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2020/7/1

REPORT

+クリエイティブゼミvol.34リサーチャー養成編「リサーチ・リテラシーを学ぶ」 例題2:「With/Postコロナ社会のライフスタイルを考える」 第3回目 レポート

6月23日(木)に、「+クリエイティブゼミvol.34リサーチャー養成編「リサーチ・リテラシーを学ぶ」 例題2:「With/Postコロナ社会のライフスタイルを考える」」の第3回を開催しました。今回も前回に続いてグループ内でディスカッションをしながら、各グループの「リサーチクエスチョン」を作ることを目指しました。

どうやって「リサーチクエスチョン」を決めるのか
「リサーチクエスチョン」(問い)を決めると言っても、知っていることを確認するために仮説を立て、調査をして、それを証明するというケースもあれば、未知のことを対象に、新しい問いを立て、それについて解釈する視点を設けて、問いについての解答を導き出していくという場合もあります。今回の「With/Postコロナ社会のライフスタイルを考える」場合は、まだ現在進行中のことで、多くの人がいまだその渦中にあります。対象が定めづらかったり、抽象化して見るための距離がまだできていなかったりしているという点に、難しさがあるように思います。どういった視点を確保するかが、今回はより重要になりそうです。

      

「問い」を立てることの難しさ
「問い」を立てることは、専門的に研究している人にとっても難しいもので、指導教官から課題を与えられて研究を進めるということもあるそうです。個別的すぎると、広く受け止められる一般性や抽象性を欠くことになりますし、逆に大きすぎると、具体性を欠くことにもつながります。その問いが、身近で個別な問いか/一般的な問いかを、いつも注意する必要がありますし、具体性/一般性・抽象性を、どちらかに行きすぎないように上手く設定する必要もあります。個別なものから考えを拡張してみたり、逆に、一般的なものから個別的なものへ考えを収束させてみたりすることも重要です。今回の共同調査の場合はなおのこと、グループとして何について調べるのか、明確にすることが不可欠になります。

      

どうやって記録、記述するか
見聞きしたことを記録、記述する方法には、直接話法と間接話法があります。直接話法は、見聞きしたことをそのまま記述する手法で、人格や雰囲気も伝えたい場合に使われます。一方、間接話法では、「~さんが〇〇と述べた」というように、書き手が発言を整理し、このように主張したと書き起こすものです。

どちらの場合にしても、見聞きしたことを、整理し、自分の見解をふまえ、考えて、個別なことを抽象化した領域へつなげる重要な過程が含まれています。理解や置き換えをすることで自分以外へと伝えられるようにしたり、批判的に読むことでその視点を検証したりすることも重要です。個別と抽象を行き来する、別の視点から問い直す、他の事例とつなげてみるなど、「問い」を作ることは、長い「過程」の中にあると言えるのかもしれません。

今回も、グループワークの内容をレポートします。

「コミュニケーション」
各自ワークシートにまとめたリサーチについて報告を行った。コミュニケーションの意味や在宅勤務中での家族間での言葉の使い方、オンラインの作法、テレワークでの社内の関係性の変化など様々な視点で報告があった。「社内で雑談タイムを実施しオンラインでもカジュアルなコミュニケーションをつくるようにしている」、「どうぶつの森などバーチャルなコミュニケーションが注目されているが、アメーバピグなど以前から同じようなものがあった」、「自粛中だからこそ普段はしない遠方の友人との地元のお土産を贈り合うことをした」、など自身の経験もさまざま共有した。グループの関心からさらにリサーチを深めるために問の設定を次週しっかり考えていきたい。


「教育・文化・芸術」
前回のミーティングを経て「自分の興味関心を伸ばせる場を持てる時代が来た」という認識を全員がイメージできているのではないか?ということを前提に置き、それぞれのリサーチを共有しました。
アクティブラーニングが重要視されつつある現状をリサーチからいくつか吸い上げながら意見交換をしていく中で、学生の学びの受け取り方として「敷かれたレールを走っているだけでよい」という意識や、「自分が得る学びの内容・質よりも“如何に就職に有利になれるか”が学びを選ぶ視点になっている」という考え方が一定数存在している可能性が示されました。
この点についても深掘りをしつつ、「子ども自身の興味関心を伸ばしやすい時代が来ている」「先生たち主体の授業形態から、こども主体で先生や学びを選べる機会が増える」という仮定からオンラインを含めたコロナ禍を経ての新たな学びの場の在り方についてリサーチを進めていきます。


「情報・交通・移動」
とても広いテーマなので、対象を明確にした方が良いという意見が出され、移動と情報のどちらの方にメンバーの関心があるかをまず議論しました。「移動」については、オンラインの普及で不必要な移動は敬遠される一方で、制限されていた分、移動することの重要性、楽しさが意識されてきているという意見が出され、「情報」については、専門的な知識がどう伝わっていたのか、「緊急事態宣言」の中で情報がどう受け止められ、日常に活かされたのかを考えたい、とい意見が出されました。
議論を続ける中で、「移動」と「情報」は密接に関わる点、移動する/しないの判断をするとき、情報をどう扱うかというところに着目することでグループ内の合意が形成されました。次の1週間は、「不要不急とされる移動を行う時、その人はどういう判断をしているのか。それに関する情報をどう処理しているか」について、リサーチをしていく予定です。


「働き方」
第3回を迎えるまでの1週間は、Facebookグループを中心に「働き方・体験談」「働く場所」等カテゴライズしながら情報共有をおこない、リサーチ結果をワークシートに落とし込むことで整理していきました。ゼミ当日は各々のリサーチ結果を振り返りつつ、互いの意見を聞いて思い出した体験談や最近会った人へのヒアリング内容を共有しました。
インターネットだけでなく書籍から情報収集をしたり、自分の興味関心に近い部分からリサーチしたりするなど、進め方は様々でした。また、共通のテーマとして「テレワーク」の話題で盛り上がる一方、よく見られる記事の中にはテレワーク推奨を前提として書かれているものもあるため情報の見極めが難しいのではないか、という意見も。意見交換する中で、働き方どころか生き方や価値観まで変えられている現状を再確認し、「働き方」だけに囚われないもっと広い見方もできるのでは、と新たなキーワードが見えてきました。



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2019年度に開催した「+クリエイティブゼミvol.30 リサーチャー育成編「リサーチ・リテラシーを学ぶ」 例題1:「図書館の未来を考える」」についてはこちら