デザイン・クリエイティブセンター神戸では、2 年に 1 度、子どもたちの創造性を育むことを目的に、シェフ・建築家・デザイナーといったクリエイターから、プロの技術や考え方に触れ、自分たちの手で協力をしながら「夢のまち」をつくりあげていく<ちびっこうべ>というプログラムを実践してきました。2020 年度、KIITO でこれまで実践してきたプログラムをベースに地域や家庭といった様々なフィールドに広げていき、子どもたちが創造的な学びに触れる機会づくりを行います。
ちびっこうべ 2020 の第一弾として、兵庫区・荒田地域福祉センターにて、センターに通う小学 4~6 年生を対象に、ロゴマークづくりを通して、デザインについて知り・考えるワークショップを開催しました。講師はこれまでのちびっこうべワークショップでもデザイナーチーム・建築家チームでご協力をいただいている、デザイナーの和田武大さんと、建築家の阿曽芙実さんです。
荒田地域福祉センターは、子どもから高齢者まで様々な世代の人のふれあいの場として、体操教室やふれあい喫茶、農園など幅広い活動を行っています。今回、センターの老朽化に伴い、場所を移して新設されるセンターのロゴマークづ
くりを子どもたちとワークショップで実施しました。
第一回となる 11/28(土)は「ロゴマークってなに?」ということを学びました。まず、デザインについて和田さんよりレクチャーです。
デザインは“だれ”に“何を”伝えたいかを考えること。その伝えたい相手にどういう風にメッセージを伝えるかが重要になってきます。和田さんからは、様々なフォントの「荒田地域福祉センター」文字を見せてどれだけ印象が変わるかや、リンゴも赤色の丸で伝えることができるかもしれないなど、色や形にどんな効果があるのかお話をいただき、はじめのワークとして、自分たちのロゴマークづくりを行いました。
クラブ活動は何している?すきな食べ物は?最近はまっていることある?など和田さん・阿曽さんと話をしながら、自分を表すモチーフを子どもたちが紙に思い思いに絵をかいていき、たくさん出てきた要素から 2 つを組み合わせて自分
だけのロゴマークをつくりました。
自分たちのロゴマークができたら、次に新しく建てられる「荒田地域福祉センター」について設計を担当している阿曽さんより建物の特徴やコンセプトをお話いただきました。新しく建てられるセンターは、現センターより少し北側に建設され三角の大きな屋根の高い天井が特徴です。現在も行っている、ふれあい喫茶や体操教室といったイベントが行える 2 つの部屋と、新たに庭にはゆずやビワなど様々な果樹が植えられます。阿曽さんは新しくできるセンターのコンセプトとして「まちのリビング」を掲げて、いろんな世代の人が、ふらっときままに集まれる場所づくりをしていると話されました。
阿曽さんから建物のコンセプトの発表が終わった後、子どもたちに、この荒田地域のことやセンターのロゴマークをつくるためのリサーチノートが配られまた。ノートには「センターにはどんな人がいる?」「そこにいる人たちはどんなことをしている?」「荒田ってどんなまち?」「まちのサインや看板を見てみよう」といった、子どもたちが見たものをどんどんと書ける仕様になっています。
次回、12/12(土)の第 2 回ではこのノートをベースにキーワードを出していき、センターのロゴマークを考えます。