お知らせ・レポート

第6回となる今回は、次回の中間発表に向けての最後のグループディスカッションを行いました。
直前とあって、話し合いにも熱が入ります。

IMG_4587re2 IMG_4579re

以下、各班の話し合いをまとめたものです。

●A班
これまでに出たアイデアを整理。市民が医療産業都市を自分事として考えることのできるように、
アイデアを3つの目的や着想別に整理した。
1.神業といわれるような素晴らしい技術を紹介する。
2.具体的な景品やサービスを受けることのできる体験型のイベントの開催。
3.医療産業都市のイメージを一新するべく、神戸にゆかりのあるアニメとコラボする。
以上のアイデアを、具体的なアクションプランに落とし込み、
実現するための協力企業などもリストアップした。

●B班
前回に引き続き、市民に医療産業都市を広く知ってもらうための、
医療を体験できるキャラバン隊の提案について、ディスカッションを進めた。
子どもをターゲットに、医について楽しく学ぶことのできるプログラムをつくり、
親子が親しみをもって集まることのできる場を提供する。

●C班
医療産業都市で行われている研究について、中学生が突撃リポートをするミニ番組の制作を企画。
普段知ることのできない、研究所の裏側を公開することで、
市民の好奇心を刺激し、関心を持ってもらうことを目指す。
ディスカッションの中で、医療産業都市がすでに行っている、
中学校の副読本への情報掲載や、灘中学校の紙媒体の取材企画など、
連携できそうなプログラムも多く挙げられた。

●D班
アイデアを以下の3点にしぼり、話し合いを進めた。
1.PR プロモーションツールにアートな側面を加え、企業人も市民もワクワクする地図やポスターを制作する。
2.子供 青少年科学館と連携し、子どもが楽しく医療や研究を学べる場をつくる。
3.マニア ヘルスケアに関する市民スピーカーを育成する。
これらを、目的や着想、問いかけが明確になるように、次回に向け整理していく。

●E班
「医療産業都市」を、市民が親しみを感じることができる名称に変えるというアイデアを掘りさげ、
子どもも大人も、自分の身体の健康を考えることのできる身近な場となるように、
「からだ未来応援島」という案が出された。
また、入院する人の見る風景についても、医療産業都市の石井さまをまじえ意見交換し、
場の在り方について模索した。

IMG_4592re3 IMG_4598re4

次回はいよいよ中間発表です。
聴講をご希望の方は、school@kiito.jpに、
タイトルを「+クリエイティブセミ まちづくり編 聴講希望」とし、
お名前、ご連絡先をご記載の上、ご連絡くださいませ。

+クリエイティブゼミ vol.16 まちづくり編 「神戸まちラボ CASE01 医療産業都市」
開催概要はこちら

2015年5月24日(日)

+クリエイティブゼミvol.13 「食」編 「神戸発:自分で食べる“食”の勉強をしよう!」第9回「塩について」今回は、赤穂市立海洋科学館・塩の国見学ツアーと題して、塩づくり体験と施設見学、横山嘉人氏に塩についての講義を行っていただきました。

-
塩づくり体験
晴天の中、塩の国に集まった一行。ゼミ生に加え、ツアーのみの参加者を含め、総勢36名の大所帯です。
まずは塩づくり体験のワークショップから始まりました。
250mlのかん水から、約50gの塩を作ります。まず、かん水の入った鍋を火にかけ、へらで鍋幅をいっぱいに使いながら混ぜ続けます。しばらくして煮詰まってくると、鍋の縁をスプーンで削ります。その後火を消し、まだ余熱がある状態でスプーンで混ぜ、さらさらになるまでダマを潰します。最後にビニール袋に入れ、空気に触れないようねじって閉じ、完成。
参加者は指導員の方の素早い動きに見とれつつ、塩づくりを楽しんでいました。

 

塩づくりの歴史
その後、2グループに分かれて施設内を案内、解説していただきました。
宏大な施設内には、揚浜式塩田、入浜式塩田、流下式枝条架塩田の3種類の塩田が復元され、塩作りの歴史を辿ることができます。

揚浜式塩田は1200年前からある、日本海側で栄えた塩田である。人力で海水を汲み入れ、塩田に撒く。
その後できたのが入浜式塩田。満潮時に水門を開け、塩田に海水を入れる。干潮時に水門を開けると塩田の中の海水が外に出ていく。潮の満ち引きで海水をコントロールするため、人の手はほとんど入らない。
上記2つの塩田は砂の力を借りる。砂全体に海水を蒔き、その海水が蒸発すると砂に塩の結晶が付く。その後、砂と塩分を分けるため、海水で溶かす。それが溶けたものがかん水である。

これらの塩田は昭和27年を境になくなってしまう。その後できたのが流下式枝条架塩田。竹の枝を組んでできている、梯子のかかった大きな塩田がそれである。
地下の大きなタンクに海水を引き、ポンプで汲み上げる。組み上げた海水を、竹の枝を通して下に落とす。上から順番に雨のように落ちる。落ちる途中、太陽熱や風で、かん水の水分だけが蒸発する。落ちて汲み上げて、を何度も繰り返し、濃縮させる。

 
 
 
塩について
最後は塩に関する講義。薬学研究者であった横山嘉人氏に、熱のこもった講義をお聞かせいただきました。塩が食品をおいしくするのはなぜか、うどんやそうめん作りに塩を加える理由など、意外に知らない身近な塩の役割について、幅広く教えていただきました。
-
塩の人体での役割とは。
養分の吸収、老廃物の排泄、神経伝達、体内の水分を維持するなど、様々な役割を果たす。体内では水分・塩分は一定に保たれている。塩分を採り過ぎると余分なものを排泄しなければならなくなり、血圧が上がる原因となる。

塩が食品をおいしくするのはなぜか。
雑菌を塩で押さえつけると発酵菌がよく働くようになり、おいしい漬物などができる。発酵菌はにがりに入っているマグネシウムを必要とするので、にがりが入っている塩はより発酵がよくなる。にがりは15%~20%ほど塩味もアップするので、にがりが入っていると、同じ量でも塩辛い。旨味と同時に塩味もアップする。塩と水の間ににがりが入り込み、物質と水の結合力が強くなることで辛み(塩味)も強くなる。

うどんやそうめんに塩を加える理由
うどんやそうめんは塩がないと作れない。麺の中にバラバラに入っているグルテンを水で繋げ、塩を加えると水を引っ張る力が強くなり、コシが出る。旨味を出すには、塩と水の関係が大事。土地土地の水の違いによって味が変わる。
かまぼこを作る際、塩を入れると白身魚の筋原線維を溶かしてくれる。それを再加熱するとタンパクが繋がり、コシが出る。

「味割れ」とは何か。
塩味を他の味覚と別々に感じること、これを「味割れ」という。塩は水を引き付ける力が強いため、水と結合するのが非常に速い。砂糖や酢は水と結合するのに時間がかかるため、後になって味を感じられるようになり、味が一つになる。それを我々は「味がまろやかになった」と表現する。

味覚に温度差はあるのか。
熱いもの、冷たいものよりも、30~35℃程度の温度のものが味覚を感じやすい。
なお、15歳くらいの頃が一番味に敏感である。味覚は年齢とともに衰える。

塩味を感じるのに個人差はあるか。
唾液中のナトリウム濃度により感じ方が変わる。濃度が高い人程、濃くしないと塩味を感じない。

ネズミを使った実験がある。1匹、3~4匹、10匹の3つのグループに分け、それぞれの部屋に塩水と真水を置き、どちらの水を良く飲むかを実験した。1匹と10匹のグループは、塩水を好んでよく飲んだ。対して、3~4匹のグル―プは真水をよく飲んだ。孤独でも、過密でもストレスになる。ストレスを感じると塩を強く好むようになるのではないか。はたして人間はどうか。


参加者とのQ&A
Q.紅茶も塩を加えたらおいしくなるのか?
塩は水をコントロールする。「辛くする」だけが塩ではない。ほんの少し加えると、甘みも紅茶の成分もより感じられるようになる。コーヒーも同じ。
うどんなど、実は相当な量の塩が入っているが、グルテンと水を塩でつないでいる、その塩は辛く感じない。加工食品の場合、辛く感じるから塩の量が多いというわけではないので、気をつけなければいけない。

Q.ほうれん草など、葉物を茹でる際、沸騰した時に塩を入れるのはなぜ?
すぐに色が悪くなるので、色を保つためだろう。にがりの入った粗塩を使うと色が良くなる。塩を入れてすぐに取り出すとよい。

-
科学知識を要する専門的な内容もありましたが、横山氏はユーモラスな語り口で、時に冗談を交えながら語ってくださいました。氏のお人柄が滲み出るような楽しい講義に、皆引き込まれていました。
いつものKIITOのゼミの部屋を離れ、大人の遠足を楽しんでいただいたようです。

次回はいよいよ最終回。北里大学北里研究所病院より山田悟先生をお招きし、「21世紀の栄養学」である糖質制限食について、食べ比べの実験をしながらレクチャーしていただきます。

+クリエイティブゼミvol.13 「食」編 「神戸発:自分で食べる“食”の勉強をしよう!」
http://kiito.jp/schedule/seminar/article/10640/

第5回のゼミは、前回に引き続きグループディスカッションを行いました。
中間発表に向けて、各班ともアイデアを整理していきます。

IMG_4397 IMG_4398222

以下、各班の話し合いをまとめた内容です。

●A班
医療産業都市を自分事にするべく、健康やスポーツ、毛髪再生医療など、市民の関心を得やすいものを切り口に意見交換。IT、アニメ、ロボットなどを掛けあわせるアイデアや、自分の身体を知る人体模型や人間ドックツアーなど、具体的なアウトプットまで話を進めた。

●B班
前回に引き続き、神戸のイベントと医療産業都市を掛け合わせるアイデアを検討。「未来医XPO」に焦点をあて、内視鏡体験や最新の手術が見学できるなどの、医療を身近に感じることのできるプログラムの魅力について意見交換がされた。最終的に、このようなイベントをパッケージ化し、医療を体験できるキャラバン隊(医療産業カー)をつくり、市内の学校に出向きPRをするという案が出た。

●C班
医療産業都市を趣味と掛け合わせるという提案を軸に、医療産業都市のどの側面を切り口にするかについて話し合いを進めた。広々とした土地を利用したイベント案や、「京」の技術の新しい使い方など、さまざまなアイデアが出た。これらをまとめるため、「誰に」「何を」伝えるのかについて意見交換を行った。

●D班
医療産業都市見学会に参加したゼミ生の報告を受け、これまでのアイデアを再度検討。市民が医療産業都市を自分事にしやすい接点とは何か、話し合いを進めた。企業やアート、リボン運動など、きっかけとなるものを模索。

●E班
各施設を巡るスタンプラリーや、医療を学ぶキャンプなど、これまでに出たアイデアについて、引き続き意見交換。今回は対象の幅を広げ、医療ツーリズムにも着目し、海外の人に向けたPRについても話し合いを進めた。

IMG_4405 IMG_4407

グループディスカッション後には、副センター長の永田より、医療産業都市のリサーチをさらに深め、本当に伝えるべきことを何なのか、模索するようにとのアドバイスがありました。
これまでに出たアイデアの精度を上げるためにも、ゼミ生自身が医療産業都市を自分事として捉え、課題に向き合っていただけたらと思います。

次回は、中間発表前の最後のグループディスカッションになります。

+クリエイティブゼミ vol.16 まちづくり編 「神戸まちラボ CASE01 医療産業都市」
開催概要はこちら



KIITOが年4回発行する情報誌「KIITO NEWSLETTER」の最新号Vol.10が完成しました。

今回は神戸・県庁前でカウンター8席のみのフレンチレストラン「anonyme」を営む加古拓央さんと、展覧会の会場構成なども手がける建築家の曽我部昌史さんの対談です。
シェフを知るには、やっぱり料理をいただかなくては!ということで、まずは曽我部さんに「anonyme」で加古さんのランチを楽しんでいただきました。味はもちろんのこと、牡蠣の味がする花が食材として出たり、発見の多いひとときに。対談も自然と料理の話からはじまりました。

KIITO内や、全国の文化施設・教育機関などに順次配布していきます。ぜひ手に取ってみてください。PDF版も下記リンクからご覧いただけます。


KIITO NEWSLETTER
バックナンバーを含めたPDF版はこちら

2015年8月19日(水)

+クリエイティブゼミ vol.17 ものづくり編「ものづくりのデザインを見つめなおす。」第1回目は、講師のセメントプロデュースデザイン金谷勉さんと、KIITO副センター長永田によるトークセッションを開催しました。

まずはじめに、永田より、タイトルにもある「ものづくりのデザインを見つめなおす。」ために必要なこととして、「プロデュースの力」があるのでは、という考えから、KIITOで実践している企画やプロデュースの事例について、紹介しました。

また、その事例として、永田が理事長をつとめるNPO法人プラス・アーツで手がけた無印良品との共同企画「いつものもしも」についても紹介しました。この企画は、無印良品が防災に取り組む上で、新しい防災グッズを開発するのではなく、既存の商品の使用方法や組み合わせを考えなおすことで、防災グッズとして新しい価値を生み出すという、たくさんのアイテムを持つ無印良品ならではのものです。
これらのように、既存のものやことを見つめなおし、新たな価値観を生み出していくことが大事ではないかと、話しました。

monorepo_s1 monorepo_s2

次に、金谷さんより、セメントプロデュースデザインのこれまでの事業事例をご紹介いただきながら、ものづくりデザインにおけるプロデューサーの役割について、お話をいただきました。

セメントプロデュースデザインは、製造者のポテンシャルと市場のニーズを、デザインというかたちで橋渡しをし、製造者の市場における価値向上を目的とする、戦略的なアプローチを行っています。
多くの製造業事業者たちは、高い技術を持っているのにも関わらず、それらの生かし方がわからず、ただ技術の継承のみを行っているという現状が見られるといいます。
しかし、製造業を仕事とする人々のうち、60歳以上が73%、30歳以下が6%という統計結果が出ており、ただ継続して仕事を行っているだけでは、近い将来、多くの技術が失われていくことが懸念されます。
この現状に求められるのは、最新機器の導入などではなく、製造業を営む人々が、その技術や設備、人材を活かしながら、革新となるものを模索する意識を持つことが重要であるとのことでした。

また、大多数の製造業者の仕事の現状として、以下の問題があげられました。
・OEM(完全受注仕事)でのビジネスの売上がメインになっている
・自社での販売流通がない
・営業体制が整っておらず、不況期に煽りを受けやすい。
請負の仕事は、収支の増減が読みにくく、価格競争に巻きこまれやすいというデメリットが考えられ、仕事自体を失うリスクも高いとのことでした。
反対に、自販・発信の方法を持つ業者は、収支の増減が読みやすいためコントロールがしやすいため、幅広いビジネスにはなりにくいかもしれないが、運営が安定しやすいというお話がありました。

これらを踏まえ、セメントプロデュースデザインが製造業者に介入をするときには、「コト、モノ、ミチ」の3つからなる商品開発活動を行います。
【コト】意匠設計→クリエイティブコントロール
【モノ】製造設計→コストコントロール
【ミチ】販路設計→ストックコントロール

今は、「良いものをつくっていたら黙っていても売れる」という時代ではありません。
価格勝負ではなく「価値」で勝負をするために、企画段階では、何度も検証を重ね試行錯誤し、戦略的に生産・流通まで見通し、人々の手に渡るまでの流れを、製造業者自身がしっかりと把握することが求められているといいます。
セメントプロデュースデザインは、多くの事業者が、その高い技術を次世代へと伝承し、また先へ繋がるための挑戦を行いながらも、安定した生活を送ることのできる仕事づくりを目的に、今後もデザインの力で事業者の再生を促していきたいとのことでした。

次回は、富山県の鋳物メーカーである高田製作所の高田晃一さんをお招きし、私たちが手に取る商品の向こう側について、職人としての目線から、そのプロセスをお話いただきます。


‬+クリエイティブゼミ vol.17 ものづくり編「ものづくりのデザインを見つめなおす。」開催概要はこちら

第4回のゼミを終え、今回は課外授業として、神戸医療産業都市の現場を実際に訪れ、現状のリサーチを行いました。
はじめに、「理化学研究所 計算科学研究機構」でお話を伺いました。ここでは、2015年現在、世界第4位を誇るスーパーコンピューター「京」を運用し、計算機科学分野と計算化学分野を連携・融合させた研究が行われています。
見学させていただいた計算機室には、864台の筐体(システムラック)が整然と並んでいました。1筐体あたりの重さは約1トン。全体像が見えた時には、その迫力にゼミ生の皆さんからも感嘆の声が上がっていました。

IMG_4281.pngr IMG_4290

現在「京」は、創薬、地震・津波、気象、宇宙、ものづくり、材料の開発など、幅広い分野の研究で活用されています。多くの分野の研究者が使用することを考え設計されており、公募を経て採択された課題で、現在も研究機関、大学、企業の研究者・技術者が利用しています。
私達の見学時にも、絶えず活動をしていると説明がありました。
また、「京」による研究の成果物として、高知市を舞台に、災害時に市民20万人が一定の行動パターンで避難する様子を計算した、避難行動シミュレーション映像をご紹介いただきました。
1人1人が一定のルールに基づき行動する様子は、リアリティを重視して計算がされており、被害予測の精度の高さが伺えました。

IMG_4291r IMG_4296r

その後、「キメックセンタービル」の展望台へと移動しました。
展望台からは、ポートライナーの線路に沿って、多くの施設が立ち並ぶ様子を見ることが出来ます。
まだ利用されていない、広々とした空きスペースも多く確認することができ、土地の活用方法にも可能性が感じられました。

最後に、「神戸低侵襲がん医療センター」に移動しました。
こちらのセンターでは、「小さく見つけてやさしく治す」を指針とし、患者さんの負担を最小限に抑えた「低侵襲医療」を行っています。
最新機器を使用した放射線治療や、施設が得意としている画像診断、IVR(血管内治療)などについてお話いただきました。高度な知識を集約させた先進的な治療施設として、全国から注目を集めているのだそうです。
施設が神戸ポートアイランドに位置することで、神戸医療産業都市の中核施設と連携を図ることが可能なため、複数の診療科がきめ細やかに連携し、より良い集学的治療を提供することができているとのお話もあり、医療産業都市ならではの魅力が感じられました。
施設内見学では、最新の放射線治療機器や、画像診断室を見学。現場ならではの、職員の方たちのがん治療に対する真摯な姿勢も垣間見ることができ、貴重な体験となりました。

専門的な医療や研究についてのお話は、やはり理解が難しく感じられますが、今回、実際に医療産業都市を歩き、その特色である最先端の医療や研究を職員の方にお話頂いたことにより、グループディスカッションだけでは得ることのできなかった新しい視点を発見した方がたくさんおられたのではないでしょうか。

次回からのグループディスカッションで、それぞれが得た発見を共有し、新たなアイデアを生んでもらえたらと思います。

+クリエイティブゼミ vol.16 まちづくり編 「神戸まちラボ CASE01 医療産業都市」
開催概要はこちら


中間発表までのこり2回のグループディスカッションとなった第4回のゼミでは、各班で提案の幅を広げつつ、少しずつ具体的なイメージを持って話し合いが進みました。

IMG_4240 IMG_4235

以下、各班の話し合いをまとめた内容です。

●A班
神戸市民が医療産業都市をより身近に知ってもらうために、特色のある切り口(IT、アニメ、ロボットなど)から医療産業都市を見てみる。ネーミングが固いので、神戸らしいネーミングを考案(KOBE LIFE DESIGN CITYなど)。市民にプライドとして思ってもらうには、身近さと同時に、神ワザ(iPS細胞など)のようなすごさも紹介するべきではという意見など、さまざまな視点からの模索が続いていた。

●B班
身近な医療産業都市として、うすく広く知ってもらうために、神戸にすでにあるイベントに医療を掛け合わせることで、身近な神戸のイメージ(おしゃれ、フード、海外のようなオープンさなど)と医療産業都市をつなげる提案を模索。また、ポートアイランドに住むという視点からの提案もあった。

●C班
なかで働く企業の職員や研究者にとっては、近くにさまざまな知見を持った専門家がいる医療産業都市は天国のようなところ。京のすごさを伝えるために、趣味(野球、音響、ロボットなど)を掛けあわせて身近に感じてもらえないかという提案や、もっと広報のチャンネルを増やすべきという意見もあがった。

●D班
医療産業都市と市民、企業との心理的な距離をうめるために、企業と人をつなぐプラットフォームを医療産業都市がつくるという提案。そのために、一過性のイベントではなく、ヘルスケアマラソンやすごろくを用いた継続的な試みについて話し合いを進めた。

●E班
ターゲットをファミリーとして議論。健康を中心に、食(美容講座、キッズクッキング教室など)や運動(マラソン、ウォーキングなど)についてのプログラムを通して、多世代が一緒に医療産業都市を知れるイベントを模索した。各核施設をめぐるスタンプラリーや、各プログラムを複合した医療を学ぶキャンプなど。

IMG_4237 IMG_4241

グループディスカッション後には、今回のディスカッションの内容を班ごとに発表し、情報を共有しました。
自分たちの興味と、医療産業都市の状況を重ねあわせた議論となり、ゼミ生自身がより医療産業都市を知る機会になったのではないかと思います。

次週も中間発表に向けてのグループディスカッションになります。
第3回の特別講義「IDEO流アプローチに学ぶ」でIDEO石川さんから学んだリサーチ手法を駆使し、より具体的に自分たちの方向性をしぼったアクションプランを考えていきましょう。

また、8月12日は医療産業都市の見学会です。IDEO流アプローチでしっかりと観察し、その内容をメンバーで共有して、次週以降のディスカッションにつなげていただきます。

+クリエイティブゼミ vol.16 まちづくり編 「神戸まちラボ CASE01 医療産業都市」
開催概要はこちら

ゼミ第三回目となる今回は、IDEOの石川俊祐さまをお招きし、特別講義「IDEO流アプローチに学ぶ」を開催しました。

IDEOは、デザイン思考を活かし、世の中に良いインパクトを与えるグローバルデザインコンサルティング会社です。人間を中心に置くデザイン(human-centered design)を基本手法として、プロダクトや空間、ソフトウェアなど、幅広い分野の活動を行っています。
今回、石川さまには、1を100にするアイデアではなく、0を1にするためのアイデアのプロセスやメソッドについて、さまざまな事例をもとに共有して頂きました。

IMG_3965 IMG_3944

■IDEO+DESIGN THINKING
IDEOのデザイン思考は4つのフェーズからなり、チームでのプロジェクトでは、意識的にこの段階を揃えて進めている。アイデアの拡散の時には拡散のみを行い、収束のタイミングも足並みを揃える。これらを繰り返す中で、あらたな問いや仮説が生まれ、違った角度からの発見を得ることができる。初めから正しいと思うアイデアのみを共有するのではなく、さまざまな意見を発展途中で編集していく。
1.DESIGN RESEARCH & INSPIRATION(インスピレーション)
2.SYNTHESIS & ATRATEGY(収束)
3.BRAINSTORMING & CONCEPT DEVELOPMENT(発想)
4.PROTPTYPING & STORYTELLING(実現化)

次に、IDEO流デザイン思考の1.にあたる、デザインリサーチの効果的な手法について、具体的なプロジェクトの事例を交えながら、ご紹介いただきました。

■IDEOのリサーチ手法
1.OBSERVATION(観察)
0から1をつくる仕事は、実際の現場を観察し、物事の本質を理解することから始まる。知ったつもりでプロジェクトを進めるのではなく、毎回新鮮な気持ちで現場のリアルな行動を見ることができるかが重要である。
2.EMPATHY(共感)
リサーチの対象となる人の状況を体験し、共感をすることによって生まれる視点から、新しい発見を得る。共感することにより、その課題が自分事となり、解決のためにより動きやすくなるという効果もみられる。
3.LOOK BEYOND(発見)
プロジェクトにおいて、新しい何かを発見したいときには、エクストリームユーザーを調査対象にする。エクストリームとは、「極端な」という意味。例えば、極めて製品の使用頻度の高いユーザーと、極めて使用頻度の低いユーザーのことを指す。エクストリームユーザーは、多くの場合、肯定的であれ否定的であれ明確な意見や要望を持っていることが多く、効果の高い調査結果を得ることができる。
4.PROTYPING(視覚化)
リサーチ段階から、手を動かし、モックアップを立ち上げることが重要である。それが性能的に良いものである必要はなく、それが機能的に必要なものであるか、価値を試すために制作する。これにより、早い段階でアイデアへのフィードバックを図ることができる。
5.STORY TERRING(物語)
ストーリーを持たせることによって、数値やデータで事象を見せるよりも、人の共感を得ることができる。多人数を同時に共感させやすいことや、まだ情報を知らない人に、さらに共有したくなる効果なども考えられる。

IMG_3974 IMG_3957

リサーチ手法の説明のあとにCHOICE CANDYというタイトルのエクササイズを行いました。各班のテーブルに配られたさまざまな種類のキャンディーの入ったカゴの中から、1人が好きなものを1つ選び、その様子を他のメンバーが観察して、気づいたことをふせんに書き出していくというプログラムです。
ゼミ生たちは何枚ものふせんを使い、「ライチの味が好みなのでは」「一番近い位置のものを取った」などの嗜好や仕草に関するようなものから、「周囲の期待に答えた」「ドヤ顔した」など、観察者との関係性が見えるようなものなど、多様な発見を書き出しました。

IMG_3952 IMG_3975

このほかにももう1つ、観察の手法を学ぶエクササイズを行いました。町の何気ない風景が撮影された短い動画を見て、その中で自身がどんな気付きをしたかを発表しあいます。同じ動画を見ても、人それぞれに着目する点が違い、観察の奥深さを感じました。
観察で得たものを保有し、さまざまな仮説をつくることによって、新しい発見を得ることができます。このプロセスでは、どれだけ多くの解釈ができるのかが重要になります。
以下は、石川様にご紹介頂いた観察の手法と、着目すべき点をまとめたものになります。
これらを捉えておくことにより、その後につながるひとつの視点として、新しい何かを生み出すきっかけになるのだそうです。

■BEHAVIORS
1.Avtive(活動、やっていること、動き)
2.Environment(環境、状態、状況)
3.Intaraction(店員と人、ものと人、場と人)
4.Object(あるもの、無いもの、必要なもの)
5.User(態度、会話、動作、表情)

最後に、まとめとして、ゼミ生たちが持ち帰るべき5つのポイントをお伝えいただきました。
■今後のゼミを進めるにあたって
1.HUMILITY=ASK WHY?(オープンマインドになっているか?)
観察を行う際に、その状況をまるで初めて体験するかのような状態に自身を置くことにより、無意識であったものが意識化され、違った側面から気づきを得ることができるようになる。自分自身も含め、俯瞰的に観察をすることが重要。
2.TAKEOWNERSHIP(自分事になっているか?)
数字にとらわれず、対象に対して自分自身の主観を持つことによって、良いタイミングで良い決断をすることができる。
3.GET INSPIRATIONS(ワクワクしていますか?)
常に新しいものにアンテナを張り、インスピレーション源となるものを蓄えておく。
4.THINK BEYOND(結果を想像しているか?)
自分が何かをつくる時に、それがただ機能するかではなく、それが人や場にもたらす影響まで想像する。
5.COLLABORATE(繋がりを持てているか?)
アイデアをアイデアで終わらせないために、自分のできないことのできる、信頼できる仲間を持つ。

今回の特別講義では、リサーチ時の、本質を捉える問いの設定の仕方や、医療産業都市をリサーチする際の具体的な調査対象の選定など、今後ゼミを進めるにあたって大変参考になるアドバイスを頂くことができました。

+クリエイティブゼミ vol.16 まちづくり編 「神戸まちラボ CASE01 医療産業都市」
開催概要はこちら

+クリエイティブゼミ vol.16 まちづくり編 特別講義「IDEO流アプローチに学ぶ」
開催概要はこちら

kiitodocs2014


KIITOの年間の活動を紹介する冊子、「KIITOドキュメントブック2014」を発行いたしました。
PDFデータは2012,2013年版も合わせてこちらよりご覧いただけます。
冊子現物をご希望される方は、1階事務所までお気軽にお問い合わせください。

2015年8月1日(土)

SONY DSC

「セルフ・ビルド・ワークショップ 生意気とつくるKIITOの庭 ~なかにわなかま vol.3~」を開催しました。
KIITOには新館と旧館の間、カフェとKIITOホールに挟まれた空間に、小さな中庭があり、2013年度から1年に1回、アーティストユニット・生意気を迎えて、中庭づくりのワークショップを行ってきました。今回は3回目の開催です。
生意気は2人組ですが、その都度、さまざまな得意を持つ仲間と一緒に「生意気ファミリー」を編成し、各人の得意を活かしながら、庭をつくりあげていきます。今回は何と総勢13人の大所帯でやってきました。

生意気ファミリーは、ワークショップ当日より数日前にKIITO入り。事前準備の制作を行いました。
今回は、以前に植えたブドウの木がすくすくと成長し、実をつけてきたので、つるがきれいに伸びてまとまるように、ブドウタワーのリニューアルを中心に作業しました。真竹を何本も搬入し、ちょうどよい大きさにカット。それまで使われていた竹は、一年以上雨風にさらされて、弱っているため、楽器の一部に再利用しました。また、鉢植えから幅を利かせていた雑草を取り除き、きれいに剪定して、土を増やして植え替えました。


ワークショップ当日は、前回に続き参加のリピーター、家族連れ、KIITOクリエイティブラボ入居者など、さまざまな層の方が参加してくださいました。

今回も、参加者のためにメニューが用意されているのではなく、作業工程の中で、自分がやりたいことを見つけて一緒に取り組みます。ブドウのつるがきれいにタワーに絡むように、ブドウタワーの天井にあたる部分に、ヒゴをアーチ状にくくり付ける作業、ブドウタワーの高床を仕上げる作業、パーティのための楽器演奏、などを行いました。


フタがなくなって使い道のなくなった金庫を利用したオーブン作りと、それを利用したクッキー作りを予定していましたが、日差しが強いとても暑い日だったので、今回は見送りました。
代わりに生意気から発案されたのが、氷の器でつくるフルーツポンチ。神戸市内の氷屋さんから入手した大きな氷の固まりに、ノミでくぼみをつくって、最初はかき氷を楽しみました。その後はカットしたフルーツを入れてフルーツポンチに。炎天下の中ということもあり、とても好評でした。

今回のプログラムでは、ワークショップの後に、ワークショップ参加者以外も参加できるパーティの時間を設けて、自分たちできれいにした中庭を実際に活用して楽しむまでができるプログラムにしました。


ワークショップからパーティに移行する間で、楽器作家のエルサリさん、ウォン・ジクスーさんが、少しずつ音を出しながら演奏の準備をして、雰囲気を作っていきました。
パーティでは生意気による特別フードも振舞われ、演奏を楽しんだり、エルサリさんと子どもたちによる竹の楽器の即興オーケストラがはじまったり、なごやかな空気で、新しくなった中庭を楽しみました。

参加者同士の交流も自然に生まれ、中庭からはじまるコミュニティの芽を見て取ることができ、会話の中で、またやりたい、今度は○○をしよう!など、アイデアも次々と生まれていました。
今後も継続開催し、中庭空間をよりよくしていくこと、中庭を起点としたコミュニティの醸成を目指します。


「セルフ・ビルド・ワークショップ 生意気とつくるKIITOの庭~なかにわなかまvol.3~」
開催概要はこちら

ページの先頭へ戻る