お知らせ・レポート

ちびっこうべ

「ちびっこうべ学校|食|接客を学んで、1日限定のオープンカフェの店員になろう」の店員研修②を開催しました。KIITO1Fにあるカフェで、8月に大丸神戸店で学んだ3大行動や接客用語を実践しました。

 
大丸神戸店で行った「店員研修①」では、指導係の方に、3大行動の「笑顔」「挨拶」「大きな声」、そして接客用語を学びました。カフェでは、お客様がコーヒーを飲んだり、ランチをしたり、様々な方が来られまるため、いろいろと柔軟に対応しなければいけないため大変でした。

カフェの入り口に並び、お客様が来られたら大きな声で「いらっしゃいませ」と言います。はじめは緊張で声が小さく、そろっていませんでしたが、だんだん大きな声で丁寧に言えるようになりました。お客様も喜んでいただけたようです。

 
お客様を席に案内しメニュー表をお渡しします。そして「少々お待ちくださいませ」と言います。カフェスタッフの方が注文を聞き、注文が準備できたら、注文されたメニューをお客様の席まで運んで行きます。
「大変お待たせいたしました」と言い、注文のメニューを置きます。その後「ごゆっくりどうぞ」と言って、入口に戻ります。
ドキドキしながらですが、何回も行うことで、だんだん慣れてきいきました。慣れて自信がつくことで、声も大きく、発音もしっかり、お辞儀も丁寧にできていきました。

 
最後の反省会では、「はじめからもっと大きな声が出せるようにしたい」「笑顔を忘れることがあったので、気を付けたい」「お客さんの喜んでもらえるように頑張りたい」などとても前向きな言葉がたくさんありました。

 
本番は11/3(金・祝)に大丸神戸店、北側の外廊下で「ちびっこうべカフェ」でこども店員として活躍します。ぜひこども店員の成長を見に来てください。

「ちびっこうべ学校|食|接客を学んで、1日限定のオープンカフェの店員になろう」
「ちびっこうべ学校|食|店員研修①レポート」
「ちびっこうべinstagram」

2017年9月8日(金)

はじめまして!KIITOにインターンさせていただいております、遠藤百笑と申します。山形県にある東北芸術工科大学のコミュニティデザイン学科に所属しています。8月から9月上旬までの約1か月間、KIITOの様々な活動に参加させていただいています。

2年に1度開催される、子どもの夢のまち「ちびっこうべ」。その間の年である今年は「ちびっこうべ学校」を開催し、子どもたちが神戸のまちの中に出て、食・建築・デザインのプロから直接学び、さまざまなものやことを観察し、創造力を養います。今回のレポートでは、私がサポートさせていただいている「建築」と「食」のワークショップに参加している子どもたちが、どのように学び、感じ、変化したのかをお伝えしていきます。

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「いつものまちじゃないみたい」
|建物だけでない「場」のつくり方や考え方を、子どもたちが建築家と神戸のまちを歩き、居場所を探して観察し、実際につくって、試して、体験しながら学ぶ「建築」プログラム。

まちのいたるところにある「居場所」。座って休んでいる人もいれば、おしゃべりしている2人組もいるし、お弁当を食べている人もいます。居場所ってどんな場所だろう?また、自分だったらどんな場所が居場所になるだろう。

いつもよりゆっくり、よく観察しながら歩くと「あ!」と居場所を発見した子どもたちの声が飛び交います。子どもたちにとって、あまり来たことがないというまち、新開地。いつも通っているという子も、今日は新しい発見の連続で「いつも通っているのに気づかなかった!」と驚いている様子でした。

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ワークショップのはじめに「建築家ってどんなお仕事?」という問いかけをすると子どもたちから返ってきた答えは「家をつくる人」「設計図を書く人」。今回のワークショップを通じて子どもたちに体験してもらうのは、その根っこにある、どんな場所にどう設えたら、居心地が良いのか、人はどうするのかを観察し、考え、実践してみること。
ぐんと視野が広がった子どもたちの勢いは止まりません。大人が想定していた以上の発見や疑問が連発し、なんでここに段差があるんだろう?さっきの段差とどれくらい違う?これは本当にあった方がいいのかな?ここに何があれば居場所になるだろう?と、しっかり物事を理由づけて考えることができるようになりました。

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あたりまえに生活していると、まちの風景や、あらゆるものに対して「なぜ?」という疑問はそもそも生まれにくくなりますが、その疑問をたくさん持つことで新しい気づきがたくさん得られ、考えさせられます。まだ「あたりまえ」が少ない子どもたちは、少しその疑問を投げかけて考え方を教えると自由に疑問を見つけて自分で気づき、考えることができます。大小問わず「なぜ?」という疑問を持てる力は、子どもにとっても大人にとっても豊かな創造力を持ち、より豊かな暮らし、もの、ことを生みだすために必要な力だと感じました。

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「赤ちゃん用の椅子はある?」
|大丸神戸店で店員さんのふるまいを学び、神戸のパン屋さんからパンづくりを本気で学んだシニア男性たち「パンじぃ」のつくった焼き立てパンを子どもたちが販売する「食」プログラム。

ワークショップ初日となる今日、子どもたちは「笑顔」「あいさつ」「大きな声」の3大行動が軸となる接客マナーを学びます。
はじめての体験に緊張しながらも、大丸神戸店のプロが教えるひとつひとつのポイントをしっかりノートに書きこんで、真剣な表情で聞いていました。一連の流れを確認しようと大人がお客さんになりきって練習してみると、実際にやってみることで自ら気づき、考え、動くことができました。

「いらっしゃいませ!」と元気よく笑顔で丁寧なあいさつをして、席へと案内してくれる子どもたち。お客さんが座りやすいように椅子を引いてくれたり、一緒に店員をしている仲間がスムーズに動けるように自分の番じゃなくてもサポートしてあげたり、後片づけまでしっかり「おもてなし」のサービスが行き届いていました。

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練習が終わると、子どもたちから質問が出ます。「赤ちゃんを連れているお客さんが来た時のための、赤ちゃん用の椅子はある?」子どもたちのお客さんを思う気持ちは、もう立派なプロの店員さんそのものです。ワークショップ最終日の11月3日には大丸神戸店でカフェを開き、子どもたちがカフェの店員となってパンじぃのパンを提供します。子どもたちの様子を見たパンじぃも、カフェのオープンに向けて頑張ろうとまたさらに意気込んでいました。

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9月には毎週土曜日にKIITOカフェにて子どもたちが店員さんとなってお客さんをお迎えしています。実際にお客さんを目の前にすると緊張で言葉が出なくなってしまうことも度々ありますが、子ども同士で独自にルールや順番をつくって仲間同士で助け合いながら接客できていました。

チームワークはただ仲良くすればいいものではなく、個々が自分のできることを全うし、仲間を理解して臨機応変に協力できることが大切です。良いチームワークを築くことで効果や効率だけでなく、活動そのものが楽しくなる満足感やさまざまな学びが得られます。参加している子どもたちのほとんどは初対面で学校も学年も違い、「笑顔」や「大きな声」がもともと得意な子もいれば、苦手な子もいます。たった3日間のワークショップですが、すでに子どもたちのチームワークは抜群で、苦手な子には得意な子が教えたり、自分だけでなく周りを見て行動することができ、さらに協力することを楽しんでいました。同じゴールを目指す者同士、お客さんに対してだけでなく店員同士にも思いやりを持って一生懸命がんばる姿にお客さんも感心している様子でした。

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東北芸術工科大学コミュニティデザイン学科
遠藤百笑

「ちびっこうべ学校|食|接客を学んで、1日限定のオープンカフェの店員になろう」の1日目の店員研修(8/20、23各8名ずつ)を開催しました。今回の講師は、大丸神戸店で店員さんの指導を行う教育係の長谷場美緒さんです。

 
接客に必要な行動や用語について1つ1つ丁寧に指導していただきました。
まずは「3大行動」というものです。それは、お客さまの身持ちに合わせた接客や心のこもった温かい対応です。
1つ目は「笑顔」。笑顔は人の心を和ませます。いつも笑顔でいるためには口角を2mm上げるようにします。参加した子どもたちは、すでにみんな笑顔ができていました。さすがです!
2つ目は「挨拶」。相手の目を見て気持ちを込めて行います。子どもたちからは「相手の目を見るのは恥ずかしい」など意見がありましたが、「目と目の間を見れば大丈夫だよ」とアドバイスいただき、みんなで練習しました。
3つ目は「大きな声」。講師の長谷場さんも始まりから大きな声でみんなに指導してくれています。大きな声は「自信、やる気、明るさ」を感じさせます。はじめは小さな声でしたが、だんだんと大きな声になってきました。

 
続いて、接客基本用語とお辞儀の角度についてです。
11/3に大丸神戸店で開催する「ちびっこうべカフェ」に向けて6つの言葉を学びました。
「いらっしゃいませ」「ご案内いたします」「少々お待ちくださいませ」「大変お待たせしました」「ごゆっくりどうぞ」「ありがとうございました」です。それぞれお辞儀の角度が30度、15度と異なります。
2人一組になり、先ほどの笑顔や大きな声を忘れずに練習しました。何度か行い、次は大人のサポーターの方たちをお客さんに見立て、席に案内し、メニューを運ぶ動作も合わせて行いました。なかなか慣れない言葉もありましたが、講師の長谷場さんも驚くほどの成長ぶりでした。

 
参加した子どもたちは、笑顔が人に与える影響や目を見て挨拶することなどが特に心に残ったようです。
最後に「毎朝家族に大きな声であいさつをする」「鏡の前で笑顔の練習をする」という2つに宿題が出ました。

次回はKIITOカフェで本当のお客さんを相手に特訓をします。今日のことを忘れずに、宿題にも取り組み、引き続き頑張っていきます。

KIITOカフェこども店員日程:9/2(土)、9(土)、16(土)、23(土)13:00-14:30
ぜひこども店員の頑張りを見に来てください!

ちびっこうべ学校|食|概要はこちら

撮影:坂下丈太郎

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「KIITOアーティスト・イン・レジデンス2016」(招聘作家:東方悠平)のドキュメントブックを発行いたしました。
ちびっこうべ2016」と並走してワークショップを行い、まちの中に出現させた「てんぐバックスカフェ」のドキュメントです。兵庫県立大学大学院准教授の竹田直樹氏による寄稿も掲載しています。
PDFデータをこちらよりご覧いただけます。 冊子現物をご希望される方は、1階事務所までお気軽にお問い合わせください。

2016年10月14日(金)

ちびっこうべの子どものまちの中に作られた「てんぐバックスカフェ」を会場に、キュレーター/鳥取県立博物館主任学芸員の赤井あずみさんをお招きして、KIITOアーティスト・イン・レジデンス招聘作家の東方悠平さんのトークイベントを開催しました。



当日は、赤井さんの「ホスピテイル」のコンセプトとこれまでの活動紹介・これからの展望や、東方さんの、今回KIITOで行った子どもたちとのプロジェクトにつながる過去作品の紹介など、充実したお話しをお伺いできました。レポートでは、それらの活動紹介を踏まえた後半の対談部分の一部を紹介します。



役割からはみ出させる
東方:ホスピテイルは、アートに関係のない人たちが関わってくる状況がおもしろいと思います。また、本を読みに行ったり、庭いじりに行ったり、鑑賞する以外のレイヤーがたくさん開かれていますよね。こういう場所で、介入、出会い、関わりがあると、思ってもみないようなことが生まれるんじゃないかと思いました。

赤井:赤井:美術館のような場所では役割が分かれていて、なかなか線が超えられない。まちの中のプロジェクトは、フラットに人と出会えることがいいと思っています。
いくつかのレイヤーをつくることは、意識してやっているところです。それらが互いに浸透しあう場所になると面白いですよね。現代美術というとシャッターを閉じられてしまうのは、地方に限ったことではなくて、例えば東京で展覧会のオープニングパーティに行っても、けっきょく来る人がいつも一緒だったりする。誰に向けてやってるんだろう?と思ってしまう。それに比べたら、可能性があるのではないかと思います。

東方:美術館は、鑑賞者もお客さんとして行くから、鑑賞が能動的になりにくいという側面があると思います。役割が分割されていると、なかなかそこからはみ出てこない。自分のことや、その役割だけで忙しくていっぱいになってしまいますよね。

うっかり感
赤井:「うっかり感」って大事ですよね。仕組みづくりとはまた違いますが、うっかり出会って、はまっちゃうようなことが起こりやすい状況がプロジェクトの醍醐味ですし、それが可能となるコミュニティのサイズってあると思うんです。
ちびっこうべやユメミセは、仕組みがしっかりデザインされているようですが、てんぐバックスカフェは逆に、東方さんが一応仕組みを考えてはいるけど、どんどん変わっていくのが、すごくおもしろいなと思いました。その方が自然だし、実際の社会と近くて、自分で考えて変えていけるんだ、って気づいたりできますよね。

東方:子どもがダンスの練習に飽きてきた時に、ワークショップ会場に出しっぱなしだった道具を使って、「てんぐ銃」というのを勝手に作りだして。天狗の長い鼻が銃身に見立てられていて、先から玉が出るんです。本番ではそれを使ってイベントを勝手にやりだして、はじめに予定していたダンスショー以外のものが自然発生的に発展していきました。

赤井:子どもに対して、こういうことがやりたい、という思いは何かあるんですか?

東方:ナンセンスなルールを課して、一定の制限下から出てくる思いもよらない発想をさせたいという気持ちはあります。自由に何でもいいよって言われると、むしろどこかで見たり聞いたりしたものに寄ってしまうんですよね。あまりにナンセンス過ぎると無理やりやらせる体育会系の部活経験による気づきみたいなものに寄っていってしまうんですが。だから子どもが自発的に、なんだかわからないけど夢中になってしまう、やり込んでしまう、考えてしまう、みたいな状況を作り出したいと思っています。

赤井:子どもがどこまでわかっているかわからないですけど、ここまで13人が付き合ってくれているのがすごいですよね。
東方:自発的にと言うよりは、僕につきあってくれている感はたしかにありますね。
赤井:途中で来なくなってもおかしくないじゃないですか。笑
答えのない体験をするっていうのがいいと思います。


※この内容は、成果冊子にも収録しております。現物をご希望の方は、1階事務所までお越しください。PDFはこちら


てんぐバックスカフェから考える 「まち」に介入するアートの可能性(KIITOアーティスト・イン・レジデンス2016)
開催概要はこちら

KIITOアーティスト・イン・レジデンス2016招聘作家・東方悠平さんによる「てんぐバックスカフェをつくろう!!」の、追加ワークショップから、まちオープン日までをレポートします。


2016年10月1日(土)、2日(日)

8月に造形ワークショップ、9月にダンスワークショップを行ってきた本プログラム。9月のワークショップ終了時点で、もう少し練習や作業が必要かと判断し、10月1日、2日に追加ワークショップを行いました。2日とも、ダンス練習と造形物制作を半々で行いました。
通常のてんぐダンスは1回につき3~4人が踊るものになりますが、10月8日のオープニングイベントと、15日だけ、「てんぐダンスショーDX」と題し、まちの中央に設置された大きなステージで子ども13人全員が一緒に踊る、まさにデラックスなダンスショーが予定されているので、大きなステージとカフェ内のステージ、両方でリハーサルを行いました。


この日、ほぼ設営が終わった状況のユメミセや、てんぐバックスカフェをはじめて見る子どもたち。興味津々にいろいろなところを見て回っていました。
追加の造形物制作では、大きな紙を広げて、てんぐの絵を描きました。カフェの壁やテーブルに設置するものです。大きな紙に自由に絵を描くという体験が、なかなか普段はできないことのようで、はじめは恐る恐るでも、とても楽しそうに描いていました。

10月8日(土)
ちびっこうべオープニングイベントの日です。ここで、全員で「てんぐダンスショーDX」を披露しました。
ステージの両脇には、サーキュレーターで膨らんだバルーンてんぐをすでに設置済み。観客の期待をあおります。
登場にも演出がありました。自分で作ったてんぐのお面とエプロンをつけ、お神輿を担いでステージ上にあがります。数人はホイッスルを吹きながら。
お神輿はスチールのフレームに、バルーンてんぐが載っています。

撮影:辻本しんこ 撮影:辻本しんこ

撮影:辻本しんこ

お神輿をステージ中央の後ろに置き、代表者として参加者の一人、たっくんが堂々とご挨拶。その後、音楽がスタート。2分半ほどのダンスが披露されました。
音楽は東方さんがネット上で探したフリー素材のもので、音楽に合わせて東方さんが振付を考えました。振付するのは初めてのことだそう。カフェミュージックのような軽妙な音楽に、カフェでドリンクを注文し、サーブするときをイメージした動きや、真似したくなる顔フリフリ、リズミカルな手拍子、足拍子などが組み合わされ、なかなか中毒性のある独特なダンスです。そこに、明滅する照明がドラマチックさを付加させていました。
最後にももう一人、ゆさちゃんがかわいい挨拶をしてくれて、無事、オープニングイベントを盛り上げるというお役目を終えました。


10月9日(日)、10日(月祝)、15日(土)、16日(日)
まちがオープンする4日間です。練習してきたダンスのほかに、カフェでのドリンク提供や両替、入国ゲートの仕事に取り組みました。また、この4日間は、ダンス以外の部分を、当日参加の子どもたちと半々で一緒に仕事をしました。

●オリジナルメンバーの仕事
・ダンサー:ステージでダンスを踊る
・カフェ:てんぐドリンク(4種)を販売
・両替:「キート」(子どものまちの通貨)と「てんぐ」(てんぐバックスカフェ内だけで使える通貨)の紙幣を両替する
・出入国:てんぐバックスカフェに入国する人にパスポート(似顔絵を描ける枠付き)を発行、出入国スタンプを押す



撮影:森本奈津美
撮影:衣笠名津美 撮影:衣笠名津美
撮影:辻本しんこ 撮影:辻本しんこ

●当日参加する子どもたちの仕事
・カフェ、両替、出入国:オリジナルメンバーと同じ
・バックミュージシャン:てんぐダンスの音楽にのせて楽器を演奏して盛り上げる
・PA:てんぐダンスの音楽を再生し、ダンス中の照明を操作する
・コースターづくり:カフェのお客さんにコースターづくり体験を提供する
・幕間のパフォーマー:ダンスの合間に自分の得意芸を見せる

撮影:中村寛史 撮影:辻本しんこ


カフェで販売したドリンクは4種類。
・てんぐのなみだ(緑茶) 10~15てんぐ
・てんぐのちしお(ローズヒップティー) 10~15てんぐ
・てんぐのはつこい(レモネード) 10~15てんぐ
・てんぐのゆ(白湯) 1てんぐ

撮影:衣笠名津美 撮影:辻本しんこ


カフェの空間は、ワークショップで子どもたちが作った造形物を活用しながら、東方さん自身が作ったものも加えて、東方さんが構成しました。巨大なバルーンてんぐ、農業用の大きな黒ビニールで覆って作られた壁、クラフト紙に大書したTENGUBUCKS CAFEの字やロゴと、子どもたちの個性あるてんぐの絵が組み合わさっています。
まちオープン日までに、パイプや発泡スチロールの筒、プラダンの折れ目、ロートなどを、流水が絶妙なバランスで通過して、循環していく装置がカフェの中央に作り上げられていました。
照明を減らして全体的に薄暗い空間になっていて、ダンス公演時の照明が映えます。そこに、クッションとローテーブルが点在しています。

撮影:衣笠名津美 撮影:辻本しんこ
撮影:辻本しんこ 撮影:辻本しんこ


4日間のあいだは、大人の想定通りでなく、子どもの動きやアイデアによって変えた・変わったこと、独自に生まれたことが多くありました。

出入国:入国時に「入国税」を徴収する予定でしたが、特に最初の方はみんなお金を持っていないためにカフェに入ってくれず、税を撤廃し、無料に。
ダンス:時間を決めて、定期的に公演を行う予定でしたが、お客さんの入り状況を見てフレキシブルにはじめることにしました。結果、大人が来場する「ちびっこ観光ツアー」が来るタイミングに合わせることが多くなりました。
両替:レートを頻繁に変動させる予定でしたが、両替のシステムが理解されにくく、1キート=10てんぐのまましばらく続きました。
カフェ:ホットのみ提供の予定でしたが、コールドの要望が多く、いつのまにかコールドメニューが生まれていました。
バックミュージシャン:段ボールドラムやプラカップマラカスはダンスを大きく盛り上げてくれました。後半はオリジナルマラカスを作ることから始めて、充実感倍増。
幕間のパフォーマー:十八番を持っている出たがりな子どもの出現を期待していましたが、初日に、男女でノリノリのコントを披露してくれた奇跡のコンビ以外は、シャイな子どもたちが多く、この仕事は廃業に。

撮影:衣笠名津美
撮影:中村寛史 撮影:中村寛史

てんぐ銃:てんぐの鼻(=銃)から出る玉をキャッチしたら、素敵な特典がもらえる!というイベントを子どもが独自で考案。銃と玉を段ボールで自作して幕間に開催し、奪い合いになりそうなほど大人気でした。特典は、てんぐドリンク一杯無料や半額割引など。
おばけ屋敷:カフェと外のエリアを分かつ可動壁に、機材を収納する扉付きのスペースがあることを発見した子どもが、ここでお化け屋敷を開催することを考案。配線を自分たちで勝手にやり、宣伝活動も熱心に展開し、多数の集客に成功。おばけ屋敷目当てに入国する子どもも多かったです。壁の隙間にカフェをしのぐ行列ができていました。稼ぎも多かった様子。
クジ引き:おばけ屋敷が大枚を稼いでいることに触発された子どもがクジ引きを考案。箱とクジを自作し、大当たり~ハズレまでを設定。これもそれなりのお客さんを得られたようです。

4日間とも、一日の後半に向かうにつれて、お客さんが増えて大忙しの状態でした。
事前ワークショップでは、恥ずかしがったり、集中力が途切れて、なかなかダンスを最後まで踊ることのなかった子どもたちですが、本番となると、お客さんに来てほしい、という思いや、オリジナルメンバーとしてのプライドが働くのか、大きな声でお客さんを呼び込み、ダンスをこなし、独自のイベントまで起こす、というアクティブさを見せてくれました。


15日に行われた2度目の「てんぐダンスショーDX」は、子どものまちオープン真っ最中のため、ステージの周りを本当にたくさんの観客が取り囲んだ状態に。華々しい舞台でした。

撮影:辻本しんこ

撮影:森本奈津美 撮影:森本奈津美


ちびっこうべのまちに今までになかった、まったく異質な要素としての存在感を強烈に放ったてんぐバックスカフェ。東方さんは、ちびっこうべが、すでにシステムができあがっていてきっちり作られているように感じたそうです。そこで、それと対比させられるようなものを作って、まちの中に介入し、影響を及ぼしていくようなものを作っては、という着想から今回のプロジェクトが練り上げられていきました。
今回、ちびっこうべをさらに複雑にさせるこの異質な環境を訝り、浸り、遊ぶ、百人百様の子どもたちが見られました。また、笑い、不条理・ナンセンス、といった東方さんが作品制作において注目しているテーマを、まったく自然に取り込んで、独自に展開させてくれていたようにも感じられました。
今回の体験が、子どもたちの中でじわじわと育まれ、新しい気づきや創造に向かう、何かの大きい力となるかもしれません。それが見られるかもしれない未来に期待させられてしまうプログラムでした。

プログラムはすべて終了しましたが、記録冊子を制作予定です。引き続き楽しみにしておいていただけたら幸いです。


撮影:衣笠名津美、辻本しんこ、中村寛史、森本奈津美

KIITOアーティスト・イン・レジデンス2016 東方悠平 てんぐバックスカフェをつくろう!! 開催概要
「ちびっこうべ2016」 特設サイト
★特設サイト内に、東方さんによる、滞在中やワークショップ時のこぼれ話を掲載しています #てんぐバックスカフェ

2016年10月1日(土)
ちびっこうべまちづくりワークショップ、ちびっこドキュメンテーターを開催しました。神戸芸術工科大学の曽和具之先生と研究室の学生さんから、RTV(リアルタイム・ドキュメンテーション)について学びました。


参加したこどもたちは、実際にプロが使用しているビデオカメラやノートパソコンを1台ずつ持ち、操作方法や映像を撮るコツなどレクチャーを受けました。RTVはワークショップの様子を映像撮影しながら、同時に編集作業も行い、ワークショップ終了後に振り返りの映像として参加者みんなで見ることができるものです。ユメミセでのシェフ、建築家、デザイナー各ワークショップの様子も曽和先生や学生の皆さんに撮影していただいております。(映像はこちら
準備ができたら、当日行われている他のワークショップの様子をビデオカメラで撮影に行きます。ワークショップの様子が分かるように撮ること、参加者の表情もしっかりおさえます。映像がぶれないように脇を閉めて撮ります。ビデオカメラの操作もすぐに覚えて、会場内をぐるぐると撮影ポイントを探しながら回りました。


たくさん撮影したデータは、パソコンに取り込みます。映像編集専用のソフトを使い、1分に映像をまとめます。また音楽作成ソフトも使い、まとめ映像に付ける音楽も作りました。様々なサンプルの音を組み合わせてオリジナル曲にします。
映像編集をしながら、再び撮影に行ったり来たりと、とても忙しいです。映像を編集していると、こんなシーンを撮りたい、ここを撮り直したいと思ってくるようです。


曽和先生や学生の皆さんからのアドバイスを参考にしながら、1人1分のRTVを完成させました。ワークショップの最後には、他のワークショップに参加していたこどもたちや保護者を集め、発表会も行いました。どの作品もそれぞれの撮影の視点に個性があり、完成度の高い映像ができました。
参加者のこどもからは「初めて、ビデオカメラやパソコンの編集ソフトを使い、とても楽しかった!もっと作りたい!」と意欲がいっぱいでした。

ちびっこうべ2016
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2016年9月24日(土)
ちびっこうべシェフチームの全体ワークショップを開催しました。料理研究家のさかもと萌美さん(口福塾)に、味覚について試食やクイズをしながら教えていただきました。


――――人間はなぜたべるのでしょうか?人間は一生(80歳まで生きるとして)で87,600食(3食×365日×80年)食べます。多いと思う人もいれば、少ないと思う人もいると思います。1食1食、規則正しい食生活を心がけることがとても大切です。
味ってなんでしょうか?甘い、酸っぱい、辛いなど様々あります。それらの味、「おいしい!」はどこで感じていますか…それは舌です。舌には、味蕾(みらい)というおいしさを感じる部分があります。また舌の場所によって味の感じ方が異なります。舌の先は甘味、真ん中は塩味、奥は苦味、両端は酸味です。食べる際に少し意識して食べてみると分かると思います。

そして、甘味:八角豆、塩味:焼鮭、苦味:ごまめ、酸味:なます、をそれぞれ試食し、味を確かめました。子どもの中には初めて食べる味もあり、「おいしい!」や「苦手!」などさまざまな意見がありました。


――――“うまみ”という言葉を聞いたことがあるでしょうか。和食がユネスコ無形文化遺産に登録さ、れとても注目されています。昆布などに含まれるグルタミン酸、鰹節に含まれるイノシン酸、椎茸に含まれるグアニル酸が組み合わさると、単独で使用するよりも飛躍的にうまみが強くなります。実際にそれぞれの出汁を味見して、組み合わさったものと比べてみましょう。組み合わさった時には、1+1=2ではなく、1+1が3にも4にも、おいしく感じられると思います。

出汁の入った小さな容器が配られ、それぞれが何の出汁かを当てるクイズが始まりました。子どもたちの正解率は高く、出汁やうまみについて楽しく学ぶことができました。

食べ物クイズも行いました。写真を見て、「これは果物か野菜か?」「この花は何の野菜か?」「この調理道具の使い方は?」などのクイズに手を挙げて回答していきます。会場は大盛り上がり。普段食べている野菜の花などなかなか見ることがないので、子どもたちはとても驚いていました。
最後に、各シェフからも教えていただきましたが、とても重要なポイントなので、手の洗い方を再度坂本さんに指導していただきました。本番でもしっかりできそうです。


普段何気なく食べている食事も、どんな味がしているか、どんな食材なのか、もっとこのような味を足したらさらにおいしくなるのではないかなど、いろいろと想像しながら食べるとより、1食1食を大切にすることができるのではないでしょうか。
2週間後には、ちびっこうべの子どものまちがオープンします。今回教わった味覚や衛生についても意識しながら、調理を頑張りましょう。

photo:辻本しんこ

当日の様子映像

制作:神戸芸術工科大学
撮影・編集:三好天都、田口遊志

ちびっこうべ2016
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2016年9月22日(土)
ちびっこうべシェフチーム、元町ケーキでの2回目のワークショップを開催しました。大西達也シェフに本番でつくるアイスケーキの中に入れるジャムのつくり方と、本番での作業手順についてご指導いただきました。


はじめにジャムづくりです。材料は果実と砂糖。果実の半分ぐらいの量の砂糖を前の晩から果実の中に漬け込んでおきます。これだけで、翌朝にはシロップができます。この部分は大西シェフが事前に準備してくれました煮込みながら温度が50℃以上になったら、ペクチンを入れます。ペクチンを入れることでとろみが出てきます。その後、レモン汁を入れ、ひと煮立ちさせます。レモン汁をいれることで、色味が少し明るくなります。あっという間にジャムができました。「お家でもすぐできるので、試してみてください」と大西シェフ。自宅でジャムをつくる際は、あまり煮込まなくても良いようです。


次に、本番での手順の確認です。味は「クッキー&アーモンド」、「ドライパイン&オレンジピール」の2種類を作ります。お客さんにどちらか好きな味を選んでもらい、冷凍庫から冷えたアイスケーキを取り出し、温めたチョコレートの入ったコップに浸し、チョコレートが乾くまでに、トッピングを上からパラパラとかけます。最後にクマの顔のクッキーを上部に付けて完成です。チョコレートが乾いてしまうとクッキーがうまくつかないので、手早く作業することが重要です。サポーターの方をお客さんに見立てて、何度も練習しました。


「本番ではたくさんのお客さんが来るので、焦って落としてしまったり、トッピングがしっかりついていなかったりしないよう注意してください。見た目もきれいに、おいしそうに作ることもとても大切です。」と大西シェフからアドバイスがありました。次回はいよいよ本番です。手順をしっかり頭に入れて臨みます。

当日の様子映像

制作:神戸芸術工科大学
撮影:成清櫻 編集:岩崎和樹

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2016年9月18日(日)
ちびっこうべシェフチームワークショップを開催しました。サ・マーシュの西川功晃シェフから教えていただくのは2回目になります。お料理パンとデザートパンのトッピングを各自持ち寄り、実際につくるメニューを決めました。


はじめに、それぞれ今回のメニューに合うと思うトッピングを持ってきました。ミートソース、ジャム、生クリーム、白玉、抹茶粉、ドライフルーツ、バナナチップスなど様々です。事前に準備していただいたブリオッシュのパンを4等分にカットし、持ってきた材料でトッピングをしました。みんなで試食ができるように2皿作りました。2種類のジャムを混ぜ、カスタードクリームを足してみたり、小さな白玉をつくりあんことと合わせたり、ホイップクリームに刻んだドライマンゴーや砕いたバナナチップスをかけるなど、思い思いつくりをします。


こんな味になるのではないか、こんなおいしい食感になるのではないか、各自いろいろ想像しながら作ったオリジナルメニューをみんなで試食しました。どのメニューをお店で出すと良いか、お客さんのことや調理のことなど考えながら投票しました。
投票結果は、デザートパンは、ホイップクリームに砕いたクッキーをトッピングしたものと、お料理パンは、前回西川シェフが提案していただいたホワイトシチューにチーズをかけたメニューに決まりました。またお店のロゴマークに緑色が使われているので、デザートパンの方に抹茶の粉をかけようとみんなで決めました。


商品名も食材名や見た目、盛り付けなどさまざまな意見を出し合い、デザートパンは「抹茶クッキークリームパン」。お料理パンは「サラダたっぷりホワイトシチューパン」に決定しました。
本番ではパンをカットし、注文に合わせてトッピングをします。「慌てず丁寧においしいメニューを提供できるよう頑張るように」と西川シェフから激励がありました。

当日の様子映像

制作:神戸芸術工科大学
撮影・編集:三好天都 成清櫻

ちびっこうべ2016
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