2021/5/2
イベントレポート
3/27(土)
ものづくりワークショップ「うおくに商店見澤さんと、棕櫚箒をつくる。」を開催しました。
生活の中で使っているものの出来上がるまでのプロセスを、プロの技と知識に触れながら自らの手で辿っていくことで、物の価値やつくり手の想いを体感する場として開催を続けるKIITOのものづくりワークショップ。今回は神戸・花隈にお店を構える、うおくに商店の見澤さんを講師に5玉手の棕櫚箒をつくります。
会場には今回作る棕櫚箒の他にも束子など、様々な棕櫚製品が並びます。
まず講師の見澤さんの紹介からはじまります。「うおくに商店」は和歌山で昭和21年に創業した老舗乾物店「魚国商店」の娘婿である見澤良隆さんが四代目としてのれん分けし神戸で始めたお店。乾物食品と棕櫚の日用品を主軸としたセレクトショップです。お店を始めるにあたって、見澤さんは棕櫚箒のつくり方を和歌山で職人さんから習ったそうです。
今回のワークショップでは主に棕櫚をまとめて、箒の形にしていく、そのつくり方を学び製作を進めていきます。
工程の一つ目として、保管場所や普段の使い方を考えて箒の柄の部分の長さを決めます。高い位置で持てる95cmと低い位置で持てる70cmで長さを決めて柄をカットします。
その後、棕櫚のまとめ方を学びます。あらかじめ型を付けておいた棕櫚束に銅線を巻きつけけていきます。参加者は棕櫚の束がほどけないように銅線を巻き付けていく作業にはじめは慣れずに苦戦をしている様子が見えます。棕櫚の束が出来上がったら柄の部分につけて行きます。まず一つ、柄の軸になるところに巻き付けて、そこから両端に棕櫚束を竹串を刺してつけていきます。「銅線の位置が一本の線のようになる束ね方がきれいな束ね方です」と指導を受けながら作業を進めます。
竹串からはみ出ているところを切り、鋲を刺し最後ハンマーで形を慣らして完成です。
「棕櫚自体には天然のワックス効果のようなものがあり、床を掃くと綺麗になる」「棕櫚の先をカットしていくことで長く使っていくことができる」など箒に関する豆知識や使い方、お手入れの仕方など、お話いただきながら製作を進め、モノをつくって終わりでなく、そのモノを長く使っていく方法もあわせて教わりました。
作り手から話を聞きながら、自分たちでものづくりを行う中で、一つのモノが出来上がるまでの手間や、その形・素材の意味などを知ることができる機会になりました。
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