高齢者が、それぞれに楽しみ、活躍できる場所をつくりたい。未来を高齢者とともにつくっていくことを掲げて、デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)は、「男・本気のパン教室」や「大人の洋裁教室」など、実践的なプログラムをつくることに尽力してきました。
いくらかの活動を通し、次に感じたのは、もっと広く知ってもらうための活動も必要だということです。
そこで開催したのが、LIFEISCREATIVE展。最初は2015年に神戸で、高齢者の方々へ向けて、取り組みの紹介を。2017年には、高齢者以外の方へもターゲットを広げ、高齢社会の現状プログラムの詳細を知ってもらおうと東京での展示会を開催しました。
高齢社会の問題は、高齢者のみなさん自身が参加する問題でもあるし、まだ高齢者でない人が自分の未来の話として考える問題でもある。
より多くの人が人生について考える、きっかけをつくる取り組みとして、これからも活動をしていきます。
編集
山縣杏
アートディレクション
寄藤文平(文平銀座)
デザイン
浜名信次(Beach)
写真
坂下丈太郎、芦田博人、伊東俊介、大塚杏子、辻本しんこ、森本奈津美、片山俊樹、岩崎暁子
発行
NPO法人プラス・アーツ
〒651-0082
神戸市中央区小野浜町1-4-307
デザイン・クリエイティブセンター神戸
〒651-0082
神戸市中央区小野浜町1-4
助成
日本財団
2018年3月初版発行
本書の無断転写、転載、複製を禁じます。
© 2018 NPO Plus Arts / Design and Creative Center Kobe
1927年に輸出生糸の品質検査を行う施設として、ゴシックを基調とした神戸市立生糸検査所(旧館)が建設されました。1932年には国に移管し、国立生糸検査所(新館)が東に建て増しされ、神戸港の生糸の輸出は、大正から昭和初期にかけて最盛期を迎えます。
近代日本の産業や文化を輸出するための重要な拠点だった生糸検査所は、その後役割を終えましたが、また新たに、一時代を築いたまちや文化を継承し、新しい価値を生み出す創造の場となります。
2008年に、神戸市がユネスコ創造都市ネットワークのデザイン都市に認定され、その創造の拠点として、デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)を2012年8月に開館しました。
KIITOは、デザインを人々の生活に採り入れ、より豊かに生きることを提案し、神戸だけでなく世界中をつなぐ、デザインの拠点となることを目指します。
神戸市の中心部三宮の海側に位置する地上4階建ての建物内では、デザインやアートにまつわるゼミ、レクチャー、展示、イベントを開催するほか、貸ホール、貸ギャラリー、貸会議室、クリエイティブラボ(オフィス入居)スペースなどがあります。