2016/12/13
イベントレポート
2016年10月30日(日)
着物地を使って、自分だけのワンピースを仕立てる「大人の洋裁教室」第2回目。秋らしさが深まってきた今日も、着物地や洋裁道具などの大きな荷物を抱えて、参加者のみなさんがKIITOに集まりました。
着物地をほどき、洗濯をしてくるという先週の宿題をきっちり仕上げて、今日はいよいよ裁断作業に入ります。裾に向かってふんわり広がるAラインワンピースや、ストンとしたシルエットがスタイリッシュなストレートワンピースなど、着物の柄やつくりたいワンピースのイメージにあわせた型紙を選びます。
裁断作業は、注意することはたくさん。まずは生地の「柄合わせ」です。
着物には、大胆な配置の華やかな柄物もあれば、規則性のある繊細で細かい柄のものもあります。ワンピースに仕立てたときに、その柄の使い方によってイメージが大きく変わるのだそう。大きな柄のものは、生地同士をはぎあわせた時に柄が途切れたりつぶれてしまったりしないようにという注意が必要ですし、細かくて規則性のあるものは、滑らかにその規則が流れるように生地をはぎあわせるのが大変です。
また、着物地はほどいた時の幅が最大で約37センチ。裾が大きく広がるフレアーなワンピースなどは、型紙に幅が必要になる為、生地の面積の使い方が難しくなるのだそう。
1枚の着物を使ってワンピースを作るとなると、生地の余裕はあまりありません。裁断を間違えると大変なので、みなさん集中して作業を進めます。
生地の柄合わせでは、それぞれの個性が見られました。綿素材のモダンなテキスタイルの生地をパッチワークのようにはぎ合せる方や、わき身頃をシャツの生地とはぎ合せるという方も。柄の見え方も、縦に横と試行錯誤していました。
今回は、特別講師として、立体裁断という専門技術をメインに、洋裁のあらゆる技術を研究されている梶間先生をお招きして、裁断の仕方はもちろん、薄手の布を補強する『接着芯』の貼り方や、アイロンのかけ方など、より美しくワンピースを仕上げるための細やかなポイントを教わりました。
今回の参加者のみなさんは、洋裁経験の豊富な方が多かったのですが、実は自己流でやっていたことや、工程の中で飛ばしていた作業なども多かったよう。プロのテクニックを目の当たりにし、みなさんとても感心されていました。
次回は縫製作業に入りますが、今日裁断を終えることができなかった方もたくさん。宿題が出た方もいたのですが、たくさんアドバイスをもらったので、自宅での作業も楽しんでできそう!と笑顔で帰られていました。
※今回のワークショップは、「明るく健やかな高齢社会の実現を探る『LIFE IS CREATIVE展』 東京展(2017/2/3(金)~12(日)」関連企画として開催しています。製作の様子や成果物は、上記展覧会で展示予定です。
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