2017/5 - 10
NEWS
2017年度のKIITOアーティスト・イン・レジデンス招聘作家として、現代美術作家の石塚まこ氏を迎えました。
神戸出身の石塚氏は、2000年からは海外に拠点を移して活動を続けています。常に「よそ者」、「外国人」として位置づけられる社会の中で、自身の背景にある文化と現地の文化の間で揺れながら、その日常の中にある心理・物理的な距離を見つめ、作品に表現してきました。そのかたちは視覚芸術に限らず、随筆や人との対話や協働から生まれる関係性、その過程を視覚化するプロジェクトなど多様なメディアを用いて表現を試みています。また、近年は、人と人をつなぐ媒体としての「食」に注目し、食にまつわる文化を扱ったプロジェクトや作品も手がけています。
離れて17年になる郷里・神戸での滞在制作となる今回は、海外で移民として過ごす視点から、まち歩きや人との対話を通して神戸の文化や歴史、現在のまちの様子などを観察、自分の辿った道のりとの交差点を見つけて作品化し、今年9月下旬~10月にデザイン・クリエイティブセンター神戸で開催予定の展覧会にて公開します。詳細が決定次第、改めてご案内いたします。どうぞご期待ください。
滞在制作(予定):2017年5月3日~6月20日、9月中旬~10月
展覧会「ちいさな世界を辿ってみると」:2017年9月30日(土)~10月22日(日)
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参考図版
『Collecting Distances』 2015年、アーティストブックの制作および流通プロジェクト
『自由研究とルビンの壷』 2016年、インスタレーション(東京・ユトレヒトでのインスタレーション風景)
『「社会へのステレオスコープ」シリーズ Pure Diffusion』、2015-2016年、都市風景・社会への介入プロジェクト(大気と雰囲気の浄化)
(パリ・Indice 50でのインスタレーション風景)
『振り子の回游』 2016年、インスタレーション(随筆集の文庫本、木のベンチ)
(群馬・アーツ前橋でのインスタレーション風景)
神戸市生まれ。神戸女学院大学文学部総合文化学科、リートフェルト・アカデミー(オランダ)、マルメ・アート・アカデミー(スウェーデン)で学ぶ。ストックホルムとパリを主な拠点に、IASPIS(スウェーデン)…(続きを表示)