ちびっこうべ2016でオープンしたユメミセを、1店舗ずつ紹介していきます。
(ユメミセプログラムについてはこちら)
9班の「カレーハウスPiRiPiRi」のメニューは、フレンチレストラン「レストラン・パトゥ」のインド風ドライカレー。お店では出ていない、シェフ特製のまかないカレーです。
班のみんなでカレーを試食し、考えた店名が「カレーハウスPiRiPiRi」。ぴりっとスパイシーなカレーの味をヒントに考えました。お店で大事にすることは、食べた人に元気になってもらうこと、笑顔になってもらうこと、そして、わくわくしてもらうことの3つを出しました。
デザイナーチームでは、この店名を表現するマークをデザイン。辛さを表現するために、の文字を唐辛子に見立てました。発表のときには、「【i】の上の点が唐辛子のヘタ、【i】の下の棒が唐辛子の実です!」と、デザインの意味も細かく説明。こだわりが光ります。
マークを作るときには、元気で力強いイメージを伝えるため、大きな書道筆を使い、大胆に文字を配置!文字の色も背景とのバランスを考えて工夫し、他のどの班よりも大きくて目立つマークを作りました。
建築家チームは、森や木の緑と、太陽のあたたかい光を感じることのできる明るいお店で、お客さんに元気になってもらおうと考えました。完成したお店は、まるで一本の大きな木のような外観に。木の葉をイメージした緑色のテープの隙間から明るい光が入り、まるで木陰でピクニックをしているような店内になりました。
店内には、カレーのスパイスを展示したり、イートインスペースをつくったりと、メニューのカレーの魅力をしっかりお客さんに伝えるため、工夫をしました。
そのおかげか、お客さんの店内での滞在時間が一番長い班だったのではないかと思います。
まちオープン当日は、お店から美味しそうなカレーの香りを漂わせて、お腹を空かせたお客さんが列になりました。シェフチームのこだわりだった「顔つきカレー」は大人気メニューに。レーズンやカットしたパプリカで、思わずくすっと笑ってしまうような可愛い表情のカレーをつくりました。そのとき担当するシェフによって、ちょっと顔つきが変わるのも楽しいサービスです。
見た目の可愛らしさだけでなく、シェフチームであれこれと試行錯誤して調合した絶妙なスパイス加減のカレーには、お客さんから「家のカレーと全然違う!」「初めて食べる料理みたい!」という声が。
カレーは家庭のメニューとして子どもたちもよく慣れ親しんでいるものですが、その分、新しいカレーとの出会いにたくさんの発見があったようでした。
10班「カレーハウスPIRIPIRI」担当クリエイター
シェフ:山口 義照/レストラン・パトゥ
建築家:桑原 宏明/株式会社 空間デザイン
小玉 一徳/大阪産業大学 デザイン工学部 助手
デザイナー:神崎 奈津子さん
撮影:中村寛史、森本奈津美、片山俊樹、衣笠名津美、辻本しんこ