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2018/11/13

REPORT

+クリエイティブゼミvol.29映像編 記録する映像から記述する映像へ「映像日記 Videograph Diary」第1回レポート

去る2018年7月13日(金)に「+クリエイティブゼミvol.29映像編 記録する映像から記述する映像へ「映像日記 Videograph Diary」」の第1回目を開催いたしました。

現在では、映像が撮ることじたいが容易になり、それにともなって、アップして残すことも容易になっている時代です。映像は決して珍しいものではなく、次から次へと、数多の映像が目の前を通り過ぎていく、そんな感覚が適切かもしれません。では、どうして映像を撮るのか、どんな映像を撮って、何を伝え、残すのか。本ゼミでは、ただ映像を撮り、記録するところから一歩進んで、記述する映像を制作する上でのスタンスに目を向けることから始まりました。

今回のテーマとなっている「映像日記 Videograph Diary」という言葉は、腑分けしてみると不思議な言葉です。日記は、そもそも、個人的、私的な営為でした。自分がしたことを書き留める、振り返るという目的でなされるもので、基本的に、人に見られることを想定はしていませんでした。しかし、ブログやFACEBOOKが広がった昨今、日記は即、他人に見られるものへと劇的に変化しました。外に出す、発信することが目的ともなっています。

一方で、映像は言葉で表せない情報を見える形に表すものです。いつ、どこで、なにが、どのように、言葉を経由しなくても、映像からは即座に多くの情報が目に飛び込んできます(むろん、テロップなどの言葉によって、その映像が補強されることもあります)。

この第1回目で行うのは、認識を見える形にする、言葉では表すことの出来ない体験や、その体験から得られた認識を見える形にするという試みです。言葉で表すことができない体験をすることで、映像化(見える形)する作業に向けたトレーニングを行います。

  

5人ごとに1箱、レゴブロックのセットが配られています。このブロックを使って、まずは参加者は自分の名刺を作ってみます。言葉に頼らず、自分を記述する体験です。色とりどり、形の様々なブロックを取り出して、参加者がボードにレゴブロックを組み上げていきます。むろん、組み方、色の使い方は個人個人で全く異なります。カラフルだったり、1色だったり、点在していたり、1点に集中していたり、高く組まれたり、水平に組まれたり、様々な表現が、それぞれの名刺から見て取れます。さて、その意味するところとは?

  

ここで、この名刺を持って、他人に名刺を見せて、名刺交換を行っていきます。自分が面白いと思う名刺を持つ人から説明を受けたり、それを交換しあったりと、それぞれが自分を可視化した体験が、人から人へ、移動しています。同時に他人の経験を視覚的に共有する機会でもあります。さらに、各参加者は、受け取った名刺を持っていた人の席へと移動します。これが、今後、映像日記を制作する際のチームとなります。

  

今度は、新しい席で、他人の名刺に手を加えていく作業が始まりました。名刺交換の際の情報をもとに、付け加えられること、あるいは、面白いこと、強調したい要素を、レゴブロックで表現します。自分が他人について認識したことが、名刺上に組み上げられていきます。可視化された認識の共有と理解、さらに共有と理解をまた可視化する、見える形にすること、それを共有し、理解すること、映像を撮る前段階の必須のプロセスとして、この工程を身につけていきます。

  

最後に、それぞれで手を加えられた名刺を、グループごとに合体させて、1つの作品に仕上げます。特徴をどういかすか、共通する点、繋げられる点を見出して、1つのまとまったストーリーへとまとめ上げていきます。多くの人の手を経て、共同作業を通じて、認識を見える形にする、言葉では表すことのできない体験や、その体験から得られた認識を見える形にする体験が、これから共同して映像を作っていく上での重要な下地になりそうです。

今回は、実際に映像をとることはありませんでしたが、次回以降、映像を撮っていくうえでの、重要な基本にふれる、とても濃い内容のワークショップでした。

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