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2019/6/12

REPORT

アルファベットをデザインしよう -フランス人デザイナーから学ぶ文字の魅力- レポート

6月9日(日)

中学生を対象としたワークショップ「アルファベットをデザインしよう -フランス人デザイナーから学ぶ文字の魅力-」を開催しました。

講師は、フランスからやってきたグラフィックデザイナーのパスカル・アンベールさん。アンベールさんは、10年ほど前から世界各地で子どもたちにデザインの楽しさを伝えるワークショップを開催してきました。今回のワークショップは、子どもたちがプロから技術を学びまちをつくりあげていく「ちびっこうべ」を開催しているKIITOならではということで、まずはアンベールさんのフランスでの実際の仕事内容についてのお話。そして、実際にデザインを体験するという流れで行いました。

  

グラフィックデザイナーというお仕事、知っていますか?という質問に、子どもたちはまだ緊張ぎみ。アンベールさんの出身地・トゥールーズという街はフランスで4番目に大きいということ、航空産業で栄えていることなど、海外の文化を交えながら、通訳の川本美希さんを介してアンベールさんと子どもたちがコミュニケーションをとっていきます。実際にアンベールさんがデザインしたポスターについては、どういう意図で配色を行ったか、というお話を聞くことができ、子どもたちはスクリーンに次々と映し出されるグラフィックに真剣なまなざしを向けていました。

  

「アルファベットをデザインする」というこの日のワークに関連して、アンベールさんがお話されたのは「違い」について。たとえば、ウォーミングアップ代わりにアルファベットで自分の名前を書いた名札を見比べると、同じ黒色のペンで書いていても、大文字や小文字、太い線や細い線などの違いが見られます。また、アルファベットを平面や立体の角度から観察できる絵本を見てみると、いくつかの共通点や違いがはっきりと見えてきました。そして、それは私たち人間にも言えること。頭や目、手足の数は同じでも、身長や髪型、目や肌の色など、違うところがたくさんあります。そしてその中でも、着ている「服」の違いは大きいものです。
この服の違いは、動物に置き換えると「肌」の違いになります。犬やハムスターのように毛が生えている動物、鳥のように羽根が生えている動物、中には魚のように鱗を付けた動物など、さまざまな種類がいます。
これらを踏まえ、今回は「アルファベットに服を着せる」イメージで、動物の肌をイメージしながらデザインをしていきます。

  

  

  

アルファベットの輪郭のみが描かれたワークシートがランダムに配られ、いよいよ第1部となるデザインの時間です。しかし、子どもたちはなかなか最初の一歩が踏み出せない様子。用意された動物のイメージ画像が置かれたスペースと自分の席を何回も行ったり来たりして、「うーん」と悩んでいると、ようやくペンを持つ子どもが増え始めました。参考で見た動物や、自分が飼っている動物を思い浮かべながら、アルファベットの洋服をデザインしていきます。途中、同じ模様を繰り返し書くうちに「何を書いているのかわからなくなってきた」とデザインの大変さを痛感する場面も。それでも、使うペンの太さを切り替えたり、動物の体を意識してわざと模様を描かない白い部分を残したり、ひとりひとりの個性が垣間見えました。

  

  

デザインワークのあとは、ワークショップの第2部。先ほど子どもたちがデザインしたアルファベットとはまた違った、様々なデザイナーによるデザインのアルファベットを使って、自分たちの名前になるように組み合わせていきます。
クロスワードのように同じ文字をつなげて配置していくと、個性的なデザインが床一面に広がります。最後に、日本の文化である習字で書いた漢字の名前を添えたら完成!海外のデザインと日本の文化がコラボレーションした、巨大なクロスワードが出来上がりました。

  

目で見て、頭で考えて、手を動かして取り組むことで、デザインすることを体感した子どもたち。今回のワークショップをきっかけに、英語の知識としてのアルファベットではなく、造形的な側面からアルファベットの魅力に気づくことができたのではないでしょうか。

  

子どもたちの作品は、KIITOの2階「プロジェクトスペース2B」にて展示予定です。19人の子どもたちがデザインした19文字のアルファベットデザインを、ぜひご覧ください。

ワークショップの詳細はこちら
アルファベットをデザインしよう -フランス人デザイナーから学ぶ文字の魅力