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2017/12/27

REPORT

神戸野菜学vol.4 きのこ レポート

11月26日(日)、KIITO CAFEにて「神戸野菜学vol.4 きのこ」が開催されました。
KIITO CAFEの運営パートナーである「はっぱや神戸」とKIITOの共同企画である「神戸野菜学」では、「旬の野菜」をテーマに様々な角度から野菜について学び、よりおいしく食べるための知識を深めます。今年度4回目のテーマはきのこです。
野菜「学」らしく、チャイムの音と起立・礼の号令とともに、いざディープなきのこの世界へ!

神戸野菜学ではおなじみの「はっぱや神戸」加古憲元さん、祐樹さんご兄弟に加え、今回のテーマ・きのこにちなみ、深山農園の深山陽一朗さんをお招きし、ご自身の栽培するしいたけを中心にきのこについてお話ししていただきました。
まずは、ウォーミングアップのきのこクイズから。日本のきのこは見つかっているだけで5,000種類、その中に毒きのこは700種類も存在します。きのこの写真を見て、食べられるきのこか毒きのこかを当てていきますが、市販のきのこに似ているのに毒があったり、いかにも毒がありそうな見た目なのに食べることができるきのこだったりと、なかなか判断が難しく参加者のみなさんも正解発表のたびに驚いている様子でした。

きのこって何者?
きのこは、すべての生物を5つの界に分ける「5界説」でいうと「菌界」という部類に入ります。この菌界は、もとを辿れば植物が生まれる以前からあり、つまり人間の祖先とも言えるのです。
チーズの青カビや酒造りの酵母も菌界に含まれますが、きのこはカビの仲間に分類されます。私たちが普段目にしているきのこの形状は木の中から外に出たときになるもので、木の中では糸のような菌そのものの形をとっています。また、きのこは別名「子実体」と呼ばれ、子孫を残すために飛ばす胞子を宿しているという性質に由来します。

しいたけのつくり方
しいたけのつくり方には、菌床栽培と原木栽培の2種類があります。しいたけの原木はその名の通りシイの木で、深山さんの農園では菌床栽培の際、シイの木のほかにナラの木やコナラの木も原料として使っています。それらの木のおがくずを少量の水と混ぜたものが菌床です。水は、民家もないような山の上の方からひいたとても綺麗な水を使っているそうです。この菌床にしいたけの基になる菌を入れ、ブロック状に密封して4ヶ月ほどおいておくと中で菌が熟成し、おがくずがだんだん白くなっていきます。そして熟成後、菌床を開封するとしいたけが発生し始めます。開封後は収穫期間が半年間続きますが、その間しいたけがずっと発生し続けるわけではありません。発生が止まったら、菌床を棒で叩いて刺激し、再びしいたけの発生を促します。1つの菌床からは約半年間で1kgのしいたけが収穫できます。なお、収穫が終わった菌床は、牛糞と混ぜて堆肥として使われたり、カブトムシ販売店に引き取られるなどして再利用されています。
栽培中は、菌床に虫がわいてしまうこともあるそうですが、農薬は使えないので、虫の卵は60℃ほどのお湯をかけることで駆除しています。また、菌床からほかのカビが生えてこないよう、カビの発生条件を考慮しながら適正環境を保つように栽培しています。

ちなみに、「きのこは洗って調理した方がいいのか」という疑問の声をよく聞きますが、基本的には洗う必要はないそうです。菌床栽培のきのこはきれいな状態で、原木で育てるきのこも、木の表面の木くずが付いていることはありますがそれを取り除いてしまえば問題ありません。

きのこの保存方法
常温、冷蔵でそれぞれ1週間経った状態のきのこを数種類、実際に見せていただきました。
常温保存したきのこはしぼんでカラカラになってしまい、中でもササクレヒトヨタケはほとんど形が無くなっていました。また、保存時に笠を上にするか下にするかでも状態が変わってくるといいます。保存する際は湿気を保ちやすい新聞紙で包むことをおすすめしますが、基本的には早く食べるのがよいでしょう。

お気に入りのきのこを見つける
しいたけ、なめこ、バイリング、あぎ茸、たもぎ茸、すぎ茸、ササクレヒトヨタケ、トキイロヒラタケ、山伏茸、きくらげ、エリンギ、ジャンボマッシュ。これら12種類の個性的なきのこがずらりとテーブルに並べられ、大試食会が行なわれました。一言できのこといっても、その特徴は様々。参加者たちは、手元のマイきのこシートにそれぞれの味や香り、食感をメモしたり、深山さんや加古さんに直接質問をしながら、お気に入りのきのこを探しました。

 

 

保存食づくり
きのこの味の違いを楽しんだら、いよいよ保存食づくりです。今回は、フランス郷土料理が食べられるワインバー「クレイエール」のシェフ・吉川修司さんに、「ヴィネグレット(きのこのマリネ)」の作り方をお教えいただき、実際に料理しました。簡単に言うと、きのこの酢漬けです。参加者は大きく2班に分かれ、役割分担をしながら協力して調理しました。出来上がったヴィネグレットは、瓶に詰めてお土産として持ち帰りました。

最後に、吉川さんによるきのこのキッシュ、しいたけのエスカルゴバター、きのこと鶏肉のフリカッセが振る舞われました。加古さんと深山さんもテーブルの輪に加わり、参加者のみなさんと交流する時間もたっぷり設けられ、知識もお腹も満たされた神戸野菜学vol.4でした。

 

 

神戸野菜学vol.4 きのこ