2025/3/31
イベントレポート
デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)では、神戸市内の障害福祉サービス事業所(以下、「事業所」)をカタログのように閲覧でき、新しい仕事やつながりが生まれることを目的としたウェブサイト「ふくしワザ」の運営サポートを継続的に行っています。
今回、「事業所で働く人たちの工賃(賃金)はどうすれば上がるのか」「どのようなアプローチをすれば販路拡大につながるのか」という課題を共有する場として、福岡を拠点に「企業」と「福祉」の柔軟な関わり方を提案する「株式会社ふくしごと(以下、「ふくしごと」)」の代表を務める橋爪大輔さんをゲストにトークイベントを開催しました。
当日は、事業所をはじめ福祉関係に携わる方、デザイナーや行政、まちづくり関係者等様々な業種の方にご参加いただき、橋爪さんのトークとあわせて、グループディスカッションを行いながら進めました。
このレポートでは、橋爪さんのトーク内容を参加者の皆さんからのフィードバックとあわせてお伝えします。
「ふくしごと」の取り組み事例と障害者就労の現状
まず、橋爪さんより「ふくしごと」の取り組み事例と、障害者就労の現状についてお話しいただきました。
橋爪:
「ふくしごと」が障害者就労に取り組むにあたり、ベースとなるのは2006年に国連で採択された「障害者権利条約」における障害者の「社会モデル」という考え方です。
障害の捉え方には「医学モデル」と「社会モデル」があり、「医学モデル」は、障害者そのものに課題があり、それを治癒するという点が重要視されます。一方で、「社会モデル」は、障害者をとりまく社会そのものに課題があり、その障害を社会から取り除くという考え方です。ふくしごとでは、「社会モデル」をベースに企業や社会側の変容を促す取り組みを行っています。
また、様々な「福祉」がある中でも、「障害者福祉」を切り口に、障害のある人が働く「就労の場」のデザインを事業の対象としています。
「ふくしごと」の事業について
「ふくしごと」の事業には大きく以下の2つあります。
1.障害者とともに事業を推進する
2.障害者の働く環境を改善する
これらを取り組み事例とあわせて紹介します。
1.障害者とともに事業を推進する
1-1「日々のてまひま」
九州を中心とした事業所で作られる食品やアートなどの商品を、企業を媒介にして販売する中間支援を行っています。事業所ができることを、企業に伝えるためのプロジェクトです。
販売は年に2回程実施しており、期間を決めてオンライン注文を受けるため、在庫ロスが出ません。
企業を媒介にすることで、ロジスティクスなコストを抑え、企業内における障害者就労の現状を知ることができる企業教育も兼ねています。
1-2 HIBIGEI
障害のある人が描いた絵画やイラストの著作権販売やデザイン契約を企業に対して行っています。
博多にあるホテル「ザ ロイヤルパーク キャンバス 福岡」から環境デザインの委託を受けた際は、全体のディレクションを行い、「九州の自然」をテーマに障害のある人に作品をオーダー、それぞれの画風を生かして9点制作していただきました。「HIBIGEI」では、トリミングや加工、モノクロにする等、編集をOKとする契約を事業所と結んでいます。発注する企業側が、絵画等の権利そのものを購入する形態を取っているので、グッズ展開を行う等、柔軟な対応が可能です。
2.障害者の働く環境を改善する
2-1 福祉事業所の経営力・工賃向上
前述の事業実施にあたり、事業所約200カ所と連携・商取引の交渉を行ったところ、交渉できたのは10%しかありませんでした。連絡しても返ってこないこともたくさんあります。
このことから、パブリックな機関や国からの報酬で成り立っている事業所には、事業環境としてそもそもの経営力や工賃向上の力をつける必要があると考え、自治体にアプローチをはじめました。
年間20から30カ所の事業所へ個別のコンサルティングや、事業所ごとの研修を実施する等、事業所の事業環境改善に取り組んでいます。事業所の利用者への生活支援など、大変な部分も理解しつつ、企業や社会とどのように連携していけるかという点にアプローチしています。
2-2 農業事業者・事業所の農福連携
また、企業側の環境改善も行っています。農水省が推進している「農福連携」、人材が減っている農業分野において福祉と連携して共に事業を成長させていくという考え方の元、農業法人、事業所ともにコンサルサポートを行い、連携を促しています。
2-3 企業の障害者雇用
厚生労働省における障害者の法定雇用率では、従業員40人につき、障害者を1人雇う必要があります。雇用してないと1人あたり月5万円の納付金が必要で、年間にすると60万円必要になります。400人従業員がいる会社で一切雇用していないと、年間600万円払い続ける必要が出てくるわけです。
一方で、法定雇用率を達成している会社は国の調査によると50%です。現在、一般企業で働く障害者は約60万人ですので、もう60万人の働く意欲のある障害者と、企業側もその環境を整える必要があるということです。この問題に福岡労働局、福岡県、企業における障害者の雇用を支援するふくしごとも含めた先進的な企業の三者でコンソーシアムを組み、民間企業のサポートを始めています。「福岡モデル」と呼ばれており、「障害者を仕事の仲間・戦力としてどのようにともに働くか」をベースにしていることが特徴です。
その他、事業を行うにあたり、人材不足に悩む企業に対して事業所を設立するサポートや、東京大学先端科学技術研究センターで行われている障害者就労の研究と連携し、情報発信のサポートを行っています。
障害者就労の現状
続いて、橋爪さんよりふくしごとの事業を行うにあたり見えてきた、障害者就労の現状についてお話しいただきました。
橋爪:
障害者数
現在の障害者の総数は約1160万人で、人口の約9.2%に相当します。高齢化に伴い、障害者の総数は毎年増加傾向にあります。内訳は、
・身体障害者が436万人で、全体の約40%
・知的障害者が109.4万人で、全体の約10%
・精神障害者が614.8万人で全体の約50%強
という割合です。
年々精神障害者が増えており、鬱が重度化し、障害者認定を受ける方が増えているようです。
障害者の雇用状況
日本の障害者約1160万人のうち、就労支援事業所で働く障害者は約45万人で全体の約5%以下になります。
この45万人が働く就労支援事業所の数は全国に約2万3000件あります。国内のローソンの数は約1万4600店舗ですので、ローソンは見たことがあるけど、事業所を見たことがないという地域や企業の方がいますが、実はこれだけたくさん、身近に障害者の働く場があるのです。就労支援事業所1件につき、10から20人以上の方が働いていますので、人手不足だと言われている中で、働く意欲があり、就労支援事業所を利用している多くの人材が地域にいるとも言えます。
就労支援事業所とは?
1. 就労移行支援事業所:一般企業に就職するためのスキルを身に着ける訓練を行う事業所(利用期間2年)。
2. 就労継続支援A型事業所(以下、「就A」):利用に際し、雇用契約を結ぶ(最低賃金を払わないといけない)事業所。一般就職に近い形での働き方が見受けられます。一か月の平均賃金は83,000円(令和4年度)。
3. 就労継続支援B型事業所(以下、「就B」):利用契約のみの就労事業所。重度障害のある人もおられます。
雇用契約を結んでいないので、賃金ではなく工賃といわれます(生産活動に対する対価として支払われる)。一か月の平均工賃は17,000円(令和4年度)。
就Bの平均工賃は、平成18年から令和4年の16年間で約4,800円しか上がっていません。この金額は、働く意欲のある人にとって十分な環境とは言えません。こうした課題に対して、社会・地域・企業・事業所も含めて、いかにして環境改善行うかが考えるべきテーマと思っています。
また、ふくしごとにおいて、社会全体の背景で着目している点が3点あります。
1.日本の人口の変化
2008年をピークに人口が減少しています。日本においてははじめてのことで、どう社会が変化していくのか、事業の在り方を含めて議論されています。
2.人口ピラミッドの変化
また、単に人口が減るだけでなく、人口ピラミッドも変化しています。1990年では、65歳以上1人を5.1人で支えていましたが、現在2025年は、1.8人、2060年になると1.2人となります。ほぼ1:1で支えていかないといけない中で、この支える人には約10%の障害者が含まれています。
3.労働受給の変化
2022年の労働力不足を0として、2040年までにどれだけ人(労働力)がいなくなるか、2003年にリクルートワークス研究所が出したデータがあります。
このデータによると、2040年は、今の条件での労働人口が1,100万人いなくなります。近畿地方の労働人口が1,100万人、東京の人口1,400万人なので、これに近い労働人口が日本からいなくなると言えます。
また傾向として、都心部はあまり減らないと言われていますので、郊外・地方に行けば行くほど慢性的な労働力不足になっていきます。
この社会課題に対して、各地の就労支援事業所に人材が眠っていると言えるのではないかということが、ふくしごとの事業の根っこにある部分です。
グループディスカッション①
橋爪さんにふくしごとの取り組み事例と事業背景についてお話しいただいたところで、一度グループディスカッションを行いました。業種をミックスして5~6人で分けた各グループで、自己紹介と意見交換を行い、その内容を発表。橋爪さんと会場内に共有しました。
【当日のディスカッション/ワークシートより】
・デザイナー等の作家性を思いやりながらアートを展開していくにはどうすれば良いのだろう
・社会(企業)の変容を促すという言葉が印象的だった
・障害のある方のためにではなく、日本の労働人口不足という近い将来の課題に対して、事業所で働く方たちの新たな価値創造をされている広い視野が事業の視点として興味深かった
・障害があっても、必ず力になってもらえる分野があるはずという考え方を社会がどう受け入れるかで、日本のこれからは変わるのでは…。
・福祉環境についてこういう風に考えている人がいることがありがたい
持続可能な就労支援事業所の在り方とは?商品力向上と販路拡大に必要なこと
1回目のグループディスカッションの後、今回のトークテーマである「障害者の就労環境において工賃・賃金をどうやってあげていくのか」について高工賃を実現している事業所の紹介と、その事業所の共通点から高工賃実現のためのステップや入口を橋爪さんにお話しいただきました。
高工賃事業所の事例紹介
橋爪:
ふくしごとが行った全国数十カ所のリサーチから、高工賃を実現している就Bの事例を紹介します。
ここでいう高工賃とは、全体の平均工賃17,000円に対し、3万円から5万円の工賃を指します。
・リフレかやの里(京都府与謝郡与謝野町)
地元農家のニーズにこたえる農産加工を行っています。
事業所の周りには小規模農家がたくさんあり、出荷しない農作物、野菜や果物をジュース等に加工したいが、加工コストが高く、農家自身が苦しいという課題がありました。それに対し、瓶詰加工のOEM(加工したものを農家に戻す)の委託を受け、高工賃を実現しています。
こうした加工は、一般企業に頼むと1000個以上買う等、大量のロット数を依頼しなくてはいけません。一方で、「リフレかやの里」では小単位の加工を受け入れています。また、農家ごとかつ種類ごとにシールを分けて貼る等、手の込んだ委託を受けることで他の加工業者との差別化を図っています。事業全体の8割がOEM事業のため在庫ロスがなく、利用者も自信がつくので社会参加しようと気持ちが高まっていくという、事業計画がしっかりしている特徴があります。
また、毎年農家さんからOEMの委託をいただくためにちゃんと付き合いをするため、施設外就労(事業所から外に出て就労すること)として委託発注者の農家へ手伝いに行くことで、営業にもなり、顧客フォローもしっかりできていると言えます。
・コッペ(宮城県仙台市)
この事業所は、商売の基本である、出口を先に設定しているところが最大のポイントです。
障害のある人は新しい作業が苦手な人が多いことから、同じ商品を作り続けてもよい出口を探しだし、大学生協に目を付けました。大学生は毎年4分の1が入れ替わるので、新商品を生み出さなくても、同じ商品をちゃんと出すことで学生が購入し、大学生協は満足します。ベーシックな商品を作り続けて良いということから、作り手の技術も上がっていきます。大学の生協を始め、生協は卸の基準が非常に厳しいため、素材や加工所の基準をしっかり設定し、審査に通る努力をしています。「障害者の日々の仕事」への責任ではなく、スタート時点での事業設計や投資をしっかりしている点が「リフレかやの里」とも同様のポイントです。
・弁当のまるよし(宮崎県都城市)
地元の官公庁や企業、事業所が「求める」商品を製造・販売し、高工賃を実現しています。
この事業所では、正社員、パート、A型、B型と多様な雇用形態があり、お弁当屋さんの業務を細かくタスク分解し、それぞれの利用者が関われる製造プロセスを作っています。B型で難しければA型で…と、できないところはどんどん繰り上げていき、できることを少しずつ増やすタスク分析を行っています。
また、お弁当を9つのマスにし、マスに入るおかずを40から50種類と決め、日ごとに変えて提供しています。配達範囲を30分以内と決めているため顧客を固定化でき、お客さんは毎日違うお弁当が食べられる、働く側は40から50種類を少しずつ覚えることでできることが増えていく、という商品開発上で工夫がなされています。
また、高齢者施設には、同じお弁当ではなく、同じ素材でとろみ加工や刻みをいれ、他社に負けない特別な対応で、継続注文を得るという工夫も行っています。
企業が社食をやめ、お弁当に切り替えていく時代の流れやニーズを把握しているという点、経営がしっかりしており、障害のある人ができることを考えながら事業展開している点が素晴らしいです。
・きらら女川(宮城県牡鹿郡女川町)
利用者をビジネス仲間だと認識し、利用者と営業会議を行うことで、意欲を引き出し、高工賃を達成している事業所です。地域の食材を使った食品を取り扱っており、利用者同士が教え合う衛生講習会から始め、仲間意識を高める中で、どうすれば工賃が上がるかが話に出てくるようになり、土日営業を始めました。事業所の利用者の多くは、自分の工賃について意見を言っていいのかという環境におかれることが多いです。それは、「自分ができていない」と思わせる社会全体の課題であり、そう思い込ませている環境をどう社会側が変えていくかという点において、良い事例だと思います。土日出勤の場合は、平日の数割高く工賃を支払っているため、利用者の出勤意欲があがり、人気枠となっています。衛生面をはじめとする就業態度の改善が自然になされ、働く姿勢をサポートする就労支援にもつながっています。
・カムラック(福岡)
地域で大規模展開している薬局のバックオフィス業務(BPO)を行っている事業所です。企業と連携して業務を行うことで、就Bでも高い工賃を実現しています。内部では、B型、A型、A型スペシャルの枠を設け、ステップアップを図っています。そうして問題なく就業ができるようになれば、薬局にそのまま就職する形を取っています。
一般就労では、就職したらやることがない、窓際に追いやられるといった話をよく聞きますが、このように事業所と企業が連携して、仕事に取り組む中で一般就労への流れを地域で生み出せれば、事業所の工賃向上とともに、事業所から企業へ送りだすという循環も生まれます。地域企業とどう連携できるかを考えるのがポイントだと思います。
高工賃に共通していること
紹介した高工賃を実現している事業所から見えてくる共通点は以下のような点かと思います。
・自分たちが「何屋」であるかが明確で、商品サービスに自信がある
・世の中で求められている=売れるもの(サービス)を作ることが基本
・工賃向上を、経営上の課題として捉えている
・外部と連携した受注体制を採っている
・先を見据えた経営判断をしている
工賃向上を実現する経営的視点
最後に、橋爪さんより、さきほどの事例を踏まえたまとめとして経営視点からお話しいただきました。
橋爪:
・工賃向上は支援の質を高める具体的な手段
職員がどう動くかの前に経営者がどう考えるかによって事業所の持続性が変わると感じています。
事業所において工賃向上というと、「福祉としてサポートのために行っていることだからそこまで考えられない」という声がよくあがりますます。ただ、障害のある人が当たり前に生活をしていくためには、「権利・保証」、「地域の支え」、「社会的な支援としての医療」など、いろんな面でのサポートが必要です。そうした中で事業所の役割は、
・就労支援の専門家が就労のサポートをしっかり行うこと
・生活をしていける利用者の収入を確保すること
です。障害のある人が当たり前に生活をしていくことの基本条件として、障害年金の他に収入(=工賃・賃金)は必要不可欠です。工賃向上は支援を行う質を高める具体的な手段になりますし、事業所はこの支援の専門性を高めることが重要だと考えています。
・事業所には2種類の「お客様」がいる
事業所には一般の事業と違い「お客様」が2種類存在することが特徴です。
一つは事業所を利用する障害のある人そのものです。利用者がいることで国からの報酬を受け、事業所の経営が成り立ちます。以前は利用者が施設にいるだけでよかったのですが、平成30年度以降は、仕事をしっかり与えている事業所に、国が高い報酬を払うという変化がありました。こうした変化は、良い・悪いという様々な意見はありますが、年々に如実になってきており、就労事業における国の制度設計はさらに進むと考えられます。
もう一つのお客様である「消費者・取引先」への売り上げが、障害者の工賃(賃金)になるという構造になっています。「事業所を運営するお金」は国から入り、「利用者へのお金(工賃・賃金)」は売り上げによって成るため、ここがしっかりしないといけません。
一般の仕事でも事業を何種類も持つことは難しいですが、事業所は障害者の特徴から事業を生み出そうとする視点があるため、パン、クッキー、箱詰め…といったように、複数の事業をもっているようなところが多くあります。
複数の事業を持つことは経営として非常に高次元で、職員に負担がかかります。その場合は、事業設計を見直す必要があると思います。
そのため、「なに屋さんですか?」という言葉をよく使います。まずは、売り上げを作る主力の商品サービスの軸を一つ、作ることが大切です。
・まとめ
事業所において、「障害者ができるかできないか」という部分がよく問題になりますが、事業は経営者や管理者の問題です。一般企業でも、「社員ができない」を言い訳にしている会社は倒産しますよね。
でも福祉の業界においては「障害者ができないから」という理由が受け入れられてしまい、それによって社会全体のサイクルへも影響を与えている可能性があります。大事なのは、障害のある利用者のせいにならないような事業設計をし、利用者の「できる」を作ることが重要です。
事業所において国からの報酬が高まる要素は、やはり高賃金・高工賃を実現しているか/一般企業に送りだせるかという要素ですので、事業に悩んでいる場合は、地域の企業との連携をおすすめします。また、企業から求められる業務が現状の職員で難しければ、求められる業務を実行できる職員を雇用するべきだと考えます。
パンならパン、事務なら事務職といった、専門家の職員が障害のある人と一緒にできることを増やしていく、そしていずれはステップアップして一般企業に送り出すということが、就労福祉の中で課題として言われていることです。
グループディスカッション②
橋爪さんによる高賃金事業所の事例とポイントについてのお話の後、再びディスカッションを行いました。
実践的なお話が多く、具体的なアドバイスも多かったため、会場自体もどんどん橋爪さんのお話に引き込まれていきました。グループディスカッションの後、感想と橋爪さんへのフィードバックを行いました。
【当日のディスカッション/ワークシートより】
・高工賃の実現に向けてグループでディスカッションができました。利用者が、いかに工賃があがることを実感するか、どう実感できるかという点に置いて、執着のない方も多いため、私たち職員がつなぐ役割を求められると感じました。
・求められることに応えることは大事だが、柔軟に対応する実務に取り組む時間や、支援という大事な部分をしっかりしないといけないこともあり、いろんなバランスが大事だと感じました。ただ、事業所内でできないことがあるからこそ、外部からのサポートが大事なのだと実感しました。
・経営をしている事業所で、お菓子製造、カフェ等、利用者の得意分野を生かせればと思い展開をしていたので、「何屋さん?」がすごく響きました。
―
「何屋さん?」という問いかけは非常に響いたようで、イベント終了後にあちこちから声が聞こえてきました。
福祉における支援というと、医療や介護のようなイメージが先行してしまいがちですが、事業所において、事業を経営部分から見直し、高工賃を目指すことが支援になるという視点は、案外気が付かないことなのではないでしょうか。また、事業所の問題だけでなく、日本における人材・労働力不足や、地域の企業と連携することでの地域共生など、広い視点で事業所の在り方を考えられることは、大きな希望にもつながると感じました。
このイベントを機に、参加いただいた皆様を始め、事業所や企業の方同士が繋がり、より良い発展に繋がれば幸いです。「ふくしワザ」は、神戸の福祉事業所の様々なつながりの実現を目指していますので、事業所の方も、企業の方も、是非ご活用ください。