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2021/11/15

REPORT

「KIITO:300 オープニング記念イベント」レポート

9月18日(土)
新拠点「KIITO:300」の開設を記念し、オープニングイベントを開催しました。

オープニングセレモニー

KIITO:300のロゴとキャッチコピーの紹介映像ともに、セレモニーがスタートしました。まずはセンター長永田より、これまでKIITOで実施してきた活動、そしてKIITO:300の展望について説明しました。

  

次に久元市長からの挨拶です。
「以前より世代を問わずたくさんの方がKIITOに集うようになってほしいと願ってきましたが、このKIITO:300で実現することになったのではないでしょうか。フラワーロードエリア、三宮駅前エリア、ウォーターフロントエリアと再開発により、神戸の都心一帯が大きく変わっていく中で、相乗効果を生み出し、元気や賑わい、そして共感を届ける拠点になることを期待します。」と話しました。
続いてご来賓の坊市会議長からは、「こどもからシニアまで多くの方々に新しくなったKIITOを利用いただくとともに、様々なプログラムによって市民が創造性を刺激される機会を提供する魅力的な施設になることを期待しています。久元市長は、こどもからシニアまでが各自の能力を発揮して、いきいきと生活できるための施策を展開されてきましたが、その思いの一つの表れがKIITO:300だと理解しています。神戸市会としても、次世代を担うこどもたちの創造性を育み、また様々な方が社会貢献に参加できるよう取り組みを進めていきます。」とお話いただきました。

 

 

開設記念パネルディスカッション「学びのエリアデザインー未来を紡ぎだす協働のフレームワーク」

続いては、フラワーロード一帯の活性化に関わる村上さん、鈴木さん、石原さんとのディスカッションです。

村上 豪英さん(一般社団法人リバブルシティイニシアティブ代表理事)

 

学びの魅力、また学びによって人と人をつなぐ力について発信する『神戸モトマチ大学』という学びの場をスタートさせたのは、東日本大震災がきっかけです。その後2015年に始めた東遊園地の活動で、大きく2つのことを実感しました。一つは神戸市役所の方と同じ方向を向き、東遊園地から文化を発信していこうという協働意識が生まれたこと。二つ目は、単に東遊園地で楽しむだけではなく、公園やまちのために活動することに喜びややりがいを感じている市民が非常に多いということです。文化を発信していく、人に楽しみを与えていく立場にあることの醍醐味を感じてもらえたと考えています。
そして2022年秋頃からの東遊園地のにぎわい拠点づくりの事業者に選定されましたが、神戸の都心の各エリアがそれぞれの特色を出しながら、単に消費するだけではなくて自分たちで何かを作っていくようなステージにできればと考えています。誰かがクリエイターになるというだけではなくて、自分たちがクリエイティブに活動する楽しさを実感することが、観光客にとっても大きな魅力につながるということで、新しいライフスタイル型の拠点になり得ると思います。また、東遊園地を起点として市民が自分で緑を育てる『グリーンコモンズ』という取り組みも実施しています。学んだ内容をまた違う場所で実践し、どんどん広げていく活動が加わったことは感慨深いです。東遊園地を中心に、オープンエアだからこそ楽しめる文化を発信する拠点を作っていきたいと考えています。

鈴木 千尋さん(神戸市立三宮図書館館長)

 

2022年春に東遊園地にオープンする、安藤忠雄さんが設計された『こども本の森 神戸』を運営します。現在は『こども本の森 中之島』の運営を手がけています。15000冊もの本が並ぶ予定の『こども本の森 神戸』は、神戸市内にある他の公共図書館とは異なり貸出ができません。これは、もう一度読みたいと思ったとき、図書館に行けばいつでもその本が読めるというメリットにつながります。さらには天気が良い日は、本をもって東遊園地で読むこともできます。ついスマートフォンを見がちな日常に、本を介して書き手と良い手が向き合う時間は大事だと思っています。
また2022年夏には三宮図書館がKIITO2階に仮移転します。地下鉄海岸線の三宮花時計前駅にある予約図書自動受け取り機を活用して距離のデメリットを回避しながら、こども本の森 神戸と三宮図書館それぞれのニーズに合ったサービスを提供することで、エリア一帯の魅力向上の一翼を担いたいと考えています。

石原 敏孝さん(KIITO副センター長、株式会社いきいきライフ阪急阪神代表取締役)

 

いきいきライフ阪急阪神では、シニアライフデザイン、まちづくり、KIITOの施設管理等のコミュニティ施設運営の3事業を行っています。特にシニアライフデザインでは、KIITOのプログラム『男・本気の料理教室』を一緒に開発したことを起点にし、現在は自治体などの健康福祉・介護領域課題に取り組んでいます。様々な活動について知るきっかけをつくる気づきの場、学びの場、そして活躍の場という3つのプロセスにおけるプログラムを提供していて、学びのお披露目を行った後でも地域のイベント等で活動を続けていただくようデザインしています。
健康長寿を満たすには、身体活動、社会的なつながり、メンタル、栄養の4要素あると考えていて、いずれの活動も一人より集団で行った方が効果があるという研究結果があがっています。これらの要素を組み合わせながら社会活動・地域活動への参加につながるようなプログラム作りを行い、その展開場所を広めていきたいと考えています。

・学びのターゲット
永田:一口に「学び」といっても広義ですが、どのような対象を想定されていますか。
村上:公共空間を運営する際、いつもターゲットを絞りすぎないようにし、文化に触れたい、学びたい、気持ちよく過ごしたいと思ったときに誰もが行けるエリアとなるよう気をつけています。もちろん開催するプログラム毎でメインターゲットは異なると思いますが、フラワーロードエリア一帯でプログラムを同時多発的に開催することで補完し合う、そのための良い連携ができるのではないかと感じています。
石原:シニアライフデザインにおいても、高齢者のみで活動するというより、多世代で交流することが大事だと考えています。
鈴木:図書館は「屋根のある公園」といわれるほど様々な方がいらっしゃいますが、読書自体は個人で完結しがちな作業なので、今後新しくできる2つの図書館を絡めながら世代間交流のための様々なアイデアを出していきたいと考えています。
永田:フラワーロード一帯の拠点を活用しながら、こどもから高齢者までが参加でき、つながりを生み出せるプログラムを一緒に紡ぎだしていきたいですね。

・学びの先
永田:村上さんの『グリーンコモンズ』の活動のように、一度学んだきりで完結してしまうのではなく、その先があるということが重要だと思っています。石原さんの活動にもあてはまると思いますが、いかがでしょうか。
石原:学びに至るプロセスは大抵人生の転機でスタートする気がします。新たに何かチャレンジしてみよう、と活動をスタートし、そこから先の活動場所を求めるのだと思います。例えばいきいきライフ阪急阪神で提供しているプログラムでも、撮影講座を修了したのち、市役所のイベントで撮影して、市の広報担当と連携して発表するといった取り組みなどもありますが、今後はさらに地域でチームになり、一緒になって新しいプログラムを作っていく動きも起こってくるのではとおもいます。
永田:学んだ先で人生が豊かになったり、学びを起点に地域が元気になったりすれば良いと考えています。
村上:学んだ先で自分の人生がいきいきしてくるというのが本質だと思っています。例えば、単にパンの焼き方を学ぶのであれば、本や動画を見るだけでも可能です。そうではなくて、このプログラムをきっかけに人生がもっと楽しくなるのではないかいう期待があるのだと思います。専門知識を学んでいるようで実はリベラルアーツ、自分のステージ向上を目指している。次のステージが見えてくるのは大事だと思います。相談にのったり、究極的には周りに伝えていく側にまわったりなど、皆でステージを作れるのではと考えています。

・今後の連携
永田:各拠点で完結するのではなく、フラワーロード一帯の学びが豊かだということをアピールしていくための連携が必要だと思いますが、どのようなことができそうでしょうか。
村上:広報は一緒に進めていけるのではないでしょうか。それぞれ事業者ごとに発信するだけではなく、KIITO:300がプラットフォームになり、活動をしようと思っている方の支援や受け皿になりやすい取り組みができればと考えています。
永田:この4事業者以外にも、学びに力を入れて、フラワーロードエリアの活性化に賛同してくださる方とどんどん連携が広がっていくことを期待しています。鈴木さんからお話いただいたとおり、来年三宮図書館がKIITOに仮移転しますが、図書館とKIITOの連携策も進んでいますね。
鈴木:札幌市図書・情報館から公共図書館の先進的な取り組みをお伺いするトークセッションの開催を企画しています。※
永田:是非皆さまにご参加いただきたいです。また、今後もさまざまなコラボレーションのもとプログラムを企画し、エリア一帯を盛り上げていきたいと考えています。企画への参加はもちろん、一緒にプログラムをつくっていきたいという方もお待ちしております。

感染症拡大防止を鑑みてオンライン開催となりましたが、グランドオープン後にはたくさんの方にお越しいただきコラボレーションしながら、フラワーロードエリア、そして神戸のまちを元気にしていきたいという永田のコメントをもって、ディスカッション・記念イベントが終わりました。

※Assembleー変容する「場」の可能性を考えるトークセッション 第1回「豊かな出会いを生む、図書館のかたち」 詳細はこちら

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