お知らせ・レポート

神戸料理フォーラム

2013年12月8日(日)

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パンを中心とした豊かな暮らしを提案する「パンデュース」のシェフ、米山雅彦さんのコーディネートで、神戸市北区にある弓削牧場を訪ね、見学や体験、レクチャーを通し学ぶ、ツアーを開催しました。天候も良く、牧場内の畑を見学し、搾乳機の仕組みや牛の生活など学びました。牛乳やチーズについて学び、ホエイ(乳清)やできたチーズを試食しました。最後には場長である弓削忠生氏と米山雅彦氏による牧場の抱える課題や循環型農業についてお話を伺いました。一連の体験、試食、レクチャーは、参加者にとってとても貴重な体験となりました。

牧場内見学
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見学では、場内で野菜やハーブを栽培している畑、ビニールハウス内も見学させていただき、たくさんの種類の野菜、ハーブに参加者は驚いていました。牛舎も案内していただき、牛の特徴や搾乳機の仕組みを興味津々に聞いていました。


チーズづくり体験
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牛乳やチーズについてのお話を聞きながら、チーズづくり体験を行いました。牛乳が2層に分かれており、上に溜まっている部分が生クリームです。ボールに入った牛乳に、乳酸菌と酵素を入れ、かきまぜ少し待っていると、だんだん牛乳が固まります。豆腐のような感触で、その後ヘラを使って約1㎝に切り目を入れてかきまぜ、ざるで濾すと、固形分と水分に分かれます。この水分がホエイ(乳清)で、乳液などの原点です。固形分がチーズで、鰹節とポン酢をかけ、試食しました。独特の触感と味に参加者は感激した様子でした。また、カマンベールのおいしい食べごろ、牛乳、チーズにまつわる知識を得ました。


昼食|ホエイシチュー

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昼食では、先ほど見学した畑で採れたたくさんの種類の野菜やハーブをつかったサラダ、そしてチーズづくり体験で学んだホエイを使った「ホエイシチュー」をいただきました。またデザートは、チーズをつかった4種のケーキから選びました。


弓削忠生×米山雅彦レクチャー

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現在、弓削牧場周辺の開発が進み、木々の隙間から工事の様子が見え、今後牧場はどうなってしまうのか、という参加者の疑問からはじまり、バイオマスや今後の農業、酪農についてお話しいただきました。

周辺開発
六甲山のほとんどは私有地となっており、開発の規制は困難です。ハイキングロードをつくる際に木を切るさえも簡単にできません。周辺の開発を止めることはできませんが、弓削牧場はずっとこのままです。牧場に来てくれるお客さんが、存続のとても大きな力になっています。

農村の宝物
農村は宝物がたくさんあります。今の農家の人々はその宝物を使いこなしていないように思えます。私たちは牛がいて、ミルクがあって、食べていくことができます。循環を考える際、牧場内で小さなエネルギー循環の仕組みができればいいのではないかと思い、牛糞からメタンガスを取り出すプラントを設置し、そのエネルギーを使って、温室の暖房に使っています。神戸市はバイオガスについて先進的な取り組みをしていますが、そのような大きな施設ではなく、牧場のサイズに合った小さなものが必要とされています。ちなみにバイオマスプラントでできたエネルギーを売電することで、年間約360万円の収入になり、とても大きな収入源になります。

上昇スパイラル
TPPに対抗するためにはどうしたらいいのか。北海道の牛乳がどんどん販売されることで、兵庫県の牛乳は売れなくなってしまいます。その理由が、北海道のものは1㎏70円に対して、兵庫県のものは1㎏100円、30円の差があります。高いから売れない、という状況を改善するためには、乳量を増やすことが必要であると考えています。兵庫県の末端価格を下げることによって、消費量が増えれば、牛の頭数を増やし、乳量を増やさなければなりません。牛の頭数が増えれば、糞尿も増え、糞尿を堆肥としては売るだけでなく、バイオマスプラントなどで電気代を下げることができます。またメタン発酵消化液を液肥として農作物に利用することができると、そこからも収入になり、上昇のスパイラルが生まれます。

人間本来の感覚
これからは、消費者にとって野菜などを購入する際に3つの選択肢があります。露地栽培でつくったもの、水耕栽培でつくったもの、化学肥料でつくったもの。それぞれを理解したうえで選択し購入することが大切です。チーズについても今回の体験で、つくる過程を理解することで、買物へ行った際に、こういう食べ方をしたらいいなどを発想する感覚が必要だと思います。賞味期限で判断するというより、人間本来持っている五感を磨き上げることが重要だと思います。


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神戸料理フォーラム パンデュース米山雅彦シェフと行く体験ツアー 六甲・弓削牧場編
http://kiito.jp/schedule/event/article/6191/

2013年11月15日(金)

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市民がクリエイティブな活動に身近に触れる機会と新たな出会いや異分野との交流の創出を目的に、KIITOカフェを舞台に日本食と花で彩る交流イベント「KIITO PARTY 喜怒哀楽」を開催しました。
会場の演出は、「食」をちびっこうべでもご協力いただいた中央区中山手通にある日本料理店、店主の上野直哉さん(玄斎)、「空間」をKIITOクリエイティブラボ入居者のフラワーデザイナー、にしむらゆき子さん(花萌)の2人が担当しました。
花や枝、石、和紙などのさまざまな素材を使い、喜怒哀楽の4つの空間がつくられ、それぞれの感情と空間に合わせた料理が並びました。参加者は鮮やかに彩られた空間と料理に感激した様子でした。
トークセッションでは、普段はできない表現やコラボレーションができとてもよかったとの感想を双方からいただきました。花や食を扱う日常では、「怒」や「哀」といった感情を表現することがないため、とても悩んだそうです。また空間では上を見上げるような表現を見せているが、「哀」のみ地面に作品を置き、目線が下にいくようにしており、食では「怒」のげんこつ揚げが固く食べづらくなっているなど、アイデアの種明かしもしていただきました。これを機に、今後もコラボレーションを継続させたいとのことでした。


食|上野直哉|玄斎 日本料理店 店主
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喜|焼鯛のせ十穀米おむすび 、喜びの三種肴 (袱紗玉子、エビ薯寿司、むかご煎りウニ松葉さし)、
  百合根すり流し 金木犀の香り
怒|滝川豆腐 からし味噌入り、割り干し大根の柚子胡椒なます、子持ち栗のげんこつ揚げ
哀|小松菜と黒皮茸と手延し蒟蒻胡麻浸し、枯朴葉の香りをつけたうおぜ 糸長芋
楽|晩秋の幸 柚子釜蒸し、塩鰤の粕汁


空間|にしむらゆき子|花萌 フラワーデザイナー ハーバルセラピスト
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KIITO PARTY 喜怒哀楽|http://kiito.jp/schedule/event/article/5938/

2013年10月5日(土)6日(日)

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会期1週目の週末に開催された「世界のTAKIDASHIキッチン」。台風接近であわや大雨?!と心配だった空模様も、1日目を小雨でなんとか乗り切り、2日目は曇り、から、だんだんと太陽が顔を出し、見事な快晴!続いて家族連れやお年寄りまで大勢の方にお越しいただいき、ホッと肩をなでおろしたのでした。

“世界の”と謳っている通り、日本、フランス、中国、韓国、タイ、ベトナム、インド、各国の屋台がずらりと。バラエティ豊かな料理に、これのどこが炊き出し?と思われたでしょうか。そもそも、なぜ炊き出し?災害時には炊き出しはつきもの、というくらい日本では浸透していますが、日本ほどスムーズに、システマチックに、あたたかい食事が提供されている国は他にないのではないでしょうか。この助け合いの精神から生まれた文化を、もっと世界に広めていければと考えました。また、炊き出しが根付いている日本でも、その知識やスキルについては、あまり浸透していません。過去の経験に学ぶことで、混乱した状況下、食事が少しでもくらしの支えとなれば。そんな想いで始まったプロジェクトです。

まず、被災時の状況を知り、どんなメニューが炊き出しに向いているのかを探ることから始めました。神戸、東北、海外で被災された方、また、日本で被災された外国人の方、アレルギーの支援団体などへのヒアリング、そしてリサーチを進める中で知った、宮城県山元町の炊き出しの記録が大きな手掛かりとなりました。それらを基に炊き出しのルールをまとめ、出店者の方に炊き出しにぴったりのレシピをご提案いただきました。簡単に作れるものばかりですが、さすがはプロ。どれもおいしい!(KIITOのスタッフの中には、全メニュー制覇どころか、2rd、3rdと挑むツワモノまで…)
被災地で大量の食パンをどうやって食べるか困った、というエピソードにヒントを得た、固くなったパンを使ったスープや、伝統的なインドカレーにも(新しい試みとして)干し野菜を使うなど、どのお店も工夫を凝らしたレシピばかりでした。
さて、お越しいただいた方は、各店舗で料理に使った原材料を掲示していたこと、お気付きになりましたか?これは、アレルギーや宗教上の理由で人によっては食べられないものがあることへの理解を広め、被災時にも、誰もが安心して食事できるようにするための1つの提案です。実際に現場で使えるものを、とデザイナーと一緒に作りました。

そのほか、飲食スペースの隣では、水が貴重な被災時に役立つ、新聞紙やチラシを使った紙の食器づくりを体験していただくなど、おいしく食べて、見て、知って、体験できるプログラムとなりました。限られた条件で普段の生活に近いごはんが作れることは、災害を乗り越えていく大きな支えとなるはず。今回、少しでも多くの方に備えや災害時の対応について知っていただけたのなら、うれしい限りです。
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開催概要はこちら

撮影:
1段目左、2段目左、4段目左/伊東かおり
1段目右、3段目、4段目右/片山俊樹
2段目右/ペータ

2013年6月28日(金) 

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沖縄県で在来豚の今帰仁アグーの養豚を行う髙田勝氏を招いたトークイベントを実施しました。希少な今帰仁アグーの特徴や、沖縄の文化に根付いた儀礼や歴史的背景を紹介しました。また在来種保存の問題についても触れました。
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途中の試食では、希少な今帰仁アグーをローストしたもの参加者へ提供しました。部位の異なる2種類をご試食いただきました。

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後半では、髙田氏と食加工職人である楠田裕彦氏(メツゲライクスダ)、副センター長の永田を交え対談を行いました。参加者からは、食を通しての地域づくり今帰仁アグーの独特の体型について質問がでました。




2013年3月19日(火)

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「カ・セント」の福本伸也氏による、「料理人 福本伸也」を開催しました。トップシェフは日々何を考え料理に向かっているのか、厨房での食材との向き合い方、レストランでの人との向き合い方など、試食を交えながらお話しいただきました。

食べて、いろいろ感じてほしい。

講師の福本伸也氏は、神戸にある三ツ星レストラン「カ・セント」は2008年にオープンし、オーナーシェフとして料理をつくっています。神戸出身の福本氏は、1998年からイタリアで4年間、スペインで4年間修行してました。お店は小さいがとても温かい雰囲気で、人気のためなかなか予約が取れません。まずは食材のお話しから始まりました。福本氏の「食材を味わってもらいたい」という思いから、「トマトとパン」準備し、参加者に召し上がっていただきました。トマトは神戸市西区で水耕栽培されたもので、たっぷり水を与え、急激に水を与えないということを繰り返し行い、独自の甘みを持ったものです。パンは北野にあるパン屋さん「サ・マーシュ」の西川功晃氏が特別につくったものです。前日に仕込み、冷蔵発酵した、自然酵母をつかったパンで、ほんのりと乳酸発酵した香りとしっかりとした歯ごたえある皮に中は非常に柔らかいしっとりとしたものでした。「食べて、いろいろ感じてほしい」甘い、酸っぱい、塩味…どう食べてほしいかというより、どう感じてほしいか、感じるかそれが私たち料理人の仕事です。いろいろな生産者の思いがあって料理ができている。たくさん感じてもらえる市民が増えてほしいと願っていますとお話しされていました。


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食材を大切にしている。
お店で使用している機械を実際に動かしながらホエイのソース作りの実演をしました。ホエイとはフェッセルチーズをこし、流れ出たもので、昔のヨーロッパでは捨てられていたものでした。福本氏はこれを使って野菜のソースを作っています。このホエイは神戸市北区にある弓削牧場で野菜の煮込みを食した福本氏がとてもおいしいと感激し、お店でも使用しています。お店でも使っているソースを味わってもらいたいと、ホエイソースとパンが参加者へ配られました。特に基準があるわけではないが、作り手、生産者がどう思って食材を作っているのかを重要視してるとのことです。


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何事も全力。
食べるときには温度が大切です。日本では温かいものは温かいうちに、ヨーロッパではぬるいといった感じです。ここでしか食べれないもの、食材のいい状態で提供したいという思いから、スタッフにも厳しく、日々料理に対して真剣に向き合っているとのことです。当時スペインではデザイン的な料理がが多く、評価される時代であった。しかしそのことで料理が発展してきた背景もあると思う。福本氏は「素直においしいと思えることが大切」高級、最高のサービスを求めお客さんがお店に来るが、どんなお店でも当たり前のことがだ、「何事も全力でやる、それだけ!」と熱くお話しされていました。

「三ツ星だからすべて正しい料理ではありません。もっと料理人、レストランを大事にしてほしい。そして食を楽しんでほしい」と参加者へメッセージを語り終了しました。






2013年2月12日(火)

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「神戸料理フォーラム」のスタートを祝し、トーク&パーティーを開催しました。「神戸料理フォーラム」は、食を本質から問い直し、職人はもちろん生産者や消費者とともに、神戸の食を考え、発信をめざし活動を行います。中心メンバーである西川功晃氏(サ・マーシュ)、楠田裕彦氏(メツゲライクスダ)、福本伸也氏(カ・セント)、のトークセッションでは、それぞれの食や神戸に対する熱い思いを語っていただきました。空間は「NO ARCHITECTS」により旧生糸検査所時代の家具を使い、落ち着いた雰囲気のある空間つくりあげられました。参加者はおいしい料理に 洗練された空間を楽しんでいました。

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3人のシェフによるそれぞれの料理

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旧生糸検査所の家具を使った空間


プレゼンター|神戸料理フォーラム
西川功晃氏 サ・マーシュ
楠田裕彦氏 メツゲライクスダ
福本伸也氏 カ・セント

空間デザイン|NO ARCHITECTS
西山広志氏
奥平桂子氏

トップシェフは日々何を大切だと考え、料理と向き合っているのか?参加者の方々に召し上がっていただくお料理をベースに、厨房での食材との向き合い方、レストランでの人との向き合い方などを語ります。

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この度KIITOでは、「神戸料理フォーラム」のスタートを祝し、トーク&パーティーを開催いたします。「神戸料理フォーラム」とは、食を本質から問い直し、職人はもちろん生産者や消費者とともに、神戸の食を考え、発信する場です。今回のトーク&パーティーでは、中心メンバーである西川功晃氏、楠田裕彦氏、福本伸也氏、3名のトークセッションのほか、食と空間のコラボレーションによる、特別な演出をお楽しみいただきます。これを機に、本フォーラムを、みなさまと一緒に盛り上げていければと考えております。是非ご参加ください。

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