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2014/3/17

イベントレポート

+クリエイティブゼミ教育編 第8回「こども×ケータイ研究所」 レポート

2014年3月6日(木)

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第8回のケータイゼミを開催しました。ゼミは今回が最終回になります。前回に続き、成果発表会(後半)を行いました。各自がリサーチしたことやゼミで感じたこと、これからの提案や考えていくべき課題などを発表しました。今後も研究会を開催し、引き続き情報交換や議論を深める場をつくっていきます。

発表について|
・スマートフォンのトラブルには、コミュニケーションのトラブル、お金や時間の使い過ぎ、個人情報流出、健康被害、学力低下などがあげられる。暇つぶしにスマートフォンが多く利用されており、気が付くと長時間になってしまっていることも多い。夜遅くまでケータイを見続けてしまうことにより、睡眠不足や昼夜逆転生活なども起きている。個人情報に関しては、友だちに見せるつもりでの投稿が、悪意を持った第三者などにより漏洩し、大きな問題になることもある。ケータイに関する様々な問題は、大人と子どもの常識のギャップやスマートフォンリテラシーの低さなどが挙げられる。今後、小学生向けのネットリテラシー講座、保護者向けの講座などの教育プログラムが重要である。自ら考え、自制心や理性を育てることに重きを置き考えていきたい。

・ガラパゴスケータイとスマートフォンでは、形状の違いによるコミュニケーションの変化があるのではないか。スマートフォンは、機種を開閉することなくすぐに使うことができ、画面が大きく見やすいことなどから、手に取りやすくなっている。声で行うコミュニケーションよりもメールなど指を動かすだけでコミュニケーションをとるユビニケーションが多くなってきている。指を動かずだけなので便利だが、相手の表情や仕草、声のトーンなどが分からないため、誤解も生じやすい。文字情報だけのやり取りでは、伝えたいことの3~4割しか伝わっていないとも言われている。私たちはテクノロジーによって生活が変わっているが、ケータイを電話であり続けさせることで、人間らしいリアルなコミュニケーションを守ることにつながるのではないかと思う。

・便利なスマートフォンにいつの間にか支配されている。若い世代は、あまり夢や目標を見出すことができず、新しい事に対する興味も失われている。私たちは「熱くなれるなにか」「社会にあるたくさんの選択肢」を若い世代に伝えることが重要だと思う。年上や年下とコミュニケーションをとることでの刺激、学校とは異なる楽しさ、視野を広げるキッカケを作れるような場づくりができないか。KIITOという場を利用し、近隣の公園へ来ている若者や小中高校生なども気軽に来られる場所が生まれることで、この大きなケータイ依存の問題の解決につながるのではないか。

・ケータイとの付き合い方は子ども自身が考えるべきではないか。ケータイは、いつでもどこでも利用でき、中高生にとっては親に干渉されない、新たな居場所である。今までは、あの人はどんなことをしているのかなど想像で終わっていたことが、メッセージを送り、すぐに確認でき、見える世界になっている。SNS疲れやスマホ疲れなど便利なケータイにも関わらず様々な問題が起こっている。あくまでもケータイは道具の1つであり、それに縛られて欲しくない。中高生の居場所をつくり、ケータイでの暇つぶしだけでなく、楽しいものやおもしろいものを教え、話ができる場をつくっていきたい。

・ケータイの利用について、娘に話を聞くと、ケータイについてよく理解していることが分かった。しかしトラブルがないわけではない。個人メールは返信する、グループメールは返信しなくても良いなど仲間内でルールがある。常に新しい情報(技術、課題)を知り、自分の身を守る術を身に付けることが重要であると感じた。情報は定期的に学ぶことが必要で、幼児期の検診の様に、入学の説明会やPTAの講演会などと合わせてインターネット教室、ケータイ教室などを行い、子どもも保護者も知識を身に付けることが重要である。専門的な分野でもあるので、よろず相談窓口などもあるといいのではないか。お酒の注意書きに「妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児、乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります」とあるようにスマートフォンに「使いすぎは健全な成長に影響を及ぼします」など書かれるようなことができないかと考えた。

+クリエイティブゼミvol.8 教育(メディアリテラシー)編 こども×ケータイ研究所
http://kiito.jp/schedule/seminar/article/6672/