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2019/8/16

REPORT

+クリエイティブゼミVol.31 デザイン編 観察のカガク 実践編:デザインの観察ノート 第5回:観察ノートの使い方 発見からアイデアを導くためには?レポート

7/31(水)

+クリエイティブゼミVol.31 デザイン編 観察のカガク 実践編:デザインの観察ノート
第5回:観察ノートの使い方 発見からアイデアを導くためには?を開催しました。

前回までの内容はこちら
第1回:デザインのための観察 なぜデザインに観察が必要なのか?
第2回:観察ノートの作り方1 観察を始める前にやっておくことは?
第3回:フィールドワーク「街の案内サイン」 観察中に気を付けることは?
第4回:観察ノートの作り方2 観察の後に取り組むべきことは?を開催しました。

最終回となる今回は、観察から導き出した、コンセプト設定とアイデア展開の発表になります。
はじめに、前回の講座の中でも話題に上がった「直感」について久慈さんより補足がありました。
「直観は文節される前の論理である」という上野千鶴子氏の言葉を引用しこうまとめます。

直観:「私」が蓄積してきた情報の無意識的な使用=収集の重要性
文節:「私」がなぜそう思ったのかを私自身で点検する行為=デザインの原理

観察から出てきた「プレアイデア」を分析(文節)することで「コンセプト」が浮かび上がり、
それを論理的に展開することで「アイデア」へとつながっていくとテーマに対してのアイデアの出し方についてまとめます。

観察から出てくるアイデア

1:津波がきた時により早く非難情報を得るために、防災ラジオが搭載された案内サイン
2:光を利用するなどサインとして主張せずして人を誘導する案内サイン
3:安全のための案内サイン
4:高齢化社会に向けた話しかけて答えてくれる案内サイン
5:街に来る人・暮らす人。みんなのシンボルになる、ポートタワーを模した注目させる案内サイン
6:喫煙者のための、目に入りやすい位置にある案内サイン
7:スマホを使用せず、目的地にどちらの方向にどれほど進めばいいのか目的地まで導いてくれる案内サイン
8:脚の触覚や温度など体感で誘導される案内サイン
9:マイナスの感情や違和感を利用した、案内サイン
10:山・海という神戸の地形を活かして、山(緑)、海(水色)の色の案内サイン
11:明確に目的地に行くために、主要部まで案内してくれる電子案内サイン
12:歩きたくなるように、休憩場所や徒歩圏内を表示する案内サイン
13:見る事自体を観光サインとするスタンプラリーを踏まえた案内サイン
14:人の知識感覚を共有することで、アップデートされている案内サイン
15:目的地に最短で行くためでなく、街を回遊してもらうための不親切な案内サイン

電気が止まった時に案内サインとして役割が無くなってしまうのでは?
実際にこういうところで使用している例がある。など、それぞれのコンセプト・アイデアに久慈さん、近藤さんより講評がはいります。

参加者のみなさんの発表が終わり、久慈さんのまとめに移ります。

観察前後の注意点

観察前:
観察のための視点を見つけられているか?

観察中:
目の前の情報を分解できているか?
直前の調査対象以外からも情報を受け取れているか?
目の前の事象の理由を推測できているか?

観察後:
観察で得た情報を目的に合わせて構造化できているか?
限られた情報だけで判断していないか?
観察で得た情報を別のことにも役立てられるか?

「観察や参照をはさんでください。自分の頭の中にあるものだけで、アイデアをだそうとすると失敗することが多いです。」
「また情報を構造化するときに、何を変更していいのか。コンセプト(表されるもの)は変更してはいけないが、アイデア(表し方)を変更していき、よりよいものをつくる。のがデザインです。」

そして最後にコンセプトを導き出すためのビジョンとしてこう話を続けます。

デザインという行為はモノやコトを「かたち作る」ことにより、人々の生活をより良くすることが目的。
デザインという仕事は造形によって人々の行動(コミュニケージョン)に影響を与えるもの。
したがって、原理的には「社会」に対する興味関心が不可欠です。

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これにて「観察のカガク 実践編:デザインの観察ノート」全5回の講座は終了となりました。
実践編として観察ノートをつくる中で、デザインは遠い存在ではなく、実は身近な現象や行動をよく見た上で改善していくための方法であり考え方であるということを実感できる機会になったのではないでしょうか。

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