NEWS NEWS

2013/4/4

イベントレポート

深澤直人「地域に寄り添うMUJI」

2013年3月22日(金)

muji_130322_14 muji_130322_09
muji_130322_11 muji_130322_15


プロダクトデザイナーの深澤直人氏をお招きし、レクチャーを開催。ゼミ「Found MUJI 神戸」のベースとなっているFound MUJIを中心に、地域に寄り添う無印良品の取り組みや、ご自身のものづくりについてお話しいただきました。

Found MUJIは、深澤さんが台湾で買った10万円の器のレプリカが、中国で2千円で売られていたことをきっかけに始まりました。同じ窯元で作られた品質の良い器を、作られた時代が違うだけで骨董品とするか、レプリカとするかは、感受性の違いだけ。もともと、新しく作るというより探し出したものを人々の暮らしに合わせて改良し提案してきた、無印良品らしい発想です。視点を変えてみると、本当に価値のあるものが見えてくる。この考えは、深澤さんのデザインとも共通しています。

深澤さんの作るプロダクトは“シンプル”と表現されることが多いのですが、決してシンプルなものを作ろうとしている訳ではなく、目指しているのはミニマムで完結したもの。無意識のうちに誰もが共有している概念を見つければ、適正な形が見えてくる。それは一番自然な形で、おのずと、人の気持ちにすっと入るものが生まれる。日常で長く使われてきたものに価値を見出すFound MUJI、人々の生活に溶け込む無印良品、そして深澤さんのミニマムなデザインが繋がり、それらがなぜ愛されるのか、深く納得させられるご講演でした。

muji_130322_16.jpg muji_130322_19.jpg
muji_130322_17.jpg muji_130322_18.jpg

 
レクチャーの後は、交流会を開催しました。ケータリングは、神戸料理学会のメツゲライクスダさんにお願いし、ハムやサラダ、あたたかいソーセージなどをご用意いただきました。パンはサ・マーシュさんのものです。お料理は、あっという間になくなり、もちろん大好評。とても華やかな席となりました。お集まりいただいた方々、どうもありがとうございました。

Found MUJI 神戸
このゼミは、世界中の地域から人々の知恵と工夫に磨かれた伝統と文化を見つけ出す「Found MUJI」の活動を神戸で行う試みです。もの、文化、歴史にまで視野を広げてリサーチすることで、神戸の新たな魅力を発見していきます。→開催概要はこちら