6/30 Fri
LECTURE
毎年4月に開催されるミラノデザインウィークは、最大規模の国際家具見本市「ミラノサローネ」と市内各所で開催される「フォーリサローネ」をあわせた総称です。多くの企業が会期に新製品を発表する一方で、世界各国の若手デザイナーや芸術大学も市内各所で展示を行い、街全体がデザインに彩られます。
今年のミラノデザインウィークで大きなニュースとなったのは、有志のプロダクトデザイナーによるデザインラボ「HONOKA」が発表した「TATAMI ReFAB PROJECT」が、12回サローネサテリテ・アワードでグランプリを獲得したことでした。役目を終えた畳を新素材へと生まれ変わらせることで、生活文化の「更新」を図る取り組みを提案しました。
デザインレポート05では、HONOKAメンバーの鈴木僚さん・栃木盛宇さんのお二人にご登壇いただき、プロジェクトの背景や海外出展で得られた経験についてお話しいただきます。あわせて、芸術大学の展示に焦点をあてて取材を続けているデザインリサーチャーの久慈達也さんに最新のデザインの動向やHONOKAをはじめとする出展者の作品から垣間みえた世界における日本のデザインの立ち位置についてお話しをうかがいます。
HONOKA
有志のプロダクトデザイナーによるデザインラボ。3Dプリントをはじめとする次世代の製法を研究・活用し、手触り・香り・色彩など、自然素材の魅力をほのかに感じさせるものづくりを行っている。
TATAMI ReFAB PROJECT
古くから日本で愛されてきた畳は、香り豊かで肌触り良く調湿や消臭の性能を備えた植物から作られています。しかし生活様式の変化により、近年畳に触れる機会は少なくなりました。「TATAMI ReFAB PROJECT」は大型3Dプリント技術を用いて、畳を現代の暮らしに編み直すプロジェクトです。使い終えた畳や廃棄される原料を再生可能樹脂と混ぜ合わせ、新たな魅力の家具を制作しました。我々はこのプロジェクトを通じて畳の魅力を次世代へ発信していきます。
これまで開催したミラノデザインウィークのレポートは下記よりご覧いただけます
ミラノサローネ2019 -バイオ、AI、拡がるデザイン領域-
ミラノサローネ2018-学生展示から読むデザインの動向-
ミラノサローネ2017 -世界のデザインスクール最新動向-
ミラノサローネ2016報告会『若手デザイナーの作品にみるデザインの未来』
ミラノサローネ2015報告会「世界のデザインスクールの今とミラノサローネ出展の舞台裏」
DESIGN MUSEUM LAB
http://dm-lab.com/
1978年、青森市出身。東北大学大学院国際文化研究科博士課程を中退後、神戸芸術工科大学図書館研究員を経て、2012年にデザイン専門の展覧会企画・編集事務所DMLを設立。展覧会企画や原稿執筆のほか、デザ…(続きを表示)
HONOKA / ヤマハ株式会社
http://ryosuzuki.com/
https://honoka-lab.jp/
ミラノサローネ2023においてサテリテアワード最優秀賞を受賞した"TATAMI ReFAB PROJECT"ではプロジェクトのマネジメントとプロダクトデザインを担当。インハウスデザイナーとして楽器や家…(続きを表示)
HONOKA / 株式会社ExtraBold / Byte Bites株式会社
https://www.extbold.com/
https://honoka-lab.jp/
ミラノサローネ2023においてサテリテアワード最優秀賞を受賞した"TATAMI ReFAB PROJECT"では3Dプリンターのオペレーションとプロダクトデザインを担当。2001年、東京都出身。桑沢デ…(続きを表示)
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