2020/7/6
イベントレポート
6月30日(火)に、「+クリエイティブゼミvol.34リサーチャー養成編「リサーチ・リテラシーを学ぶ」 例題2:「With/Postコロナ社会のライフスタイルを考える」」の第4回を開催しました。今週も前回に引く続きグループワークが中心になりますが、グループ内での議論を通じて、グループの「リサーチクエスチョン」を明確、かつ具体的に定めることを目指します。
グループワークが中心でしたので、各グループ内の議論の様子を、下記に紹介します。
[問い]を見出してリサーチをスタートすることが山崎先生から共有されましたが、この「オンラインとオフラインのハイブリットの可能性」については[問い]に対する1つの[答え]に近いので、この[答え]かもしれないということを念頭には据えつつ、リサーチを進める[問い]としては「オンラインとオフラインのそれぞれのメリットとデメリットは何か」とすることとなりました。対象とする年齢に関しては多様に考えられますが、リサーチ結果を活用する側の人が如何に各年齢にローカライズするか、となることを想定しまずは年齢制限を定めずにリサーチを進めていきます。
講師の山崎先生からは、
情報のプラットフォーム(例えば、専門家会議)に焦点を当て、何をして、どのような批判を浴びていたのかも、調べる際のポイントになる。一方で、受け手に注目すると範囲が広くなるので、何らかの形で対象を絞ることは必須になる。「新型コロナウイルス」は未知でそもそも「正しい情報」はない。そうした「科学」の前提をどう発信すべきか、ディスコミュニケーションをどう解消できるかという問いが設定できるのでは。今出ている情報に対して、どういう点で理解しにくいか、誤解されやすいか、という批判的な視点も重要。
というアドバイスを受けました。
これを受けて、情報が錯綜し、まだ「正しい情報」が存在しない状況で、いかに「情報の信頼性」を確保するのかという問題について、専門家会議の実践を対象に、どんな試みがおこなわれ、成功/失敗したのかどうか、その理由は何か、どこに改善点が見いだせるか、という視点から、次週に向けてさらにリサーチと考察を進めることになりました。
テーマが定まらず悩んでいることを伝え議論の内容を話すと、山崎先生から「身近な事例を集めることができれば面白い調査になりそうですね」とのアドバイスが。オンライン記事を中心とした調査ばかりに目が向いていましたが、対人での聞き取り調査も立派なリサーチの手段。今回の「どう変化したか」というような問いに対する回答は、オンライン上では逆に集めにくいのです。もう一段階テーマを落とし込む必要はあるけれど、方向性を決めたリサーチ結果を持ち寄れば散漫にならずに済みそうだ、という先生の言葉に、なるほどと頷くチームの面々。
テーマとリサーチ方法が少しずつ明確になってきた働き方チームは、「各自3人へのインタビュー」を目標に、さまざまな年代や職業の方に調査を試みます。
今回は、各グループ試行錯誤を重ねて、グループとしての方向性を固める時間になったようです。次回以降、各チームが今回決めた方針に沿ってリサーチを共有、解釈する作業を行い、7月14日(火)の最終発表に向けて、考察、結論を導き出していくことを目指します。
「+クリエイティブゼミvol.34リサーチャー養成編「リサーチ・リテラシーを学ぶ」 例題2:「With/Postコロナ社会のライフスタイルを考える」」についてはこちら。
2019年度に開催した「+クリエイティブゼミvol.30 リサーチャー育成編「リサーチ・リテラシーを学ぶ」 例題1:「図書館の未来を考える」」についてはこちら。