2025/4/14
イベントレポート
3月27日(水)、地域交流と公園活用の新たな可能性を探る「仮設のピザ窯プロジェクト」の勉強会を開催しました。このプロジェクトは、2014年にKIITOで実施された「クリエイティブゼミvol.12 まちづくり編」で、市民から寄せられたアイデアをもとに誕生したものです。現在では、神戸市内各地で「仮設のピザ窯」を使ったイベントが開催され、公園を舞台にした世代を越えた交流の場として注目を集めています。
今回の勉強会では、「仮設のピザ窯プロジェクト」についての紹介に加え、実際に窯を組み立て、火起こしからピザづくりまでを体験しました。講師には、KOBE川の音ベース(神戸市北区)よりキャンプマスターの安田典充さんをお迎えし、「本当にピザが焼けるの?」「火起こしって難しそう…」といった疑問に実践を交えながら答えていただきました。
まず、ピザ生地づくりから始まりました。参加者は材料を混ぜ、力を込めて生地をこねていきます。発酵の合間には、安田さんによる火起こしレクチャー。災害時にも役立つ防災知識としても重要で、道具の選び方や扱い方など、実践的な内容が盛り込まれました。
仮設のピザ窯は、レンガ約170個を積み上げてつくります。炭を使った蓄熱式で、炭の特性を活かした設計となっています。着火には専用の着火剤を使用し、うちわで空気を送りながら徐々に温度を上げていきました。
生地の一次発酵が終わると、参加者はそれぞれのピザを成型し、二次発酵へ。その間にも、ファイヤースターターを使った火起こしテクニックを体験。はじめは苦戦しつつも、繰り返すうちに火を起こせるようになり、参加者の表情にも達成感がにじみます。
トッピングはトマトソース、チーズ、ベーコン、コーン、ツナなど、好きな具材を自由に組み合わせました。窯に入れてから約5分で、香ばしいピザが焼き上がります。温度がやや低めではあったものの、参加者が一枚ずつ焼き加減を見ながら仕上げたピザは、どれも個性豊かで、焼きたてならではのおいしさに、笑顔が広がりました。
参加者からは、「初めて会った人たちと一緒にピザ窯を作り、協力して焼き上げる体験がとても楽しかった」「自分の地域でもぜひやってみたい」といった声が寄せられました。仮設のピザ窯をきっかけに、公園がより多くの人々にとって身近で魅力ある場所になることを願っています。今後も、このプロジェクトが地域に根ざし、より多くの交流の機会を生み出すことを期待しています。