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2019/6/30

REPORT

KIITOアーティスト・イン・レジデンス2018 椎原保「旅する KIITO」展 レポート

2019年3月15日(金)~4月7日(日)


(撮影:加納俊輔)

KIITOアーティスト・イン・レジデンス2018の招聘作家として、現代美術家の椎原保さんを招聘し、展覧会「旅する KIITO」を3月15日から4月7日まで開催しました。

滞在制作は6月からスタートしました。「感じること」をテーマに制作を続けてきた椎原さんは、センター内や市内外を見て回り、KIITOスタッフほかセンターに訪れる一般の方々と対話を重ねて、アーティスト・イン・レジデンスとは、KIITOとは、神戸とは、そこで働き、生活する人々はどのような人たちなのか、をていねいに感じ取り、展示の構想へと反映させていきました。

展覧会は、1階のKIITOホール、ギャラリーA,Bに加え、通常は展示空間としては使われない控室、中庭、さらには、一時期制作の拠点としていた2階の一部までを活用し、鏡、おもちゃ、照明、写真、生糸検査所時代の家具などを配置して、展示空間を構成していきました。

展示では、配置されているものはそれ単体では、何か特別に造形的な加工がなされたわけではない、何気ないものたちばかりですが、それらが広大なKIITOホールの空間に宙づりにされていたり、点在していたりしました。吊られた鏡は、人が会場に足を踏み入れると動く空気の影響を受けて、ゆっくり回転しはじめます。鏡が回転すると、鏡にあたる照明の光も合わせて回転し、四角い光が会場の壁に沿って周り、つい目がその後を追ってしまいます。
このような、ささやかだけれど、ふと目や意識をさらわれるような現象が、会場内で歩みを進めるたびに起こり、目や耳で「感じる」ことが自然と意識されるような展示空間になっていました。

展覧会は3月15日でオープンを迎え、15日にはオープニングイベントとして、KIITOセンター長の芹沢高志と作家本人によるごあいさつ、および、展示の解説を行いましたが、滞在制作は展覧会の会期中も続きました。ものの位置が変わったり、新しく増えたりと日々変化が起こっていました。また、作家本人が会場にいる間は、展示のガイドや来場者との対話を随時行いました。対話した人数はのべ212人にも上りました。

6月からの滞在制作の様子と、展覧会の開催風景をまとめたドキュメントブックを発行しました。作家本人がKIITOのアーティスト・イン・レジデンス担当者に送ったEメールを転載し、滞在制作のプロセスがわかるような内容になっています。展示をご覧になった方もそうでない方も、ぜひご覧ください。
また、ドキュメントブックの発行に合わせ、作家本人が携帯電話で撮影した動画を公開するtumblrサイトを公開しました。
作家がどのような視点でKIITOや展示空間を見ていたのかが垣間見え、興味深い視点を与えてくれます。ぜひ合わせてご覧ください。
https://tabisuru-kiito.tumblr.com/

主なメディア掲載記事
「回る両面鏡、日常揺らす旅 現代美術・椎原保」、毎日新聞、2019年3月27日(有料会員限定記事)
https://mainichi.jp/articles/20190327/ddf/012/040/018000c?fbclid=IwAR0ncN_1VzuspfAE9c3mEKdM_4bLCX1TR79oYMfizqvMY1NTT9QxZMLHtVQ
「一歩ごと景色変わる「旅」 旧生糸検査所に散歩においで」、朝日新聞、2019年3月29日(有料会員限定記事)
https://www.asahi.com/articles/ASM3T5RGTM3TPTFC01J.html?fbclid=IwAR32O4IVQcN7SClgAmdC2-czq2gL4K983c_qhSrQwf-kecsAmcWjziuCxbs

KIITOアーティスト・イン・レジデンス2018 椎原保
http://kiito.jp/schedule/project/articles/29473/
KIITOアーティスト・イン・レジデンス2018 椎原保展「旅する KIITO」
http://kiito.jp/schedule/exhibition/articles/32886/
KIITOアーティスト・イン・レジデンス2018 椎原保 ドキュメントブック
http://kiito.jp/news/2019/07/03/36129/