらゆるものに対して「なぜ?」という疑問はそもそも生まれにくくなりますが、その疑問をたくさん持つことで新しい気づきがたくさん得られ、考えさせられます。まだ「あたりまえ」が少ない子どもたちは、少しその疑問を投げかけて考え方を教えると自由に疑問を見つけて自分で気づき、考えることができます。大小問わず「なぜ?」という疑問を持てる力は、子どもにとっても大人にとっても豊かな創造力を持ち、より豊かな暮らし、もの、ことを生みだすために必要な力だと感じました。

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「赤ちゃん用の椅子はある?」
|大丸神戸店で店員さんのふるまいを学び、神戸のパン屋さんからパンづくりを本気で学んだシニア男性たち「パンじぃ」のつくった焼き立てパンを子どもたちが販売する「食」プログラム。

ワークショップ初日となる今日、子どもたちは「笑顔」「あいさつ」「大きな声」の3大行動が軸となる接客マナーを学びます。
はじめての体験に緊張しながらも、大丸神戸店のプロが教えるひとつひとつのポイントをしっかりノートに書きこんで、真剣な表情で聞いていました。一連の流れを確認しようと大人がお客さんになりきって練習してみると、実際にやってみることで自ら気づき、考え、動くことができました。

「いらっしゃいませ!」と元気よく笑顔で丁寧なあいさつをして、席へと案内してくれる子どもたち。お客さんが座りやすいように椅子を引いてくれたり、一緒に店員をしている仲間がスムーズに動けるように自分の番じゃなくてもサポートしてあげたり、後片づけまでしっかり「おもてなし」のサービスが行き届いていました。

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練習が終わると、子どもたちから質問が出ます。「赤ちゃんを連れているお客さんが来た時のための、赤ちゃん用の椅子はある?」子どもたちのお客さんを思う気持ちは、もう立派なプロの店員さんそのものです。ワークショップ最終日の11月3日には大丸神戸店でカフェを開き、子どもたちがカフェの店員となってパンじぃのパンを提供します。子どもたちの様子を見たパンじぃも、カフェのオープンに向けて頑張ろうとまたさらに意気込んでいました。

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9月には毎週土曜日にKIITOカフェにて子どもたちが店員さんとなってお客さんをお迎えしています。実際にお客さんを目の前にすると緊張で言葉が出なくなってしまうことも度々ありますが、子ども同士で独自にルールや順番をつくって仲間同士で助け合いながら接客できていました。

チームワークはただ仲良くすればいいものではなく、個々が自分のできることを全うし、仲間を理解して臨機応変に協力できることが大切です。良いチームワークを築くことで効果や効率だけでなく、活動そのものが楽しくなる満足感やさまざまな学びが得られます。参加している子どもたちのほとんどは初対面で学校も学年も違い、「笑顔」や「大きな声」がもともと得意な子もいれば、苦手な子もいます。たった3日間のワークショップですが、すでに子どもたちのチームワークは抜群で、苦手な子には得意な子が教えたり、自分だけでなく周りを見て行動することができ、さらに協力することを楽しんでいました。同じゴールを目指す者同士、お客さんに対してだけでなく店員同士にも思いやりを持って一生懸命がんばる姿にお客さんも感心している様子でした。

ちびっこうべ学校|建築|概要はこちら
ちびっこうべ学校|食|概要はこちら

東北芸術工科大学コミュニティデザイン学科
遠藤百笑

2017.9.8

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