2016/6/17
イベントレポート
2016年6月13日(火)
第4回目は、これまで進めてきたリサーチの内容をもとに、第6回の中間発表に向けて、具体的にテーマの設定を行いました。これまでのゼミで幅広く広げていったリサーチや気付き、仮説のアイデアを、収束に向かわせるべく、ディスカッションを進めました。
以下、ディスカッションの内容と、講師の永田による講評です。
■A班
前回から進めてきた、まちの日常風景を写真で切り取り発信する地域情報誌のアイデアについて、引き続き話し合いを進めた。前回のゼミから、班のメンバー全員がそれぞれに町へ出向き、写真を撮り集め、それをもとにディスカッションを行った。撮影者は誰なのか、発信の方法は何が適しているか、使用するカメラは何なのかなど、具体的なプロセスについても詰めていった。
永田講評|面白い切り口なので、この地域の切り取り方、見つけ方が、結果として何につながるのかを考えてみて欲しい。
■B班
長田の地域を代表する資源「ものづくり」「産業」「銭湯」などについて、それぞれのリサーチ結果をもとに意見交換を行った。特に、ものづくりの分野では、長田は革製品の職人が多く、機材や素材も充実しているのにも関わらず、若手の職人が少なく後継者がいないという問題を抱えているということについて話し合い、職人を志望する若い世代が暮らしたくなる町の仕組みや、職人同士のつながり方について検討した。
永田講評|長田の町工場の詳細について、まとめた冊子などはあるのか、職人についてのリサーチをもっと深めて、具体的な内容を詰めていってみてほしい。
■C班
長田の靴産業に関わる班のメンバーを中心に、靴産業から見た長田の町についてのリサーチを行った。また、これまでのゼミで出たアイデアを整理しながら、方向性について話し合った。
永田講評|さまざまなアイデアを出していたために、切り口がみつかっていないような印象を受ける。一度、すでに出てきている靴などを切り口にして話を進めてみてはどうか。
■D班
前回から引き続き、兵庫区エリアをDIYを楽しむための拠点として打ち出すというアイデアについて、話し合いを進めた。空き家を利用し、1FはDIYの拠点、2F以上からは居住スペースとして使い、暮らしと近く、気軽にいつでもDIYを楽しめる環境づくりを提案した。そのほか、良質な木材の確保、安定した収益をどのように生み出すかなど、具体的な運営についても検討した。
永田講評|町に、実際にこの企画を実践できるポテンシャルがあるか、調べてみてほしい。(提案にあう空き家があるのかなど)また、類似の取り組みがさまざまな地域で行われていると思うので、そういった事例のリサーチも進めてみてはどうか。
■E班
リサーチから、長田を中心とした対象エリアの女性は昔から手芸を好み、得意としてきた文化があるという発見があったので、女性の手芸をテーマとして進めていった。海岸線の駅ごとに手芸にまつわる様々なテーマを打ち出し、それぞれ特色付けることで、それにひもづいたプロモーションを行う案について検討した。
永田講評|長田の女性の手芸に、若いクリエイターのセンスを入れてみるなど、イベントの他にもアプローチ方法がたくさんありそうなので、検討してみてほしい。
次回は、中間発表前の最後のディスカッションになります。班ごとに、対象エリアへのリサーチをさらに深め、アイデアの精度を上げていってもらえたらと思います。
+クリエイティブゼミ vol.19 まちづくり編「神戸まちラボ CASE02 つなぐデザイン ~市街地西部地区(兵庫区南部・長田区南部)の豊醸化をめざして~」
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