2016/6/11
イベントレポート
2016年6月13日(火)
第3回目の今回は、これまで進めてきたリサーチの内容をもとに、具体的なアイデアの提案について話し合いを進めました。各自がまとめたリサーチ結果や、兵庫区・長田区がそれぞれ発行しているマップなど、机の上が埋まるほどの資料を広げて、ディスカッションが行われました。
以下、ディスカッションの内容と、講師の永田による講評です。
A班
対象地区で発行されているマップについてリサーチを行う中で、地図の内容が更新されていない、設置場所が少ないなどの課題が見え、情報発信手法の見直しの必要性が感じられた。
リサーチの中で、長田の町の日常を写した写真を掲載している、小さなフリーペーパーを見つけ、そこから着想を得て、個人の主観で切り取られた、日常風景のあるマップ制作のアイデアを考え、意見交換した。
永田講評|写真という媒体に着目したのが良い。ゼミの講師の藤氏がいう「地域での部活動」の考え方をふまえた「写真部」のような、興味や関心での横のつながりが感じられる提案になるといい。
B班
長田区南部、兵庫区南部のエリアのさまざまな資源(サブカルチャー、ものづくり、銭湯など)を生かし、地域をテーマパーク化するアイデアを検討した。長田ブランドの地ビール作りや、婚活イベントなど、資源を生かしながらも新しいイベント企画を提案していきたい。
永田講評|提案のベクトルが定まっていない印象を受けるので、集めたさまざまな資源を「つなげる」ことに一度注力してみてはどうか。対象地区のリサーチをさらに掘り下げながら、町の編集やプロモーションなど、情報発信の手法についてもリサーチを進めてみて欲しい。
C班
兵庫区南部・長田区南部で多く発行されている町の案内マップが、あまり活用されていないという印象を受けた。広告の在り方を見直し、体験型マップという考え方について検討した。広いスペースがある御崎公園を使い、地域の特産品を販売するなども検討。
永田講評|
町を俯瞰して見過ぎているような印象を受けた。移住促進がテーマとなっているので、町との関わり方をもう少し探ってみてほしい。また、班のメンバーに長田の靴産業の関係者がいたので、まずはそういった町とのつながりをきっかけに、内情をリサーチすることが必要なのではないか。
D班
シャッター街のDIYによる活用の提案について検討した。リサーチの結果、対象地区には以外にも若者が多く、有効に活用してもらえるのではないかという可能性を感じている。
永田講評|
以前のキックオフ・トークセッションの「下町を住みたい町にするために」で、権利者不明の空き家が多いことが話題に上がっていたということもあるので、実際にこのアイデアに生かせる空き家はどれぐらいあるか、提案にリアリティを持たせていくためのリサーチを進めていってほしい。
E班
前回から、各自が抱いた町への興味を軸にリサーチを進め、その成果を共有した。さまざまな気づきが得られたが、リサーチ内容が多岐に渡り、整理ができなかったので、場所の設定などを考えながら、具体的なアイデアの提案を進めていきたい。
永田講評|
各自の興味でリサーチを進めているので、今は決定打が無く、方向性がつかめずにいるような印象だが、班で一番盛り上がった話題はなんだったか、そこには可能性があるはずなので、話し合った内容を振り返り、それを見出してほしい。手づくりアートやアニメの話題で盛り上がっていたように感じる。
次回も、グループでのディスカッションを行います。
+クリエイティブゼミ vol.19 まちづくり編「神戸まちラボ CASE02 つなぐデザイン ~市街地西部地区(兵庫区南部・長田区南部)の豊醸化をめざして~」
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