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2024/4/9

イベントレポート

ものづくりワークショップ「Bundy小林さんと、スケートボードをつくる。」レポート

2024年3月30日

デザイン・クリエイティブセンター神戸では2015年より、ものが出来上がるまでのプロセスを、プロの技と知識に触れながら自らの手で辿っていくことで、ものの価値やつくり手の想いを体感する場として「ものづくりワークショップ」を継続的に開催しています。
第12回目のテーマは「スケートボード」。淡路島を拠点にオリジナルボードの制作やスケートボードの乗り方講習などを行うBundyの小林浩之さんを講師に迎え、クルーザーと呼ばれる移動や持ち運びに適した小型のスケートボードをつくります。まずは、講師の小林さんの自己紹介からスタート。もともとはショートボードで様々な技を練習していた小林さん、ある時に映画『ロード・オブ・ドッグタウン』を見たことをきっかけに、場所を選ばずスイスイとボードに乗る姿に感銘を受けて、クルーザーの世界にどっぷりとつかることになります。元々家具の工房で働いていたところから、自分でもオリジナルのボードをつくるようになり、2023年には、淡路島で古民家を借り自宅兼工房としてオープンし、ボードやその端材から雑貨などの制作を行っています。

 

今回のワークショップでは、一枚板の切り出しから組み立て、最後には乗り方の講習までを行います。
まず初めに自分が使う板を選び、その後ボードの切り出すための型を選びます。魚のようにテールの部分に切り込みが入っているものや、丸みを帯びたものなど形も様々。また、型をオリジナルでつくることもできます。

 

板を選んだ後は成形にはいります。型紙をベースに板を切り出しとトラックの部分の穴あけ加工を行います。ジグソーを使って勢いよく切り出しを行っていきますが、はじめて電動工具を触る方もおり苦戦しているような姿も見られました。その後、サンダーを使って板を磨き、トリマーや鉋、やすりを使って切断面を整えていきます。
 

 

ここまでくると、デッキの形が見えてきました。お昼休憩をはさんで、いよいよデッキテープを貼っていきます。デッキテープの貼り方も自由で、熊のかたちに模様を入れる方や斜めに切り込みを入れる方など様々。こちらも型をベースにカッターで切り出していきます。ボードに貼ったデッキテープにウィールを転がしながら馴染ませていきます。その後、「ナチュラル」「ダークウォールナット」「チェリー」の3色から選んで塗装に入ります。オイルを塗ることで木目もしっかりと見えてきてボードにも個性がでてきます。

 

オイルが乾いてきたら、焼き印を押して、トラックとウィールを取り付けていきます。ウィールの閉まり具合によってはケガや乗りにくさにもつながってきます。専門の工具を使ってしっかりと固定させていき、完成です。

 

 

ワークショップ終了後は、みなとの森公園でつくったボードを持って乗り方講習にはいります。足の位置の確認からスタートし、ターンの仕方やスピードをつけて乗る乗り方などを教わりました。「安全な乗り方を覚えることでつくったボードにも愛着がわくし、スケボーのことがもっと好きになる」という小林さんの言葉から、乗り方の講習までをセットとして行った本ワークショップ。自分の手でつくって、それを使うところまで体験する中で、ものづくりの楽しさや奥深さを知る機会になったのではないでしょうか。

 

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