1/12 Thu - 1/27 Fri
LECTURE
2017年1月に開港150周年を迎える神戸港。神戸港での生糸の輸出は、大正から昭和初期にかけて最盛期を迎え、生糸検査所は、近代日本の産業や文化を輸出するための重要な拠点でした。神戸スタディーズ#5では、当センターの愛称「KIITO(きいと)」の由来にもなっている建物「旧神戸生糸検査所」を手がかりに、モノや人が往来する「港」のあるまちとしての神戸の歴史や役割について考えてみます。今回は、「生糸」「絹」をキーワードに、異なる角度から知見を持つ3氏をお招きし、神戸ファッション美術館との企画連携により、神戸の海際に建つ2館をつなぎ、巡って楽しめる構成としました。本企画が、多様な視点から神戸を見つめなおす糸口となれば幸いです。
【プログラム】
●第1回「油彩画が物語る神戸の歴史」 2017年1月12日(木) 19:00-20:30
会場:デザイン・クリエイティブセンター神戸 3階303
講師:中村善則(元・神戸市立博物館学芸員)
–
1997年に神戸市立博物館に寄贈された、神戸港を描いた油彩画をきっかけに、制作にかかわった生糸輸出商、大正14年の「日本絹業博覧会」、神戸の生糸貿易について調査された中村善則さんに、一枚の油彩画からひもとく神戸と生糸の歴史のお話をうかがいます。
Y.Kojima『神戸港眺望』1938年、油彩、キャンバス (神戸市立博物館蔵) |
「本邦最初の試み 日本絹業博覧会」 会場案内チラシ(神戸市立博物館蔵) |
養蚕 用具(但馬) |
JR播但線と山陰本線の交わる和田山駅 最盛期頃の機関庫 |
(3点とも)最も古い色絵手巾の原図(S. SHOBEYデザイン帖 所収)明治初期
Photograph © 2016 S. SHOBEY SILK STORE
●3月は神戸のアートスペースを楽しもう! KAVC x C.A.P. x KIITO x F美 4館連携企画 Marching KOBE
本企画はMarching KOBEのプレイベントとして開催します。
Marching KOBEについて詳しくはこちら
【過去の神戸スタディーズ】
#1 神戸レイヤーマッピング 開催概要/レポート
#2 地-質からみる神戸 開催概要・/レポート(1),(2),(3),(4)
#3 レクチャー 垂直の空間性からみる神戸 ~大阪湾と播磨灘の水の文化を中心に~ 開催概要/レポート
#4 ”KOBE”を解す―せめぎあいにみる神戸の都市史 開催概要/レポート(1),(2),(3)
1948年生まれ。大阪市立大学文学部卒業。74年より神戸市に入所し、文化財調査担当学芸員及び博物館学芸員(考古学)として勤務。2008年に神戸市立博物館学芸課長で退職。08~13年まで神戸ファッション…(続きを表示)
女子美術大学教授、東北芸術工科大学客員教授
http://www.sanada-studio.info/
衣服、テキスタイルを通して地域、人つくりに取り組む。1962年東京生まれ。ISSEY MIYAKE INC. にて衣服を学び92年渡英。彫刻家RICHARD DEACONの助手を経て95年帰国し独立、…(続きを表示)
関東学院大学人間共生学部教授
1954年神奈川県生まれ。お茶の水女子大学大学院家政学研究科修了。服飾美学・西洋服飾史専攻。18世紀イギリス芸術・文化研究に取り組む一方、近年は横浜輸出スカーフに関する調査研究も展開する。著書に『気取…(続きを表示)
P3 art and environment
https://p3.org/
1951年東京生まれ。神戸大学理学部数学科、横浜国立大学工学部建築学科を卒業後、(株)リジオナル・プランニング・チームで生態学的土地利用計画の研究に従事。その後、東京・四谷の禅寺、東長寺の新伽藍建設計…(続きを表示)