2013/2/25
イベントレポート
2013年2月16日(土)
+クリエイティブワークショップ 寄藤文平「絵と言葉のワークショップ」を開催しました。
展覧会「寄藤文平の“冬にやる”夏の一研究」に合わせて開催された「絵と言葉のワークショップ」は、装丁を考える上で基本となる言葉からイメージを発想する方法について、寄藤流「考え方」を体験するワークショップです。
寄藤さんと参加者はダーマトグラフ(グリースペンシル)で装丁をイメージした用紙にラフを描きます。
寄藤さんの描く様子を書画カメラでプロジェクションしながら解説を聞くというスタイルで、まるで寄藤さんの思考回路を見るようです。
まず初めに、参加者から「スイーツ」というキーワードをもらい、デモンストレーションとして寄藤さんが絵を付けました。
単なる絵(ケーキ)よりも体験的なニュアンス(フォークがケーキの苺にあたるところ)を加えた方が、よりイメージが伝わりやすいことが、実際に寄藤さんが描く様子を見ることで理解できました。
次に、参加者が持っていた書籍『物と場所』『建築計画』を題材に、言葉にイメージを付ける作業を各自で行いました。寄藤さんが気になったものを選び、描いた人にその考えを聞きます。
そして、受講生の作品を分類しながらそのパターンについて説明が行われました。
ここで参加者から出されたアイデア(考え方)は、ほぼすべてのアイデアが示されていると考えることができるそうです。あまりに突飛なアイデアは、一般の人々に伝わらなくなります。
このラフのイメージ(絵)を整えることで、装丁を完成に導きます。
言葉と関係のないイメージでも、その言葉との距離感から自然に意味が生まれる、絵と言葉というお互いの距離や重なりから、「絵だけ」「言葉だけ」では伝わらないことを伝えることができるのがヴィジュアルコミュニケーションの最も大切なところです。
参加者はこのことを、ワークショップを通して体験的に習得できたと思います。
講師|寄藤文平