2013/2/4
イベントレポート
第5回松岡ゼミ「デザイナーをデザインする」レポート|2013年1月30日(水)
特別講座 松岡賢太郎×矢野まさつぐ トークセッション
「地方におけるグラフィックデザイナーの仕事って?」
第5回目のゼミは、特別講座として名古屋の気鋭のデザイン事務所、オープンエンズの矢野まさつぐさんをゲストに迎え、講師の松岡さんとのトークセッションが開催されました。
特別公開講座としてゼミの受講生以外の参加者を募集し、一般の受講者20名とゼミ受講生での開催となりました。
松岡さん(トリトングラフィックス)と矢野さん(オープンエンズ)の共通点は、グラフィックデザインの枠を超えた活動を展開していること。
カフェ、セレクトショップ、アパレル、フリーペーパー、プロダクトデザインなど、「興味のあること」「やりたいことを」実現するデザイン事務所として双方共に存在感を放っています。
松岡さんに矢野さんと知り合った経緯をご紹介いただき、続いてスライドを見ながらオープンエンズの仕事を矢野さんに紹介いただきました。
広告を中心とするグラフィックデザインから、「ナゴヤデザインウィーク」のアートディレクション、「新東名」のロゴデザインなど、今までの代表的な仕事とともに、デザインに対する熱い思いがあふれだしてきます。
また、矢野さんは「種をまく」活動を積極的に行っています。これは、目にはいる、キラリと光る活動を心がける、作品の送付や雑誌掲載への働きかけ、デザイン系の雑誌編集長と繋がるなどの、先に繋がる「種をまく=プロモーション」活動を積極的に行っているとのことです(対して、松岡さんは種まきが苦手とのことでした)。
矢野さん、松岡さん共に共通する方向性としては、「名古屋や神戸を盛り上げよう!」「牽引するぞ!」と意識して仕事をしてはいないとのことでした。例えば、トリトンや松岡さんが神戸を代表する訳ではなく、神戸でトリトンが光ることで地域ブランディングに繋がることが大切。
矢野さんも名古屋でそのような活動を継続したいとのこと。
最後に、松岡さんから矢野さんへの質問
●松岡さん「仕事上気を使っていることは?」
●矢野さん「バランス」
プロとしての誇りを大切にすると同時に、クライアントからみたら商材に対しては素人。プロとしての誇りと素人としての謙虚さの「バランス」を大切にしている。
●松岡さん「今後やりたい仕事は?」
●矢野さん「社会で機能するデザイン」
だれでも理解できる非常口のピクトグラムは、矢野さんが住んでいる刈谷市出身のデザイナー、太田幸夫さんが作成したもの。このデザインに代表されるように、人の生活に蜜着し、機能するデザインが目標とのことです。
トークセッションの後に行われた交流会では、矢野さん、松岡さんともに参加者に囲まれ、積極的に質問に答えていました。
また、参加者同士のつながりも生まれた様子です。
この特別講座は、ゼミ受講者にとっても良い刺激になったことと思います。
特別講座は第2弾が2月20日(水)に開講されます。
ゲストはセメントプロデュースデザインの金谷勉さん。
「デザイナーだから出来る可能性」としてトークセッションを行います。
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