2020/3/8
イベントレポート
近くにあるデザイン2. 「兵庫のグッドデザイン」
日時:11/30(土)13:00-15:00
講師:嵯峨山真史(神戸マッチ株式会社 代表取締役/2019 年度グッドフォーカス賞受賞)、岡崎忠彦(株式会社ファミリア代表取締役社長/2019年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞受賞)、平田雅義(兵庫県警察本部生活安全部生活安全企画課課長補佐/2019 年度グッドデザイン賞受賞)
進行:天宅正(神戸市クリエイティブディレクター)
グッドデザイン神戸展開催にあたり、今年度受賞した兵庫県内の企業・団体の代表をお招きし、受賞対象となった取り組みや製品についてお話をおうかがいしました。ご登壇いただいたのは、「着火機能付きのお香「hibi 10MINUTES AROMA」」でグッドデザインBEST100を受賞した神戸マッチ株式会社・代表取締役の嵯峨山真史さん、「打合せ半袖肌着」でロングライフデザイン賞を受賞した株式会社ファミリア代表取締役社長の岡崎忠彦さん、そして、「ひょうごふれあいランニングパトロール」でグッドデザイン賞を受賞した兵庫県警察本部生活安全部生活安全企画課課長補佐平田雅義さんです。それぞれの視点からデザインについて熱く語っていただきました。
着火機能付きのお香「hibi 10MINUTES AROMA」は、1970年代以降にマッチの需要が減少する中で、「擦って火をつける行為を残したい」という思いから兵庫県の企業と組んで生まれた商品。「当初から海外への販売も視野に入れていた」という嵯峨山さんの先見性には驚かされました。
「打合せ半袖肌着」は、赤ちゃんの成長にあったサイズ調整が可能な長く愛され続けている商品。今でも古い機械でゆっくり編むことで、独特のふんわりとした肌触りを守っているのだそうです。さらに岡崎社長は、人が急速に成長する「最初の1000日間」にフォーカスして、こどもの可能性をクリエイトしていく、と未来への思いも語ってくれました。
「ひょうごふれあいランニングパトロール」は、黄色いTシャツで声をかけながらランニングをして防犯につなげる取り組みです。阪神・淡路大震災では多くのボランティアの方の協力で立ち直ってきた兵庫県。そんな兵庫から新しいボランティアかたちが生まれたことを、平田さんはうれしく思っているのだそうです。
それぞれの受賞した商品や活動に対する思いや、考案されたときの裏話などを存分に語っていただき、あらためてデザインのもつ魅力に気づかされるとともに、兵庫発のデザインが日本から世界へと広まっていく期待を感じました。
当日は多くの方が参加され、会場はぎゅうぎゅうの大盛況でした。参加者からは、地元のデザインが受賞したことを誇らしく思うとともに、自分も何かできるのではないかと元気をもらったとの感想もありました。