4/17 Sat - 4/25 Sun
EXHIBITION
【重要】「新型コロナウィルス感染症対策における神戸市の対応方針」に基づき、感染拡大防止のため、本展覧会最終日4月25日(日)は臨時休館となりますのでご了承ください。
コロナ禍に明け暮れた2020年は1995年の阪神淡路大震災から25年という節目にあたります。<対話「私が生まれたとき」神戸 ─25年あと(未来)の記憶─ 展>は当初、その年の5月に企画され、コロナ感染症の影響で中止となりましたが、文化庁の「文化芸術活動の継続支援事業」の補助を受けて、2021年4月に再開となりました。これは25年という時間と記憶をめぐる展覧会です。
制作者の長沢秀之は80年代から90年代にかけての風景シリーズで知られる画家・美術家で、近年は下層の像に細かいタッチの絵具を塗り重ねる方法で、時間を意識した制作をしてきました。対話「私が生まれたとき」は2015年に始まり、2017年の奄美編を経て、今回の神戸編につながっています。
神戸編ではその土地に住んでいる人に「私が生まれたとき」で始まる文章と関連する写真を提供してもらい、その写真をもとに描いたドローイングや絵を文章とともに展示します。震災の只中にいたひと、そのときまだ生まれてないひと、多様なひとのイメージが、過去、現在、未来という直線的な時間軸を解きほぐしながら、記憶と、それによって生まれるあらたな時間を提示します。それはコロナ禍による+1年という時を経て、さらにその意味を増すことと思います。
「これは日常から記憶の旅、時間の旅に出ることなのです。できごとは語られることによってできごとになり記憶になる。人は過去を語るときに今が出るんですね。ですからこれは人知れず死んでいったものに対して「私は今、こうして生きてます」という生存証明の物語なのです」─作者の言葉─
KIITOではこれらのドローイング50点余と参加者の文章、油彩9点を展示します。展示詳細は以下のサイトからアクセスできます。
対話「私が生まれたとき」神戸編 特設サイト
作家サイト内、展覧会紹介
4月17日(土)の18:30頃、展覧会場のギャラリーCにて、長沢秀之氏と服部正氏(甲南大学教授)とによるトークの開催を予定。
〈長沢秀之プロフィール〉
1947年埼玉県生まれ、武蔵野美術大学卒業。2018年より武蔵野美術大学名誉教授、神戸芸術工科大学アート・クラフト学科客員教授となる。1980年代後半から「風景-○○」と名付けられた一連の絵画を発表。主な展覧会として「現代美術への視点-絵画唯一なるもの」東京国立美術館(1995)「呼吸する風景」埼玉県立美術館(1999)「風景からフウケイへ−長沢秀之展」川越市立美術館(2008)「未来の幽霊‒長沢秀之展」武蔵野美術大学美術館(2017)など。