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2024/5/2

イベントレポート

【レポート⑤】+クリエイティブゼミvol.39 リサーチャー養成編「リサーチ・リテラシーを学ぶ」 例題4:商店街の空き家をみんなで考える。

2023年6月20日から全6回+フィールドワーク1回による、空き家問題を考える+クリエイティブゼミが始まりました。2022年度より神戸市長田区を対象エリアに、「空き家」をテーマとして実施したリサーチゼミの第2弾です。大阪大学COデザインセンターの山崎吾郎さんと協働し、フィールドワークに重点を置く「文化人類学」の観点から「リサーチ」にフォーカスした「+クリエイティブゼミ リサーチャー養成編」を行います。
第5回目となる今回はグループワークを中心に、講師からのアドバイスを受けながら各班がアイディアのブラッシュアップと見直しを行い、最終発表に向けて準備を進めました。

 

 

進捗発表とゲストによるコメント

A班:
シャッターが降りている商店街において最終的なゴールは賑わいが戻り、人が集うことだと思いますが、いきなりは難しいと思います。まずは商店街の通路を使って人が集う仕組みを作れないかという議論をしました。例えば通路に芝生を敷くことや、呉服屋さんがあるのでレッドカーペットを敷いてファッションショーをしてみたり、すのこやござを敷いてみるなどのアイディアがでました。芝生を敷き、そこに机を置いたら自習スペースになるのではないか、フリーWi-Fiなどがあれば高校生とかも来るんじゃないかとか、芝生を敷くことで今店舗として使っている方にも中庭的に使ってもらえたら面白いと思います。ふらっと立ち寄り覗きたくなる仕掛けづくりをしたいと思っています。集まった人たちのアイディアも広げられる場所になればいいなと思います。

B班:
商店街の方たちも含めてみんなで一緒にまちをつくる意識が大切だと思いました。最終ゴールは商店街が賑わうことです。人が集まる前段階の種まきを考えました。キーワードは「アーケードの利用」です。私たちのアイディアは商店街にある日高寿司さんにご協力いただいて、巻き寿司をつくることを考えました。一過性で終わってはいけないので、人が集まるイベントを立ち上げて、その中でアーケードを使って一緒に何ができるかを考えていきたいと思います。

C班:
先日チームのみなさんと商店街の中にあるお寿司屋さんにご飯を食べにいったら常連さんがいらして、とてもよくしてくださいました。また近くでまちの写真を撮っていたら、通り係の方が話しかけてくれて、昔の様子をいろいろ教えてくださったりなど、人との繋がりのあたたかさがとても魅力だと感じています。その商店街や地域の魅力に触れてもらう、知ってもらう機会があればいいと考えています。

 

D班:
コンセプトは「座れる商店街」です。そこに地域の特色をプラスしたいと考えています。保育園のお迎えにきた親御さんが交流できる場や、駄菓子屋の前の道路に座っているこどもたちもいたり、雨の日の遊び場にもなりそうです。周辺には坂が多いが休憩する場所がなかったりする課題もあります。雨の心配も無く、車も入ってこないし、子どもも大人も安心して使える可能性があると考えています。座れる場所があることによって、集うことができます。みんなで持ちよったもので「座る」を考えるイベントを開催したりもできそうです。

D班:
地域の方のニーズや課題を解決するための仮説を確認していきました。子どものころから愛着のある場所はどんなばしょだろうか、地域の人が使っている姿が見える場所にするためにはどうすればよいかなどを考えました。

 

永田:
各班ともにアーケードに注目しながらも出てきたアイディアはとても面白いですね。8月に現地発表会も予定していますが、プランを聞いた地域の方は自分たちは何をしたらいいのかという疑問が出てきそうです。地域の方もとても歓迎してくれている雰囲気なので、一緒にやりましょうという提案になればいいなと思います。どんなメリットがあって、それを継続していきたいと思ってもらうために何ができるか、関わり合いがあるのかということを意識すると良いと思いました。

山崎さん:
コンセプトがはっきりしてしまえば、付け足せるものはたくさんあります。それを全部言わなくても聞いている方がいろいろアイディアを考えられそうなプランが多かったです。難しく凝ったプレゼンをするよりも余白を残しつつ、想像を巡らせながら聞けるような発表になれば良いのではないかと思いました。
アーケードに着目しているチームがいくつかあり、おそらく外から見たアーケードの価値と実際にそこで生活している人たちが思っている想いというのは微妙に異なっていると思います。そこを上手く、気づきとして感じてもらったり、価値を言語化し、そこで何かしたいと思っている方にとって可能性があるものだと伝えられれば良いと思っています。

 

空き家、空き店舗を使ってどんなことがしてみたいか、地域を豊かにしていくには何ができるかを各班で考え、次回は最終発表会を迎えます。

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