7/22 Wed
LECTURE
戦後の復興、技術の進歩、情報通信の発達など、デザインにはその時代の生活様式や社会課題が映し出されます。デザイン・クリエイティブセンター神戸では、イタリア・ミラノで開催される、世界最大規模のデザインフェア「ミラノサローネ」から最新のデザイン動向を紹介する「デザインレポート」を毎年開催してきました。しかし、2020年は、新型コロナウイルスという世界的な緊急事態を受けて「ミラノサローネ」の開催中止が決定され、2021年に延期されることとなりました。新型コロナウイルスの影響によって様々に変化せざるを得ない状況が続いている今、社会や経済だけではなく、価値観や行動様式も大きく変化し、急激なデジタル化・オンライン化が進んでいます。そのような状況下において、デザイナーたちは何を考え、何を実施したのか。デザインリサーチャーの久慈達也氏を講師にお迎えし、これまでのデザイン史を振り返りながら、コロナ禍を起点に、これからのデザインが社会でどのような役割を担っていくのかを考えます。
講師コメント
新型コロナウイルスによって生活がどう変わるのか。
日々もたらされる感染情報に右往左往した当初に比べ、数ヶ月経った今、地に足のついた議論を始められる時期だろう。
この間、デザイナーは社会が求める新たな「必要」に応じて様々な成果を残してきた。
ただし、それらを並べて、これからの「新しい生活様式のデザイン」と位置づけられるかといえば否である。
即応的な「コロナ下」のデザインのみならず、その基調となる歴史の視点を加えてみることで、デザインが現在どの地点に立っていて、どこへ向かおうとしているのかを考えられるようになるだろう。
戦後のデザイン史を振り返ってみれば、この変化も1990年代後半を起点とする大きな流れの上に位置していることがわかる。
その上で、デザインが出来たこと・出来なかったことを整理することから始めてみたい。
これまでのキイトナイトについてはこちら
過去のミラノサローネ報告会のレポートはこちら
ミラノサローネ2019 -バイオ、AI、拡がるデザイン領域-
ミラノサローネ2018-学生展示から読むデザインの動向-
ミラノサローネ2017 -世界のデザインスクール最新動向-
ミラノサローネ2016報告会『若手デザイナーの作品にみるデザインの未来』
ミラノサローネ2015報告会「世界のデザインスクールの今とミラノサローネ出展の舞台裏」
当日の映像はこちら
design:上村昂平(六景)
DESIGN MUSEUM LAB
http://dm-lab.com/
1978年、青森市出身。東北大学大学院国際文化研究科博士課程を中退後、神戸芸術工科大学図書館研究員を経て、2012年にデザイン専門の展覧会企画・編集事務所DMLを設立。展覧会企画や原稿執筆のほか、デザ…(続きを表示)
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