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災間スタディーズ:震災30年目の“分有”をさぐる<br>#0上映会+トーク「“わたし”をひらく術としてのアート」

災間スタディーズ:震災30年目の“分有”をさぐる
#0上映会+トーク「“わたし”をひらく術としてのアート」

デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)は、災間文化研究会と協働し、リサーチプロジェクト「災間スタディーズ:震災30年目の“分有”をさぐる」をスタートします。

シリーズタイトルに冠された「災間」とは、「先の大災害と来る大災害の間にある社会」を意味する、社会学者の仁平典宏氏が提唱した概念です。常に災害が起きている社会、先の災害の傷がまだ癒えないうちにやってくる社会を考えるためのキーワードとして捉え、シリーズを通して、恒常的な災害の渦中に生きるひとびとが生み出す表現の力を考えます。
「災間スタディーズ」では、阪神・淡路大震災から30年を迎えようとする2025年に向け、「災間」「分有」という2つのキーワードを軸に、震災を経験した地で行われた活動と、それによって生まれた記録や表現に光をあて、継承の糸口をさぐります。

大きな災厄の渦中では、被災者という主語や被災状況によって、ひとりひとりの経験や言葉がその人のなかに抱えこまれてしまうことがあります。それらをやわらかくひらく術には、どのようなものがあるのか。そこには、災厄に限らずさまざまな境遇の人たちと“ともに生きる”ためのヒントがあるのではないでしょうか。
プレ企画となる#0では、東日本大震災をきっかけに、福島県復興公営住宅・下神白(しもかじろ)団地を舞台行われた「ラジオ下神白」、新型コロナウイルス感染症の拡大という世界的災禍の中で開催されたコンサート「声の質問19 / 19 Vocal Questions」という2つのアートプロジェクトの記録を上映します。また、両プロジェクトのディレクターを務めた文化活動家のアサダワタルさんを迎えたトークセッションを開催し、経験を分かちもつ術としての「表現」の可能性を紐解きます。

 

〈スケジュール〉
13:10~14:20 上映『ラジオ下神白─あのとき あのまちの音楽から いまここへ』
14:30〜16:30 トークセッション「“わたし”の出会いをひらく、声と音楽」
ゲスト:アサダワタル(文化活動家/アーティスト、文筆家、近畿大学文芸学部教員)
聞き手:災間文化研究会(佐藤李青、高森順子、宮本匠)
17:00~18:50  上映『コロナ禍における緊急アンケートコンサート 「声の質問19 / 19 Vocal Questions」』
※上映開始後の途中入場につきましては、ご鑑賞中のお客様のご迷惑となりますので、原則としてご遠慮いただいております。上映時間までにご来場いただけますようご協力をお願いいたします。

 

〈上映作品〉
『ラジオ下神白 あのときあのまちの音楽からいまここへ』(監督:小森はるか/70分/2023年)
東京電力福島第一原子力発電所事故によって、浪江・双葉・大熊・富岡町から避難してきた方々が暮らす、いわき市にある福島県復興公営住宅・下神白(しもかじろ)団地を舞台に、まちの思い出と当時の馴染み深い曲について話を聞きラジオ番組風のCDとして届けるプロジェクト「ラジオ下神白」の記録映画。思い出の曲を演奏する「伴奏型支援バンド」の生演奏による歌声喫茶やミュージックビデオの制作など、音楽を通じた被災地支援活動をカメラが追いかけた。

『コロナ禍における緊急アンケートコンサート
「声の質問19 / 19 Vocal Questions」』記録映像(100分/2021年)
「声の質問」は、故寺山修司の秘書を務めた田中未知氏(作曲家)による作品『質問』(1977年)をもとに、アーティストのアサダワタル氏が東京藝術大学と連携し2020年春からはじめたコミュニケーション様式。「声」として集められた19の質問と楽曲を元に行われたコンサート「声の質問19 / 19 Vocal Questions」の記録映像。コロナ禍という未曾有の日常を、テキストではなく「声」のやりとりを通じ自分と出会い直し、共に想像するため、上映会という形で追体験の場を設けている。

 

〈災間文化研究会について〉
2021年7月〜12月に実施したTokyo Art Research Lab「災間の社会を生きる術(すべ/アート)を探る 災害復興へのいくつもの「かかわり」から」でのディスカッションをきっかけに活動を開始。さまざまな災厄の“あいだ”=「災間」を生きているという現在の捉えかたを立脚点として、災間の社会を生き抜く術としての文化的な営みに目を凝らし、耳を傾けることの試み。議論を交わし、実践を重ねて、“間”で動くメディアとしてのふるまいを模索する。発足時のメンバーは佐藤李青(アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー)、高森順子(情報科学芸術大学院大学研究員、阪神大震災を記録しつづける会)、宮本匠(大阪大学大学院人間科学研究科 准教授)、小川智紀(認定NPO法人STスポット横浜理事長)、田中真実(認定NPO法人STスポット横浜 理事長)。20235月、記憶を〈分有〉する表現にまつわるメールマガジン「分有通信」発行。bun-tsu編集部に辻並麻由が参加。
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日 時
11月18日(土)13:00~19:00
場 所
ギャラリーC
ゲスト
アサダワタル(アーティスト、文筆家、近畿大学文芸学部教員) 
聞き手
災間文化研究会(佐藤李青(アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー)、高森順子(情報科学芸術大学院大学研究員、阪神大震災を記録しつづける会 事務局長)、宮本匠(大阪大学大学院人間科学研究科 准教授))
定 員
30名(事前申し込み、先着順)
参 加
1,000円(途中入退場可、高校生以下は入場無料)※一部プログラムのみ参加も可能
問合せ
event@kiito.jp
主 催
デザイン・クリエイティブセンター神戸、災間文化研究会
協 力
アートアクセスあだち 音まち千住の縁

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