2013/3/4
イベントレポート
2013年2月16日(土)
+クリエイティブレクチャー 寄藤文平「絵と言葉のレクチャー」を開催しました。
展覧会「寄藤文平の“冬にやる”夏の一研究」に合わせて、寄藤文平さんを講師にお招きし、+クリエイティブレクチャー「絵と言葉のレクチャー」を開催。
「パブリケーション」というテーマに対して、寄藤さんがこれまでに取り組んできたデザインや仕事について、寄藤流「考え方」を交えながらレクチャーいただきました。
「家でやろう。」というマナー広告のシリーズでは「そんなこと家でやればいいのに」と誰もが思うようなシチュエーションをイラスト化することで、その振る舞いが自分の事として気付くようにメッセージ化されています。
しかし、このマナー広告では、その当たり前をそのまま声高に言うのではなく、ちょっと面白いストーリーに変えて伝えるというような、押しつけがましくない、マナー広告のマナーを考えた伝え方を大切にデザインしたとお話しされていました。
他にも、JTのタバコのマナー広告シリーズや自分のタッチのイラストをキット化した「KIT25」などのお話もしていただきました。
そして最後にまとめとして、寄藤さん自身が大切だと感じておられる「パブリックセンス」について、お話しいただきました。
それぞれの人の中にパブリックセンス=公共感覚みたいなものがあって、何かを伝えようとするときには、自分のパブリックセンスと相談して、その感覚的にOKかどうかということが判断基準になる。
これは美術的センスなどとは少し切り離れた独自の感覚のような気がしていて、相対する人数によって、必要なパブリックセンスは変化していくと思う。
「人に伝わる表現」ができる人とできない人がいるとすれば、それは、パブリックセンスを磨いた人かどうかという差だと思う。
「人に伝える」ということを見つめ直すきっかけとなるような、貴重な時間となりました。
講師|寄藤文平