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2013/9/23

イベントレポート

+クリエイティブゼミvol.7 防災+まちづくり+観光編 第7回ゼミ 中間発表レポート

2013年9月10日(火) 

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第7回のゼミは、中間発表会を行いました。3チームに分かれて進めてきたリサーチやアイデアを発表しました。発表内容について、神戸市危機管理室の方より意見や質問をいただきました。これらのリサーチやアイデアをもとに、今後は看板(ツール)を考えるチーム、キャンペーンや担い手育成(プログラム)を考えるチームに分かれ、進めていきます。

中間発表内容
A班
鳥瞰図|
津波避難を伝える案内看板はどのようなものがあったらいいのか、普段歩く時も街中にある、さまざまな案内看板を確認しました。阪神三宮駅に設置されている地図看板には、津波警報が発令された場合に地図上に記した赤線(山手幹線)を目印に、できるだけ山側へ逃げましょうという案内がありました。位置情報や高さ情報を知るために鳥瞰図など。一目でわかるものがあれば、海からの距離や標高が分かり良いと思います。

ステッカー|
看板とは別に海抜表示ステッカーを街中に掲示し、自分のいる位置が海抜何mの地点であることを知ってもらうきっかけにしたいと思います。事例として、コンビニなどは「災害時帰宅ステーションとして協力します」といったステッカーが貼られています。バス停や自動販売機など目に付きやすく、多く設置されているものに貼ることができればと思います。

キャッチフレーズ|
標語やキャッチフレーズを使って、「北へ逃げましょう」という情報だけでなく、津波の到達時間や、津波が引くまでにかかる時間など、複数の情報を伝えます。伝え方としてはキャンペーンなどイベントを行ったり、ポスターなどの掲示を考えています。

意見
・キャッチフレーズは、北へという情報だけでなく、他の情報も合わせることができ、良いのではないか
・鳥瞰図はおもしろいと思う
・海抜何mと言われて、本当にそこが危険なのか安全なのか判断するのは、ある程度知識も持った人でなければ難しいのではないか
・ドキッとするような感じがなければ避難情報は伝わりづらいと思う
・ステッカーやキャンペーンは、行うべきであると思うが、貼る場所や目に留まるキャッチコピーなど検討が必要である

B班
情報案内|
リサーチより、一つの看板に情報を詰め込むと情報の焦点が不明瞭になり、伝えたい情報が伝わりにくくなる可能性があります。 そこで街中に多く設置されている消火栓や街灯、点字ブロックなどに避難情報を載せ、日常的にも目にする機会をつくります。大きな情報板の設置場所は駅前広場など人が集まる場所が目につきやすく良いのではと思います。その他、情報の見せ方として、プロジェクターなどを投影できる透過性スクリーンを使い、避難情報などを流すなどアイデアが出ました。主に美容院など大きなガラス面のあるお店などが良いかと考えています。

防災教育|
防災教育としてサンドアートなどアーティストによって津波の事や避難について伝えます。話題にもなり、多くの方に見てもらえるきっかけになるのではと思います。実際にサンドアーティストが東日本大震災の被害を受けた福島県で作品を披露した例もあります。

防災避難認定|
対象エリアは飲食店が多いため、お店の店員向けに防災避難教育を行い、修了した認定者がいるお店には避難が必要な際に誘導係がいることが分かるシールなどを店頭や入口に貼り、アピールできます。また店内に持って帰りやすい小さなサイズの津波防災パンフレットなど設置できればと考えています。

意見
・知ってもらうための演出は多くみられるが、看板とは少し離れているように見える
・待ち合わせ場所などにはどんな看板があると良いのか、もっと考える必要がある
・市民救命士などと同じように避難誘導も合わせてマスターするようなことができれば、広がりもあるように思う
・看板などが設置された後の啓発活動も重要である

C班
案内看板①|
既存の看板にシンプルな標高図や断面図などを示し、位置情報だけでなく標高情報も確認できるようにします。海岸からの距離も知ることができ、逃げれば助かるという安心感も持てるのではないかと思います。また案内板をレイヤー構造にすることで、新たな情報を差し込んだりすることが可能になります。季節によって変化したり、津波想定や重要施設等が変わっても容易に変更することができます。

案内看板②|
神戸の開拓史を地図に示し、海側の埋立地や海岸低地だった地区など、要注意であることがわかるように見せます。マイナスイメージが先行しないよう、開発ストーリーなどが重要になります。

防災コンシェルジュ|
神戸のおもてなしの顔として、交通機関や各店舗スタッフなどを教育し、防災コンシェルジュを育成するプロジェクトです。災害時に来街者に対して、しっかり避難の案内ができる街として広がっていければと思います。防災手当なども検討できないかと考えています。

山サイン、海サイン|
山と海が隣接する地形をPRすることも含め、「北」「南」といった案内ではなく、「山」「海」に統一し、避難のコピーやロゴを分かりやすく表現します。地形が津波避難に優位であることも伝えることができます。また山側、海側をより意識させるためにビルの壁面の一部や広告看板などをカラー(山:緑、海:青)などでラッピングします。

コンパス|
シンボリックなコンパスをモチーフに津波避難キャンペーンを実施します。コンパスは「北へ!」というメッセージだけでなく、指針を示す、示す人がいる意味も込めています。またフラワーロードに設置してあるフラッグを青(海側)から緑(山側)へグラデーションで見せることで、より山や海の方向を意識づけすることができます。

意見
・レイヤー構造の案内板はメンテナンスしやすくいいのではないか
・地図のレイヤーをつくるためのワークショップを市民を巻き込んで行う事で、自分たちが考えたことが反映され、モチベーションも上がると思う
・無理をせずに伝えていく仕組みが重要である
・まずは「山側へ」を浸透させ、次は「〇〇」を伝える、といったように、段階的に伝えていくことも考えられる

+クリエイティブゼミvol.7 防災+まちづくり+観光編
「神戸発:日常的にも活用される津波避難情報板を企画する」

http://kiito.jp/schedule/seminar/article/4227/