2014/9/9
イベントレポート
2014年8月25日(月)
KIITO CAFEで、「パンデュース」「トースター」の米山雅彦シェフによる15班シェフチームのワークショップを行いました。
15班がユメミセで作るのは「コッペパンサンド」。今回は、生地作り~発酵~焼き上がりまでを通して体験し、パン作りの基本を学びます。
作るパンは、基本の材料で作るコッペパンと、そこから塩だけを材料から抜いたコッペパンの2種。塩がどれだけ味に重要なのかを体感する実験です。
パン作りの材料がテーブルの上に並びます。合わせて、パンのレシピも配られます。材料には、「小麦粉」ではなく「春よ恋」と銘柄が書かれていました。また、米山シェフは、乾燥した小麦の穂を持ってきてくださり、そこから粒を出し、胚芽の部分を取り、これが小麦粉になるんだよ、と見せてくれました。各地の小麦畑に出かけ、小麦粉の研究を重ねる米山シェフのチームならではの学びです。
牛乳を計量する、小麦粉と他の材料を混ぜてこねる、卵と牛乳を混ぜる、という一つ一つの作業を全員が体験します。子どもたちは、手にまとわりついてなかなかひとつにならず、こねることができない生地と格闘していました。
大きく変わるのは、バターを入れた後。生地でバターを包んでから細かく切って、混ぜていくと、はじめはぐちゃぐちゃべたべたとした感触ですが、こねていくうちに、バターが生地に混ざって、ひとつになり、手にもつきにくくなってきます。
丸くして、生地を休ませる間に、塩の入っていないパン生地を作ります。こちらは時間短縮のため、見学に来ていた15班デザイナーチームの担当・4S DESIGNの増井志洋さんも含めた、大人たちで行いました。
パン生地は、発酵して膨らんだ生地の空気を抜いて、再度丸め、また休ませます。
パン生地を休ませる時間には、コッペパンサンドに挟む具について話し合いました。予定ではハンバーグとあんバターの2種類でしたが、7班、13班と同様、あんこ好きの子どもは少数派。他にはどんな具が良いか、子どもたちに意見を出してもらいました。米山シェフは、出てきた意見を考慮してくれるようです。
生地を再度丸め、卵を刷毛で塗って仕上げて、オーブンに入れると、つやつやでまんまるのコッペパンがたくさんできました。試食をして味の違いを確かめました。塩なしパンは、不思議とおいしくありません。パン自体の塩気について、普段気にする人は少ないのではないかと思いますが、とても大事なものだったのですね。
2種類もの生地を、ショートカットもせず1回のワークショップで作るのは、なかなか忙しい作業でしたが、子どもたちにとっては、最初から最後まで実際に体験できる良い機会となりました。
次回のワークショップでは、コッペパンに挟む具の部分を作る練習をします。
photo: 辻本しんこ
当日の様子|リアルタイムドキュメンテーション
https://www.youtube.com/watch?v=T1oz7HYf1bA
映像制作:神戸芸術工科大学