2015/3/5
イベントレポート
2015年2月19日(木)
異分野のクリエイター同士の出会いと交流から演出された空間で、クリエイティブな活動に身近にふれる機会を提供する交流イベント、Meets+DESIGN。今回は林周平さん(パティスリーモンプリュ シェフパティシエ)とサタケシュンスケさん(イラストレーター)のコラボレーションで、親子でフランス地方菓子を学び、味わう、「カシュカシュの森 ~お菓子の森でかくれんぼ~」を開催しました。林さんはフランス伝統菓子を、サタケさんは空間演出を担当しました。
ゲストにはユネスコの創造都市ネットワークでサンテティエンヌから招聘されてきているフランスのデザイナー、カクシデザインのギョームさん、エロディさんの2人にも、フランスつながりということでお招きしました。
KIITOのカフェ空間が、1晩限定でお菓子の森に変わりました。森の中にある、動物をヒントに、親子でちからを合わせて、12種類のフランス伝統菓子を探し、クイズに答えていきます。後半では、おやつの時間と林さん、サタケさんのコラボレーションについてお話を伺い、参加者から2人への質問なども受付ました。
会場の入口では、サタケさんデザインの中が12個に区切られた空のお菓子箱が配られました。会場内は天井から動物や葉っぱなどカラフルなモビールがたくさん吊り下げられ、テーブルにはクマやリス、フクロウ、木の実などが装飾されています。
早速、お菓子集めが始まりました。お菓子箱の中には12種類の動物のイラストが描かれており、それをヒントにお菓子を探します。テーブルに置かれているお菓子のそばには、そのお菓子がフランスのどの地方で生まれたもので、どのようなお菓子なのかを説明したパネルもあります。参加者は会場内を歩きながらお菓子を見つけました。お菓子を探す間には、クイズも3問出題されました。「『クサン・ド・リヨン』というお菓子があるリヨンというまちの盛んな工業は?」。選択肢は、家具工業、絹工業、アーモンド工業。正解は…絹工業。お菓子を探しながら説明パネルを読んでいれば答えが分かる問題になっています。全問正解者には林シさんより、12種類のお菓子のほかに、特別なお菓子がプレゼントされました。
11種類のお菓子を詰め、その後は、おやつタイム、林さんサタケさんによる今回のコラボレーションについてのトークです。おやつには、イチゴのショートケーキとアイスクリームが配られました。トークでは今回のアイデアがどのように生まれたのかについて話しました。KIITOでは大人向けのイベントが多いため、子どもが夜遊びするような、非日常を体験することはできないかと、林さんの意見からスタートしました。林さんはフランスのポスター画家であるサヴィニャックが好きで、サタケさんのイラストにサヴィニャックとの共通点を感じたそうです。
参加者から、パティシエやデザイナーを志すきっかけについて質問がありました。林さんは幼少期からつくることが大好きだったこと、お母様がよくおやつをつくってくれたことがきっかけでパティシエを目指したそうです。サタケさんは絵を描くことを仕事にしようと思ったのは、大人になってからであるが、物心つく頃から絵を描くことが好きで、そのまま仕事になっているとのことです。
最後に、12種類目のお菓子をもらうための仕掛けがありました。会場内にはサタケさんがデザインした動物がたくさんいるのですが、1匹だけお菓子箱のイラストにいない動物が隠れていました。それを答えないと最後のお菓子がもらえず、帰ることもできません。参加者は皆必死に会場内を探し、その動物を見つけ、無事に森を出ることができました。終わりには、カクシデザインのギョームさんよりフランス語での「ありがとう」を教えていただき、みんなで「Merci」といって別れました。
お菓子箱は家に持って帰り、家族や友達とどんなお菓子か楽しみながら食べてもらえればと思います。普段とは異なる空間で、親子でフランスの伝統菓子を学ぶ機会となりました。参加者からは、次回の開催を期待する声もありました。
12種類のフランス伝統菓子とおやつタイムのケーキ
カシュカシュの森、オリジナルお菓子箱と会場装飾のモビール
Photo:岩崎暁子
Meets+Design 林周平×サタケシュンスケ「カシュカシュの森 ~お菓子の森でかくれんぼ~」
http://kiito.jp/schedule/event/article/10939/