お知らせ・レポート

2014年12月20日(土)

「阪神・淡路大震災+クリエイティブタイムラインマッピングプロジェクト」の発起人でもある、小林弘和さんと山田春奈さんによるクリエイティブユニット「SPREAD」のお二人をお招きし、+クリエイティワークショップ「文字で記憶を辿る –Life Type-」を13時からと15時からの2回開催しました。



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最初にSPREADのお二人より、ルーツを探り、振り返る行為である「Life Type」について説明いただきました。
説明後は早速、参加者自らが自分のルーツを探り記憶を辿り、その記憶を整理しながら文字を刻印していきます。すぐに手を動かす参加者もいれば、腕を組み悩み考え込んでしまう参加者と様々ではありましたが、皆さん自身の記憶を巡り向き合いながら進めて行きます。



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刻印し出来上がった「Life Type」は2階ライブラリの壁面に展示し、全員が各々に想いや経緯の説明をしていきます。
記憶を巡ることによって、他者と自らを知ることを目的とした「Life Type」。今まで過ごした場所であったり、自身の家族、人生に大きな影響を与えてくれた人たち、青春時代からの思い出深いミュージシャンたちの記憶や、生きるということをテーマにと、自分の生活や人生を刻印していく参加者の皆さん。中には今年の阪神タイガース優勝を願って、2003年優勝時のオーダーとポジションを刻印していく参加者も。

参加者皆さんの説明を終え、ワークショップは終了となりました。

+クリエイティブワークショップ「文字で記憶を辿る –Life Type-」開催概要はこちら

KIITOが活動のコンセプトとしている『+クリエイティブ』とは、デザインやアートなど既成概念にとらわれないアイデアや工夫を採り入れ、身の周りの社会的問題を解決していく手法です。

2014年12月19日(金)

「阪神・淡路大震災+クリエイティブタイムラインマッピングプロジェクト」の発起人でもある、小林弘和さんと山田春奈さんによるクリエイティブユニット「SPREAD」のお二人をお招きし、+クリエイティブレクチャー「時間軸からのデザインの発想」を開催。マッピングプロジェクトでも重要なファクターとなった「ルーツ」や「過去」といった、振り返るということをテーマにお話いただきました。



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まずお二人から「SPREAD」というクリエイティブユニット名について、「『SPREAD』とは英語で、広がる、開く、拡張する、という意味を持つ単語で、私たちがつくったモノをきっかけに、皆さんの生活が変わったり、広がって行ったら良いなという想いを込めてです。」とご紹介がありました。
それからお二人のデザインとの出会い、大学時代(小林さんは広告デザイン、山田さんはラウンドスケープデザイン(景観デザイン)を学ばれました)と、それぞれのルーツをお話頂いた後に、現在までの活動、広告デザインから景観デザインまで、お二人の領域をまたぐお仕事をご紹介いただきました。


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お二人の活動のルーツにあるのは、「過去を見つめることで、未来をつくっていく」という考え方だそうです。それを表している作品の一つ、「Life Stripe」についてもお話いただきました。

*Life Stripe (http://www.lifestripe.com/)
一日の行動を21色のカラーに置き換え、それらを24時間の時間軸に沿って記録することから生まれる「生活の模様」です。さまざまな一日を、文字でも写真でもなく、色彩のパターンで表現するアートワークです。(ウェブサイトより引用)


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そしてデザインのお仕事として、萩原精肉店(鎌倉)、工場の祭典(燕三条)、ITO / KOBO ORIZA(今治)、moisture surge EX / CLINIQUEの事例をご紹介いただきました。
その一つ、「燕三条 工場の祭典」のロゴマークやポスター、会場装飾や会場サインをデザインしてく上でのお話で、「私たちは何度も足を運びリサーチをしている。リサーチとは過去を知ること、未来は事実でないのでなかなかリサーチできないけど、過去は全て事実、その事実からデザインを組み立てていっている。」
とのお話が印象的でした。

その後も、過去や時間ということが、いかにクリエイティブに関係するかについて、様々な事例を通してお話いただき、また、KIITOと共同して進めた、阪神・淡路大震災以降のクリエイティブな活動をタイムラインにマッピングしていくリサーチプロジェクト「阪神・淡路大震災+クリエイティブ タイムラインマッピング プロジェクト」もについても、震災から20年経った今の視点でお話していただきました。


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最後にまとめとして、「クリエイターは液体だと思っている、クリエイターは社会とコラボレーションすることでクリエイティブが起きる、その時の(多様性のある)社会状況に反応して、その時のクリエイティブの形をつくることを心がけている。」ということを、液体をモチーフに例えてお話いただきました。
最初にお話頂いたいただいた「過去を見つめることで、未来をつくっていく」、SPREADさんの作品づく作りのテーマのお話へと繋がっていき、レクチャーは終了しました。

+クリエイティブレクチャー「時間軸からのデザインの発想」開催概要はこちら 

KIITOが活動のコンセプトとしている『+クリエイティブ』とは、デザインやアートなど既成概念にとらわれないアイデアや工夫を採り入れ、身の周りの社会的問題を解決していく手法です。

2014年11月8日(金)-12月7日(日)

世界中から優れた防災活動を集め、全世界のクリエイター・市民・NPO・行政・企業が共有・連携・相互学習できるプラットフォームを創設していくプロジェクト“EARTH MANUAL PROJECT”

2013年10月にデザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)で開催した「EARTH MANUAL PROJECT展」巡回展を、フィリピン・マニラで開催した。

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展覧会は、マニラ市中心街にあるアヤラ美術館で開催した。
会場構成は、神戸での展覧会同様、建築家の曽我部昌史氏と長谷川明氏が担当した。


神戸で紹介した23プロジェクトのなかから10プロジェクトを選び、新たにフィリピンでの活動1プロジェクトを加えた11プロジェクトを紹介した。







<紹介プロジェクト>
・イザ!カエルキャラバン!・地震ITSUMOプロジェクト/NPO法人プラス・アーツ[日本]
・レッドベアサバイバルキャンプ/NPO法人プラス・アーツ[日本]
・Paper Partition System4/坂 茂[日本]
・失われた街 模型復元プロジェクト/槻橋 修[日本]
・Roo su Flood -アニメーションを活用した洪水対策知識の啓発プロジェクト-
/タワッチャイ・セーンタムチャイ、クリンクライ・ワチラタムポーン、ノッタポン・ブーンプラコッブ、ワッタナー・ルジロサクン[タイ]
・Design for Flood/タイ・クリエイティブ・デザインセンター[タイ]
・FLOATING WOMBS -アートによる心のケア "heARTS(ヒアーツ)“-/アルマ・キント[フィリピン]
・CLIMATE SCHOOL/ダキーラ[フィリピン]
・The Filipino Spirits is Waterproof/アヤラ美術館[フィリピン]
・コアハウス -拡張する震災後の住まい-/イカプトラ[インドネシア]
・Forms of Recollection/Plus63 Design Co.[フィリピン]


「EARTH MANUAL PROJECT EXHIBITION in Ayala Museum」開催概要はこちら

2014.12.29 (月) - 2015.1.3 (土) は休館とさせていただきます。
1.4(日)より通常開館いたします。なお、1.5(月)は休館日となります。

2014年11月3日(月・祝)

「食からはじまるライフデザイン -自然によりそう暮らし- volume.1」を開催しました。
都市で生活する人々が、食を通じて自然に寄り添い、こころ豊かな暮らしを楽しくデザインしていくきっかけとして本企画はスタートしました。

第一回目は『土の下を食べる、土の上で染める』をテーマに実施しました。


初めに、無農薬野菜にこだわったレストランで10年間勤めてきた川浪典子さんに食と生活の関係性を自身の体験を通してお話いただき、また、今回のワークショップの趣旨について説明いただきました。
「一物全体」という考え
昔の衣服には布に染められた草木の薬効を皮膚を通して吸収させ、病を癒やすという外服薬としての機能をもたせたものがありました。今回のワークショップではどんな食材も丸ごと頂くことで栄養を余すことなく体に取り入れられる「一物全体」という考え方をもとにし、食べることのできない葉の部分も染色に用いて「食」だけでなく「衣」として食材の栄養やエネルギーを身体に取り入れることで、食材を余すことなくいただきます。


料理は神戸元町にある「マルメロ」の安藤美保さんが担当し、染色にも使う「ウコン」「落花生」「里芋」を素材に加えたメニューのランチをビュッフェ形式で提供していただきました。

ランチメニュー
・ピクルス(ウコン使って)
・里芋のフリット
・焼きビーツ
・さつまいものブルーチーズソース
・ごぼうと豆のアラビアータ、フレーゴラを添えて
・葉野菜のサラダ
・豚肉と根菜のココット焼き
・茹で落花生
・ウコンと落花生のピラフ
デザート
・栗の渋皮煮と新米のミルク煮のミルフィーユ
・黒豆枝豆のクッキー
・オートミールとナッツのクッキー

季節の野菜を多く取り入れた彩り豊かな料理の数々がテーブルに並びました。それぞれの料理について説明を聞いたあと、各自でお皿に盛りつけて食事をしました。食材の味を丁寧に引き出した料理を口に運んだ参加者たちからは自然と笑顔がこぼれていました。


次に、いよいよ染色の作業に入ります。染めるのはオーガニックコットンのTシャツです。
染めは、草木染め染色家の徳力弥生さんに指導していただきました。作業は、事前に煮だしておいた「ウコン」「落花生」「里芋」のそれぞれの葉を鍋から取り出して絞ることから始めました。染料を煮だした鍋からは葉のいい香りが溢れていました。「食事に出ていた野菜と同じ香りがする!」と言った声が上がっていたのが印象的でした。
葉を取り出し絞った染色液を鍋に戻し、そこに水に一度浸して絞ったTシャツを入れ、15分ほど煮立たせます。



草木染めは、初めに入れたTシャツと最後に入れたTシャツでは染まる濃さが異なります。染める成分がTシャツに吸収されていくことで染色液がどんどん薄くなってゆくからだそうです。
煮立たせたあと水洗いをし、媒染液に浸けます。媒染液は
・ミョウバン液(少し色が明るくなる)
・鉄媒染液(少し色が暗くなる)
・銅媒染液(春夏は明るくなり、秋冬は暗くなる)
の3種類があり、同じ植物の染めでもそれぞれで発色が変わります。各自好みの色を目指して媒染液に浸けてゆきました。最後にまた水洗いをし、染めは完了です。
全員のTシャツを中庭に一旦干し、カフェに戻って紅茶とデザートを頂きました。


今回は、食材を「食」と「衣」の両面から生活に取り入れる事を学びましたが、引き続き「食からはじまるライフデザイン」では、色々な視点で食と向き合い生活をより楽しくデザインすることを目的に開催していく予定です。
次回以降の内容が決まり次第、ホームページ、Facebook、Twitter等で情報を掲載いたしますので、ご興味のある方はぜひ次回ご参加ください。

神戸「食」プロジェクト 「食からはじまるライフデザイン -自然によりそう暮らし- volume.1」の
開催概要はこちら

2014年12月22日(月)

「これからの公園のあり方について考える。 ~高齢化するニュータウンにおける公園を事例にして~」(公園ゼミ)の第5回目を開催しました。年内最後で、中間発表前最後の、グループミーティングの回です。

前回のゼミまでの間に、対象地の公園を管理する住民の方へのヒアリングを行いました。ヒアリングで知ることができた、公園の利用状況や要望などを参考にして、さらに各班ごとに、アイディアの見直しや掘り下げを進めました。

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最後の15分で、各班ごとに進捗状況の発表をしました。

【A班】
住民にあまり押し付けるような提案をしてもよくないという話になり、前回から方向性が変わった。
出てきたプランは「最低限のハード」→「大きな屋根を作る」。
屋根があれば、できることが広がる。
ヒアリングにあった、すでに実施されている「月イチ朝食」を展開させ、公園を第2会場にしてもらうなど。
住民の方がいろいろな使い道に気付いてくれるのが理想。
自分たちが関わることで、愛着が湧き、多世代が関われる、やさしい場所になれば。
-
KIITOコメント:公園には建ぺい率の規制などがある。現実的なものに落とし込むために、規制の状況を調べたり、それらに影響されないやり方にプランをアレンジするなどの検討を。

【B班】
「わざ」の交換をして、お互いの知識で学びが生まれ、コミュニケーションができる場作りができないか。
対象地だからこそできることを考えたい。
世代間交流を促したい。
ハードとしてもおもしろくしたい。
「(仮)大人の(ときどき子どもの)学校」がキーワードとして出てきた。

【C班】
前回、各自の意見をまとめたことでずれてきたので、もう一度アイディアを持ち寄ってみた。
プランを実行することで、公園に関わる人を増やしたい。
緑を増やす、管理する。日本庭園ふうなのか、食べられるものにするのか、一緒に考えることで盛り上げていけるプランにしたい。
「自分たちで決めて実行する」方向に刺激できるプランにしたい。

【D班】
「食べる」に絞って考えてみて、「『ピザ』に特化した公園」を考えた。
ピザの材料になる植物:ピーマン、バジル、トマトなどを公園で育てる。
うまく行けば、ピザだけ続けるのではなく、他の食べ物に変えていってもいい。うまくいくと、次はこれにしよう・こうしよう、というアイディアや工夫が生まれる。
食べられる植物を育てる=目に見えて成果があらわれるのがいい。また、育てる・調理する・食べる、とプロセスがあることで、それぞれのプロセスに多様な世代の人が関われて、交流できる。
対象の世代は限定しないで、やりたい人がやる、という方向性にする。
-
KIITOコメント:住民の方へのヒアリングでも、地域の活動をするときに、例えば「公園掃除をします」だけでなく、それに焼き芋がつきます、というふうにすると、人の集まりが違う、という話があった。食べ物を取り上げるのは反応が期待できるようなので、より深めて考えてみるとよいのでは。


次回のゼミは、いよいよ中間発表です。最終発表でリアリティのあるプランを出すためには、この中間発表の内容を、しっかり講評を受けられるようなものに持っていくことが重要です。次回の開催は、年末年始を挟んで少し時間があきますが、その間に、各班ごとにプレゼンテーションの準備を進めてもらいます。


+クリエイティブゼミ vol.12 まちづくり編 「これからの公園のあり方について考える。 ~高齢化するニュータウンにおける公園を事例にして~」
http://kiito.jp/schedule/seminar/article/10142/

2014年12月16日(火)

「これからの公園のあり方について考える。 ~高齢化するニュータウンにおける公園を事例にして~」(公園ゼミ)の第4回目を開催しました。前回に続き、グループミーティングが中心の回です。

グループミーティングの前に、12月10日に行われた、AXIS x takram x IDEO「Collective Dialogue」開催のようすをスライドショーで報告し、ゼミ生と共有しました。また、参加したゼミ生3名が、それぞれ参加した感想を発表しました。

公園遊具や芝生のしつらえで参加者を盛り上げつつ、短時間でテーマを絞ってたたみかける、スピーディなアイディア創発のセッションは、そのプロセスに学ぶところが非常に多く、参加したゼミ生、KIITOゼミ担当スタッフ共に大いに刺激を受けました。今回の公園ゼミでの、長期間で取り組むゼミとの違いを確認しつつ、公園ゼミの最終目標となる、リアリティを持たせたアクションプラン発表のヒントに活かしていきたいと思います。

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グループミーティングの後、最後に進捗状況の発表をしました。

【A班】
「秘密基地」がキーワードとして出てきた。
ハードよりソフト寄りの提案をする。
家の中でできないことが公園で落ち着いてできる環境を目指す。
-
永田コメント:秘密基地というキーワードが出てきたなら、そのキーワードがどういう要素で成り立っているのかを考えてみると良い。ソフトを支えるために公園はどうあるべきか、という視点を持って整理しながらアイディアを積み上げてみては。

【B班】
テーマを絞り込んでみた。
イベントを考えて、地域の人たちが継続的に使えるような仕組みを作りたい。
高齢者向けというより「大人向け」で考える。

【C班】
関係団体からヒアリングをし、まちづくりの視点からの公園についてリサーチ、考察を進めた。
人を巻き込んで、時間をかけて完成していく公園をイメージ。
「管理も利用も楽しめる公園」をテーマに、ターゲットをモノor コトにするか、これから絞り込んでいく。
-
永田コメント:キーワードからのまとめが少しずれているので、キーワードからの共通点をもう少し見直すと方向性が見えてくるのでは。

【D班】
前回に続き、アイディア出しを行った。キーワードは、「寝る」「コミュニケーション」「キャンプファイヤー」「弁当を食べる」。
-
永田コメント:弁当を食べる、とか、出てきたキーワードの中から、例えば「食べる」に注目して公園を考えてみると、どういう環境の公園だと食べたくなるか?など掘り下げてみることができる。浅いキャッチボールに留まらないように、絞って、掘り下げてみると良い。

次回のゼミでも、引き続きグループミーティングになります。中間発表前の最後のミーティングの回になりますので、ある程度内容を固めていくことが目標です。
また、次回までの時間で、対象地の公園を管理する住民の方へのヒアリングを行います。ヒアリングを経て、より対象地の状況に合った、リアリティのあるアクションプラン考案を目指します。


+クリエイティブゼミ vol.12 まちづくり編 「これからの公園のあり方について考える。 ~高齢化するニュータウンにおける公園を事例にして~」
http://kiito.jp/schedule/seminar/article/10142/
AXIS x takram x IDEO「Collective Dialogue」レポート
http://kiito.jp/news/report/2014/12/15/9655/

2014年9月14日(日)

 

神戸アートビレッジセンター(KAVC)によるトークサロン「hanaso」の出張編として、神戸でアートを扱う3つのスペース、C.A.P.、KAVC、KIITOの各現場で働くスタッフがホストとなり、アートの分野で活躍する先輩方をゲストに迎え、これまでの活動や経歴についてお話を伺いながら、会場の皆さんと共にアートの現場におけるこれからの働き方について考えました。
KAVCウェブサイトに開催レポートがアップされましたので、お知らせいたします。
レポートはこちら(KAVCウェブサイト内)

デザイン・クリエイティブセンター神戸で、2015年1、2月に開催する催事についてプレスリリースいたします。

プレスリリースはこちら(PDF)

2014年12月10日(水)

AXISギャラリー(東京)で開催された「Collective Dialogue」の第3回目「Our Park」をレポートします。

「Collective Dialogue」は、AXIS x IDEO x takramの3社が共同で開催する、オープンな対話を通じて、「社会の課題を、デザインで解決する。」ことを目指した、創発型クリエイティブセッションです。
第3回目のテーマは「Our Park」。KIITOの+クリエイティブゼミ vol.12 まちづくり編「これからの公園のあり方について考える。」(公園ゼミ)の連携企画として開催されました。公園ゼミ生3名が、参加者と一緒にセッションに加わります。

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会場には、人口芝生と公園遊具がレイアウトされていて、遊具や芝生に座って説明を聞いたり、グループセッションでも遊具を自由に使いながら行いました。各チームのテーブルには、iPad、紙粘土、折り紙、厚紙、付箋など、アイディア創発を手助けするツールが並んでいます。

5,6人で1チーム、計7チームに分けられ、チームごとには役が設定されています(A:じぃじぃ、ばぁばぁ/B:おひとりさま/C:ヤングシニア(アーリーリタイアド)/D:アベック(english only)/E:パパママ&キッズ/F:みんなでのんびり/G:アスリート)。チームに与えられた役になりきって、自分たちの理想の公園を考え、最後にプレゼンテーションをします。KIITOゼミ生3名は、「アスリート」Gチームに入りました。

1チームにつき、参加者の他に、ゲストが入って一緒に考えます。NPO理事、ジョガー、エデュケーター、IDEO 、takram、公園遊具メーカーの社長など、それどれの立場からユニークな活動をされている方々が参加していました。

takramからの概要説明、公園ゼミ第2回目のゲスト・長濱伸貴さんによる超短縮版レクチャーのあと、グループセッションに移りました。発想~プレゼンテーションまで、短めに時間が区切られ、ヒントとなる考え方が、印象的な言葉で示されました。

【発想】
まず、自分の中にある考え、気付き、問題から始める。(公園に関してふだん思っていることをあげてみる)
 ↓
【問いの設定】
書きだした問題を、how might we?(どうしたら私たちは○○「できる」だろう?)に書き直す
×how can we?(私たちはどのように○○「すべき」だろう?)ではないのがポイント。
そのとき、具体的になり過ぎないように&抽象的になり過ぎないように。
 ↓
アイディアの中で形にしたいものを選ぶ。
 ↓
アイディアから、デザイン・ルールを抽出する。次にどういうアクションを取ればいいか、伝わるもの。一般論ではなく、具体的に。
 ↓
so what?(だから何?)の問いを2段階くらい繰り返して、そのアイディアの何が面白いのか?の核を見つける。
 ↓
デザイン・ルールを1つか2つ抽出する。
 ↓
【プレゼンテーション】
説明はしない。ポイントを明確にしてデザイン・ルールとアイディアの紹介をする。何を言うかではなく、何を言わないか。メッセージを研ぎ澄ませる。
発表はパフォーマンスを交えるのも良い。

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プレゼンテーションでは、どのチームも、使用される場面を想定したパフォーマンス込みの楽しいプレゼンテーションで、会場を沸かせていました。
A:「じぃじぃ、ばぁばぁ」チーム
高齢者と利用者がつながるネットワーク装置を設置。公園利用者が教えてもらいたいことを書き込む(ex.日本語教えて!from 留学生)と、じぃじぃ、ばぁばぁにメッセージが届く。やってもよければ、公園に連れて行ってくれるバスに乗って、実施してもらう。
B:「おひとりさま」チーム
「TRIP PARK」。日々の生活のなかで楽しめる。世界各地の公園と大小スクリーンでリアルタイムにつながっていて、そこに行けば、一人でも楽しめるし、出会いもある。TRIPをきっかけに会話が広がる。
C:「ヤングシニア」チーム
「Park Presso」。ヤングシニアの公園デビュー支援。おいしいコーヒーが飲める装置とともに、ヤングシニアが公園で、公園利用者をおもてなし。ヤングシニアにやりがいを持ってもらい、公園を盛り上げていける仕組み。
D:「アベック」チーム
「きれいだね」など会話の糸口となるパネルや、「まいっか!」「ごめんね」が口に出さなくても伝えられるゲートを設置。これからのカップルも、マンネリ・ケンカ中のカップルも、公園で幸せになれる。
E:「パパママ&キッズ」チーム
「ダンベルさん」の設置。わくわくを生み、迷惑を減らす、プレイリーダーがいて、公園を管理し、利用者の相手をしてくれる。多世代をつないでくれる。
F:「みんなでのんびり」チーム
「自然と人が集まる場所」→自然を作って人が集まるようにする。足踏み発電が動力となる、夏は日陰をつくって涼しく、冬は暖房になる空間をつくる。二人の距離が近づく、一緒に座らないとバランスがとれないベンチの設置。
G:「アスリート」チーム
「ガチがつながる」公園。世界の公園とつないだり、相手の運動能力がわかる「スカウター」のような装置を設置。本気のアスリートが思う存分運動・競争できるようにする。運動しない人もサポーターや観戦者になれて、利用者みんながつながっていく。

各プレゼンテーションのあとには、参加者やゲストが質問やコメントをして、フィードバックします。また、総評として、長濱さんから「公園っぽくないアイディアが良かった。公園はもともとは輸入品。「らしくない」アイディアが、逆にこれを日本から本場に輸出できるんではという可能性も感じた」、KIITO副センター長・公園ゼミ講師の永田からは「コミュニケーションが関心事であることが共通していて、時代性を感じた。またシステム作りよりは装置型のアイディアが多いことが印象的」とのコメントがありました。
最後に、会場を「Our Park」として、ピクニックしながら、参加者同士の交流を楽しみました。

計3時間強でスピーディに進行される、中身の濃いプログラムでした。公園ゼミの課題解決にあたって、たいへん参考になる考え方が示され、個性的なアイディアがたくさん生まれました。ここで得られたものを神戸に持ち帰り、今後の公園ゼミへ活用します。また、ゼミ終了後には、AXIS, IDEO, takramと共催でシンポジウムを開催し、公園についてさらに議論を深めていきます。


Collective Dialogueについて
https://www.facebook.com/CollectiveDialogue

+クリエイティブゼミ vol.12 まちづくり編 「これからの公園のあり方について考える。 ~高齢化するニュータウンにおける公園を事例にして~」
http://kiito.jp/schedule/seminar/article/10142/

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