お知らせ・レポート

2018年3月17日(土)

セルフ・ビルド・ワークショップ「あそび」のための「大きな家具/小さな建築」のおさらい編「端材を使ってなんでも作ろう」を開催しました。
これまで開催してきたセルフ・ビルド・ワークショップで身につけたものづくりのスキルを活かして、自由に自分のほしいものを作ってもらおう!という内容です。
これまでのワークショップでは、講師が大枠を設計した課題を元に、参加者のアイデアを取り入れて家具/建築を制作してきましたが、今回は課題はありません。素材に使うのは、センターに蓄積される、ワークショップやイベントの開催によって生まれたさまざまな残材・端材です。作り方は、セルフ・ビルド・ワークショップでもコーディネーターを務めた川勝真一(RAD)さんと、島田広之さんの2人のインストラクターにアドバイスを受けることができ、セルフ・ビルド・ワークショップ参加経験者だけでなく、内容に興味を持った方はどなたでも参加できるようにしました。


はじめに、過去にセルフビルドワークショップで制作したものや、川勝さんが端材で作ったミニテーブルやマガジンラックのサンプルなどを紹介した後は、さっそく各々での制作スタートです。
端材を一通り見て、使いたいものをピックアップ。作るものを決めてきた人は、イメージに合うものがあるかどうかを手早く見つけていました。特に決めてこなかった人は、ある素材から作れそうなものを考えていたようです。


イメージはあるけどどういうプロセス、材料で作るべきか、想像した素材がなかったけど何で代用しようか、実用に耐える強度を持たせるにはどういう構造が必要か、などなど、作る過程でたくさん判断しなければならないポイントがありますが、適宜インストラクターのアドバイスを受けながら、きっちり完成させていました。みなさんそれぞれの個性やアイデアが光る、オリジナルのプロダクトがたくさん生まれました!

参加者の制作物(一部):
元々スツールの座面だったスノコ状の板を利用して作った、リンゴを入れる箱

プラダン(プラスチックダンボール)を組み合わせて面を作った看板。裏面もかわいらしい。

和箪笥の引き出しだった部分を天板の装飾に活かした踏み台。左端の作りはじめの段階でもうちゃんと使えそうな丁寧な作り。

今回有数の大物、子どものおままごと用キッチンテーブル。ボウルをはめ込める。踏み台と同じ和箪笥の引き出しを活用。

T字脚のスツール。もともと三角形の板材がたくさんあったのを上手に活用。

蝶番不使用の、たためるマガジンラック。模型をあらかじめ作って、構造を確認したうえで制作。


セルフ・ビルド・ワークショップ おさらい編「端材を使ってなんでも作ろう」
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神戸スタディーズ#6「"KOBE"を語る―GHQと神戸のまち」を開催しました。

2016年に行った神戸スタディーズ#4「"KOBE"を解す―せめぎあいにみる神戸の都市史」で講師を務めていただいた都市史・社会史研究者の村上しほりさんを再びお迎えして、今回はGHQ占領下の神戸の暮らしを学びながら、当時を過ごした方々のお話を直接聞き、語り合う場を設けました。
戦時下の神戸については、これまで長い時間をかけて解明されてきましたが、戦後、とくにGHQ占領期(1945年9月~1952年4月)の暮らしに関する記憶は十分に語り継がれておらず、いまだ知られていないことが多くあります。村上さんによるレクチャーと、公開ヒアリングの全2回で構成した今回の企画は、村上さんの丹念な調査により見出された記録資料に加え、当時を経験した70~90代のヒアリングゲストが直接語り合う言葉に触れることができる、非常に貴重な機会となりました。

2018年1月13日(土)
第1回レクチャー「GHQと神戸のまち」


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第1回はレクチャー。第2回の公開ヒアリングの場を、より理解できるようにするための準備も兼ねたものです。「資料からみるGHQ占領期のくらし」「占領下神戸のまちとくらし―闇市の展開とGHQの影響」の2つのパートに分け、そもそも「GHQ占領期」とは、という基本から、戦時中の神戸の空襲罹災状況、GHQ占領期の神戸のまちと暮らしについて、当時の日本における神戸の位置づけなどを、豊富なスライドを交えて分かりやすく解説していただきました。
神戸は1945年上半期に128回もの空襲があり、1945年3月17日と6月5日の空襲は特に大きなもので、市街地の6割以上が罹災しました。「神戸市戦災焼失区域図」を参照すると、いかに広い範囲で罹災していたかがわかります。第2回の公開ヒアリングでも空襲の記憶は多く語られました。また、カラフルな屋根の色が目を引く六甲ハイツのカラー写真や、GHQによる「KOBE BASE」パレードの写真など、貴重な写真の数々は特に印象的でした。

2018年1月27日(土)
第2回公開ヒアリング


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第2回は、占領期を神戸で過ごした記憶のある方7組にゲストとしてお越しいただき、村上さん司会のもと、「空襲から終戦~住まいや学校の思い出」「生産/消費」「“進駐軍”」と3つのテーマに分けて、当時のお話をお聞きしました。
お越しいただいた方々は、現在77歳~90歳/終戦時5歳~18歳、男性4名/女性3名。もちろんそれぞれで体験も記憶も異なり、さまざまな視点からの占領期の姿が浮かび上がってきます。
ゲストのお一人で、「これまで占領期の思い出は人に話したことがなかった」とおっしゃる方もいましたが、こうして語ってもらい、空襲、終戦、戦後と一体に語り継ぐことが重要だと村上さんは話してくださいました。


現在のまちには、占領されていた時代があった痕跡が残っておらず、日常を過ごしているなかで、当時について考えてみる機会はほとんどないでしょう。そのようななか今回は、占領期の資料や当事者の記憶をたどることで、神戸のまちとその時代を経験した人々の姿を思い描くきっかけを得ることができました。
各回の詳しい内容は、記録冊子にまとめて発行いたします。また、占領期に関するリサーチについては継続して行っていきたいと考えていますので、今後もご期待ください。


神戸スタディーズ#6「"KOBE"を語る―GHQと神戸のまち」
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「言葉の宇宙船がやってくる~KIITO BOOK CLUB」を開催しました。

2016年に「言葉の宇宙船 わたしたちの本のつくり方」(ABI+P3共同出版プロジェクト)というプロジェクトブックが発行されました。自分たちなりの本のつくり方を実践し、本そのものや本にまつわることの可能性を拡張するような、非常に興味深い試みです。
本の副題があらわす通り、本とは何か、本を作ることとはどういうことなのか、をいちから検討し、また、クラウドファンディングで未来の読者を巻き込みながら、一般的に書店に並んでいる本とは異なる流れで作られた本です。「本のつくり方」を起点に、これからものを作ること、伝えること、さまざまなことを考えさせられます。本企画の中で行われたトークの中でも話が出ましたが、読んだ後には、何かしたくなる。というわけで、「宇宙船」の神戸への寄港をお誘いし、『言葉の宇宙船』を制作したABI+P3共同出版プロジェクトと一緒にKIITOのライブラリでできることを考え、会期中の選書の設置と、3つのトークイベントを行うことにしました。


2017年11月7日(火)~2018年1月14日(日)
KIITO BOOK CLUBの本棚


『言葉の宇宙船』制作メンバーの6人と、第3回のトークイベントに関わった神戸市内の古本屋によるユニット・コウベボーダーズ6店舗の店主、KIITOスタッフ9人で、「こんな本を読んできた」をキーワードにした選書を行い、ライブラリ内に設置して自由に読めるようにしました。『言葉の宇宙船』内で挙がっていた書籍たちはじめ、マンガあり、雑誌あり、同人誌ありと多彩なセレクトになりました。会期中はこれらの本をライブラリに設置し、自由に読めるようにしました。選者本人に借りた本も多く、線が引いてあったり、付箋がたくさん貼られていたり、持ち主の気持ちも一緒にそこにあるかのようです。Art Bridge Institute特製の栞も配布し、そこにメモを残したり、読み途中の本に挟んでおけるようにしました。来館者が、ほかの読者の存在を感じ、本の感想を共有できるような試みです。


2017年11月25日(土)
KIITO BOOK CLUB 1:本を「編む」わたしたちの本のつくり方



トークイベント第1回目は、「言葉の宇宙船」の編集を担当した川村庸子さんとデザインを担当した尾中俊介さんに、本書制作時のエピソードを中心にお話しいただきました。
川村さんは19歳のころにたまたま出会ったフリーペーパーに衝撃を受け、それを作っていた企画会社にアプローチしてアルバイトをはじめ、そのまま働き、数年前に独立。独立後は編集の仕事だけでなく友人とオルタナティブスペースの運営も行っていたそうです。尾中さんもデザイン業をやりながら、普段の仕事では作れない本を自分で出版したり、オルタナティブスペースをやっていたこともあったり、お二人とも「編集者」「デザイナー」と聞いてイメージする人とはちょっと異なる経歴と活動のようです。
そんな二人が携わった『言葉の宇宙船』は、いかに目立つか・流通時に汚れないかが一番に意識されている書店売りの本とはまったく異なり、クラウドファンディングで本を作ることに対して投資を受けて作ったものなので、投資者の顔を浮かべながら、その人に直接渡すようなイメージで考えられたとのこと。一般的な本では採用されていないであろうアイデア(読者の履歴が書き込める表紙、破れやすい金色の帯、「間取りのような」目次、タイムラインのノンブル、制作に関わった人すべての名前が入った奥付、等々)がたくさん盛り込まれています。
川村さんが『言葉の宇宙船』の中でとりわけ秀逸だったのではと振り返るのは、対談ページの下に入れた、その言葉が発された日付と時間のタイムライン。これは尾中さんからのアイデアなのだそうです。時間の流れを意識させ、話した速度や雰囲気を汲み、この会話に参加しているという主体的な読者として参加してほしいという思いで考えたとのこと。トークに参加していない人は、この時間に自分の居た場所のことを考えるかもしれないし、本の外に流れている無数の時間や人生ともリンクする、と。近しい試みがなされている、尾中さんが2017年に手がけた『[記録集] はな子のいる風景 イメージを(ひっ)くりかえす』(発行:武蔵野市立吉祥寺美術館)のケースを参照しながら、このアイデアの背景についてお聞きできました。「読んでいる人たちの中でなにか起こってほしい、一読して終わり、みたいな本の消費の仕方じゃないのを、デザインの時点から考えている感じ」といった言葉があり、そういった意識がさまざまな試みの中に通底しているようです。


興味深かったのは、『言葉の宇宙船』制作時に川村さんと尾中さんの立場が逆転することが結構あった、というエピソード。
川村さんは、編集の仕事を説明する時、「暗号みたいなものを埋め込んでる」感覚があって、「構造とテクスチャーと作っている」仕事だとよく言うそうです。構造は、やっぱりその案件ごとにあるべきかたちがあるので、その構造を考えること。テクスチャーは最後に大事な部分で、その文字をひらがなで書くかカタカナで書くか、紙質は、とか、デザイン寄りのことをけっこう考えているそうです。
尾中さんは詩人でもあることから、詩を契機に考えているとのこと。詩は物語ではなく、ただの言葉だけど、読んだ人でまったく解釈が変わり、その都度、読みは変わるもので、読みが変わることは詩のすばらしさ。「詩のようにしたいというのがどこかであるのかもしれない」とも。一般的なデザインは、すべて機能させるようにするところがあるだろうが、尾中さんは、「なんとなくそこに雰囲気があったらいい、という感じ」。そうすると、あるタイミングで機能するかもしれない。詩も本も、小さい頃は分からなかったけど、大人になって初めてわかる、というような、何か一体化するタイミングがある。「デザインは皮膚みたいに考えている。本の内容が内臓だったり肉だったりすれば、デザインは外と接する場所。接する場所との距離感を常に考えているかも」という印象的な表現も聞けました。
川村さんは「尾中さんはこの本自体がどういう風にあるべきか、ということからしっかり考えている」とのこと。これは編集的な視点と言えそうです。
立場が逆転するような場面があった、というのは、お二人の編集やデザインに対する考え方が影響しているように思えます。

普段は裏方の人間なので、を川村さんもおっしゃっていましたが、なかなかトークに出演するということがないお二人に、それぞれの仕事紹介から、『言葉の宇宙船』がどのように作られたのか、制作時のお互いの思い、本/デザイン/編集に対する考え方まで、貴重なお話を伺うことができました。


2017年11月30日(木)
KIITO BOOK CLUB 2:本の外縁をめぐる旅



第2回は、『言葉の宇宙船』が動き出すきっかけを投じた、ABI代表の港千尋さんから、『言葉の宇宙船』の中で提示された「本の外縁」という考え方に基づき、美術家、著述家、キュレーターとさまざまな立場で見た、本の面白さや「今、本がどんなところでとんでいるのか」をお話しいただきました。

ガルシア・マルケス、2010年に仙台で行ってドイツ・ハイデルベルグに派生した「栞プロジェクト」、ドクメンタやミュンスター彫刻プロジェクトで展示されていた本が扱われている作品について、今回KIITO BOOK CLUBで作った栞に写真が使われた、バンクーバーの書店のウインドウを見つけたときのエピソード、ヴァルター・ベンヤミンの短いテキスト「蔵書の荷解きをする」など、さまざまにお話しいただきました。

「本の外縁」について。本の境界はけっこうはっきりしていなくて、書棚や本屋では隣にある本の影響を受け合う。どんどん広がっていくものなんじゃないか。書店のウインドウまでつながっているんじゃないか。外縁の「ふち」は「えん」でもあって、本は人間と人間をある特殊な仕方で巡りあわせ結びつける縁作りの何かなんだと思う、さらには、本の境界は、鏡やウインドウに反射した空まで広がっていて、ひいては我々が生きている世界そのものにつながっているんじゃないか、と、本に対するイメージが広がるお話をしていただきました。


質疑応答の時間では、過去に港さんが発行した特殊な造本の書籍「ひょうたん美術館」の制作に携わったという方が、通常は関わることのない本の制作過程に携わったときの思いを話してくださるという場面もありました。

当日は書評サイト「シミルボン」のライター、高槻さんが参加してくださり、当日の様子を詳しくレポートしてくださいましたので、そちらもぜひご覧ください(芹沢・港インタビューおよび第3回ルポもあり)。
https://shimirubon.jp/columns/1686760


2018年1月14日(日)
KIITO BOOK CLUB 3:わたしたちの本の届け方とその先


企画の最終日に3回目のイベントを開催しました。KIITOセンター長でP3 art and environmentディレクターの芹沢高志、P3 art and environmentの坂田太郎さん、コウベボーダーズからは古本屋ワールドエンズ・ガーデンの小沢悠介さん、honeycombbooks*の佐伯京子さんにお話しいただきました。また、トークに加えてコウベボーダーズによるミニ古本市を開催しました。


ミニ古本市では、6店舗が今回のためにセレクトした古本たちがライブラリに並びました。また、「言葉の宇宙船」制作メンバーとコウベボーダーズが、それぞれお勧めの本をピックアップして直筆でお勧めコメントや本にまつわるエピソードを書いた帯付きの本コーナーも設置しました。


「本の届け方」にフォーカスした今回、「言葉の宇宙船」制作チームからは、本を発行してから展開しているプログラムについて紹介いただきました。本のつくり手にとっては、本が出来上がることが大きなゴールでしょうから、その後を追ったり考えることはそれほどないのではないかと考えてしまいますが、「言葉の宇宙船」では「100の読書、100の経験」というウェブプログラムで読書体験を共有するなどの試みを展開しています。

コウベボーダーズからは、6店舗の紹介とコウベボーダーズとして開催してきた企画の紹介をしていただきました。主力としているジャンルはもちろんさまざまで、古本だけでなく新刊やリトルプレス、雑貨を扱うお店、コーヒーやビールが飲めるお店、自宅の一部を本屋としているお店、展示スペースもあるお店など、それぞれ個性があり、異なる面白みがあります。
ユニットといっても定期的な活動をしているわけではなく、「古本屋お遍路巡り」「ロマンブック街道周遊6か国」「よこしま学園」など、スタンプラリー的な形式で、よくあるものかもしれないけれど、少し遊び心を加えて、楽しく各店舗を回れるようなイベントを開催してきたとのこと。

後半では、「古本屋の世界」に興味津々な「言葉の宇宙船」制作チームが、コウベボーダーズにあれこれと質問を投げかけるかたちになりました。
新刊書店と古本屋を比べて考えがちですが、どうやら反対のもの、というわけでもないようです。扱う側としても、新刊と古本はいちおう分けてはいるが、あまり意識していない、その人にとって必要かどうかを基準にしているとのこと。ある意味図書館司書かも。
また、物理的に本屋は忙しくて、古本屋は忙しくないから、お客さん一人にかけられる時間が普通の本屋より長くて、お客さんとの会話も仕事の中に入ってくるのだそう。会場では、古本屋=単に本を売り買いする場、にとどまらず、何かを伝えたり受け取ったり、キャッチボールする場なんじゃないか、という思いに至りました。

書き込みや挟まっているレシートなど、古本に残る痕跡から、元の持ち主を想像するのも古本の面白みのひとつと言えます。小沢さんは、古本屋が最後のページに書き込む値段の筆跡でどこの書店かが分かったりするのだそうです。中身の書き込みはお店によって、次に手にする人が1から楽しめるように、消せるものは消す(佐伯さん)/その人の読み方が残るのはいとおしいこと。それごと楽しんでほしいので、そのまま売る(小沢さん)と、対応はさまざまなようです。

コウベボーダーズの今後の展望については、「組織として何かやろうという感覚はなくて、それぞれが個性を持ったお店であることがベースになっている。雑談しながら、やりたいことがでてきたらやれれば」とのことでした。

「言葉の宇宙船」制作チームも、プロジェクトをやっていくうちに、個人という単位の重要性を強く認識するようなったとのこと。目の届く範囲の小さな経済で、一人一人が考え、発信する世界について考える機会となった企画でした。


「言葉の宇宙船がやってくる~KIITO BOOK CLUB」
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KIITOが年4回発行する情報誌「KIITO NEWSLETTER」の最新号Vol.20が完成しました。

今号は2015年から継続して開催する「ものづくりワークショップ」を特集。
このワークショップは、ただつくるだけでなく、普段何気なく使っているものの価値を再確認する試みです。
ワークショップの発起人や参加者の声を拾いながら、さらにたくさん質問も投げかけて、
ものをつくることに熱中する人たちの奥深くまでのぞいてみました!


KIITO内や、全国の文化施設・教育機関などに順次配布していきます。ぜひ手に取ってみてください。PDF版も下記リンクからご覧いただけます。

KIITO NEWSLETTER
バックナンバーを含めたPDF版はこちら

「オープンKIITO 2018」に”パンじぃ”の2チーム(1期、2期)が出店しました。それぞれが得意のパンを前半後半に分かれて販売しました。パンじぃ1期は「チーズたっぷりブリオッシュ」、パンじぃ2期は「ソフトフランス チョコレモン」。

 
前日から生地を仕込むチームもあり、早くから“パンじぃ”は準備を進めました。販売開始前には、オーブンからはチーズの焼ける香ばしい匂いが漂い、いい宣伝効果に。匂いに誘われて、販売開始前からブース前には10数名の行列が…。“パンじぃ”も驚き、「焼いていますので、もうしばらくお待ちください!」と呼びかけました。

 
販売数が限られているので、整理券を配りました。あっという間に焼き立ての「チーズたっぷりブリオッシュ」は売切れてしまいました。パンじぃは自分の作ったパンの出来が心配で、お客さんに「どうですか?」と聞きまわる姿も。皆さんに喜んでもらえたようです。

後半のメンバーも最後の焼成にかかります。メニューは「ソフトフランス チョコレモン」。オーブンからのチョコレートの甘い香りがたまりません。前半の行列の様子を見てか、後半も販売前から長い列ができていました。おやつにちょうどいいメニューで、こちらもすぐに完売となりました。

 
普段と異なる環境でのパン作りということもあり、少し戸惑いながらでしたが、たくさんのお客さんに喜んでもらうことができ、メンバーは自信をつけたようでした。今後の“パンじぃ”の活躍も楽しみです。

撮影:大塚杏子

オープンKIITO 2018
パンじぃ

デザイン・クリエイティブセンター神戸で、2018年3月24日~4月1日まで開催する、佐藤健「るろうにほん 熊本へ」収録のオリジナル写真展、及び3月24日に開催するトークイベントについてプレスリリースいたします。

プレスリリースはこちら(PDF)

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去る3月13日(火)に、「+クリエイティブゼミ vol.27 まちづくり(公園)編 「仮設のピザ窯に続く、まちの公園をみんなの場所にするためのプログラムを考える」」(公園ゼミ)の第3回目が開催されました。

今回は前回に引き続き、チームごとでのグループワークを行いました。前回のグループワークでは、各自が行ったリサーチを報告しあって、アイデアを出しながら、共通点や似通っている問題意識を見つけ出す作業を行いました。今回は次回の発表に向けて、具体的な提案を練り上げていきます。たくさん出てきたアイデアや、その中で共通している問題意識をしぼりこみ、ターゲットが公園に対して求めていること、それに対して公園でできることを考えて、アクションプランを作っていきます。

今回も、グループワークの途中で、各グループの進捗状況を報告してもらいました。各チームが見つけた公園に対するニーズや、公園でのアクションを紹介していきます。

「社会人」
「社会人」チームは前回、ターゲットを「20代」にしぼって、ニーズを取り上げてきました。その中で、仕事以外のことができる時間・空間という点から、何ができれば良いかを考えてきました。ゆっくり昼寝ができたり、運動ができたり、癒やされたりというところに着目して、公園中に家にいるような時間をすごせる施設を設けて、そこを活用してもらうようなことがことができないかを模索しています。狭い空間で暮らしている若い人に対して、広々としたリビングを提供するということを、公園でどんな形で具体化できるか、仕組みに落とし込めるかという点が、次回の提案に向けての課題です。

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「高齢者」
「高齢者」チームは、自治体から公園への働きかけが少ないこと、「高齢者男性」が公園を使っていないという点から、提案を考えてます。料理を通じて、高齢者男性隠れたスキルを引き出したり、それを楽しむことが災害時の炊き出しに活かされたりする仕組みを作れないか、あるいは、公園で将棋を楽しむ人がいるように、それを子どもにも広げたり、そこから交流が生まれたりする仕組みを作ることができないか、提案を練っています。

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「ファミリー」
アイデアがたくさん出ているという「ファミリー」チーム。たくさんのアイデアが出る中で共通している問題が、街区公園が地域や居住地に近いために、どうしても公園で何かするというところまで至らないのでは、ということです。そこで、公園の遊び方を集積したカタログや、それを気軽に見ることができるサイトを設けて、公園を活用しやすくするアイデアを提示するという案を検討しています。さらに、サイトだけでなく、身近な公園が、新しい遊び方を実現したり、そうした遊び方が集まったりするようなサイクルを生み出せないか、考えています。

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「高校・大学生」
「高校・大学生」チームは、前回のグループワークから「高校生」をターゲットにしぼって提案を考えています。今回のグループワークでは、個人に働きかけるよりも、学校を通じて、何かができないかと模索しています。そうした時に、高校生が公園に足を運ぶような内容はないかと考えて、オシャレさからアプローチすることと、職業体験をすることからアプローチすることと、2つの観点から色々なアイデアが出ています。

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どのチームも、ターゲットとする利用者が何を求めているのか、それを公園とどうやったら合致できるか、真剣に議論を重ねて、アクションを作ろうとする光景が印象的でした。

次回はゼミの最終回です。各チームごとのプレゼンテーションを行い、さらにチームの枠をこえて、提案を磨いていく作業を行う予定です。どのチームも、それぞれのスタイルで、どうやったら公園を面白くできるか、議論が白熱してきています。はたして、どんな熱い提案が飛び出るのでしょうか。


「+クリエイティブゼミ vol.27 まちづくり(公園)編 「仮設のピザ窯に続く、まちの公園をみんなの場所にするためのプログラムを考える」」

これまでの公園ゼミ
+クリエイティブゼミvol.12 まちづくり編 これからの公園のあり方について考える。
+クリエイティブゼミ vol.12 まちづくり編 特別版 KIITO×Collective Dialogue「これからの公園のプロトタイプを試行する」公開セッション
+クリエイティブゼミvol.18 まちづくり編 これからの公園のあり方について考える part.2「公園×健康」
+クリエイティブゼミ vol.23 まちづくり編 公園と地域をつなぐ仕組みを考える。

3月6日(火)

去る3月6日(火)に、「+クリエイティブゼミ vol.27 まちづくり(公園)編 「仮設のピザ窯に続く、まちの公園をみんなの場所にするためのプログラムを考える」」(公園ゼミ)の第2回目が開催されました。第1回目では自己紹介とレクチャー、グループ分けが行われ、今回は公園の利用者層に応じて、「高校・大学生」、「社会人」、「ファミリー」、「高齢者」という4つのグループが成立しました。前回からの2週間の期間で、それぞれのグループが、テーマに応じたリサーチを行ってきました。この2週間のうちに、リサーチ状況を確認するため、自主的にメンバーどうしが集まったグループもあったようです。

第2回目では、チームごとでグループワークを行います。グループワークでは、リサーチの内容や、リサーチして見つけたことや気づいたことを出し合い、たくさんのアイデアの中の共通点を見つけ出し、チームとしての課題を設定することを目指します。最初の1時間は、お互いのリサーチの結果をどんどん出し合う場面が続きます。机の上には様々なキーワードが書かれた色とりどりの付箋がならんでいきます。

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たくさんのキーワードが出て、どのグループも共通点を見つけ出そうかというところで、今回は一旦、各チームのグループワークの状況を発表してもらうことになりました。以下、順番に各チームのリサーチ状況を紹介していきます。


「高校・大学生」
「高校・大学生」チームは、最初は大まかに、中・高・大学生を対象にしていたのですが、この中で、どの層が一番公園を利用していないかと考えて、高校生が一番公園に利用していないという想定で、今回のグループワークを進めることになりました。

このチームが投げかけた疑問は、「公園に行っていないとしたら、高校生にとって何がトレンドだったり、ハマっていたりするのか」。その疑問に対して、チーム内では、メインの情報源や遊びのツールはSNSが大部分なのではないか、その中で、バイトのことで盛り上がったり、ドラマやマンガといったメディアを楽しんでいるのではないか、という意見がでたとのことでした。

意見を出し合う中で、このチームが見出したポイントが、「公園は高校生にとって、むしろ非日常的なものなのではないか」ということでした。それにな対して、行くことじたいが特別に感じるようなことはないか、SNSで色々な話を交わしているとしたら、実際に何かを公園でしてもらえるようにするにはどうすればよいか、という観点で議論が進んでいるようです。

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「ファミリー」
「ファミリー」チームは、この日のグループワークでも、たくさんのアイデアが出て、議論も盛り上がっていました。一方で、たくさん出るのはいいが、1つのアイデアにこだわりすぎないようにと意識したとのことでした。「やりたい」にとらわれず、アイデアの形が変わったり、他とつながったりすることを重視した結果、「音楽」、「スポーツ」、「食べる」といったキーワードが新たに出てきたそうです。

次に、「ファミリー」という観点から公園を考えたときの「水の人」は誰かなのかと問いを立てて、「保護者」や「親」チームのターゲットとして想定することになりました。「保護者」が公園にやってくる状況を考えてみると、仕事帰りであったり、時々ふらっと寄ったりと、ヘビーユーザーとは異なる利用をしていることが多いようです。そうしたヘビーユーザーではない人が少しずつ周りを巻き込みながら公園に近づけるようすること、何かをみんなで作る機会を設けたり、一緒に遊んだりする機会を設けたり、そういった方向で提案を組み立て始めているとのことでした。

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「高齢者」
「高齢者」チームは、高齢者の多くが健康に意識が高いというところに着目しているそうです。一方で、高齢者が公園に行く動機を考ると、ちょっと散歩のために家から出て立ち寄ったり、ゆっくりするなど、何かをするところとは思われていないのでは、ということを問題として感じているとのことでした。

そこで、簡単にできる体を動かす機会を提供するということを考えているそうで、ヨガや太極拳、あるいは、難しくなく、誰でも最初の差がなく始められるニュースポーツなどが、内容としてあがっていました。

実現する手段としては、街区公園に関わっている自治会にアプローチして、共同で何かを催すという方法を検討しているそうで、できることをまとめたカタログを作成して、それをもとに自治会に提案をする、という意見も出ていました。カタログに盛り込む案として「究極の炊き出し」や「子どもと高齢者の将棋」などが、具体的に話し合われたようです。

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「社会人」

「社会人」チームはリサーチを始めるにあたって、「社会人」の範囲があまりに広すぎることに最初は困ったそうです。「社会人」は働いている人全てを包含しているような言葉です。そこで、まず対象を一気にしぼることからグループワークがスタートしました。メンバーのうちの1名が20代だったことから、「社会人」チームは20代の男女をターゲットにしたそうです。

ご本人にとっては、自分自身が公園に行っていない、忙しいしなかなか行けない。機会は日曜の休みくらいだけど、何かするという感じではないし、では自分でも行ける、行きたくなるにはどうしたらいいか、というふうに、実際の経験から、実態と問題意識を見つけ出していったとのことです。

20代の社会人が求めていることを考えたときに、キャリアアップや自身の成長できる機会がほしい、一方で、忙しいときの憩いの場がほしい、また、夜遅いので、遅くに行っても不審者がられない公園があれば、という意見が出たそうです。

また、朝が食べられない人に向けた「朝食会」や、昼、車の中で休んでいる人が多いので、そうした人たちが休める「ドライブスルー公園」など、具体的な企画も出てきているとのことでした。

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報告の後も、盛んに議論が行われていました。上記のように、チーム内で出された意見を通じて、各チームが自分たちの課題や企画のきっかけをつかみつつあるようです。

次回、第3回もグループワークの時間となります。それぞれのチームの課題に対して、実際に何ができるかを検討していくことになります。どんな提案が出てくるか、次回のゼミも面白くなりそうです。


「+クリエイティブゼミ vol.27 まちづくり(公園)編 「仮設のピザ窯に続く、まちの公園をみんなの場所にするためのプログラムを考える」」

これまでの公園ゼミ
+クリエイティブゼミvol.12 まちづくり編 これからの公園のあり方について考える。
+クリエイティブゼミ vol.12 まちづくり編 特別版 KIITO×Collective Dialogue「これからの公園のプロトタイプを試行する」公開セッション
+クリエイティブゼミvol.18 まちづくり編 これからの公園のあり方について考える part.2「公園×健康」
+クリエイティブゼミ vol.23 まちづくり編 公園と地域をつなぐ仕組みを考える。

デザイン・クリエイティブセンター神戸で、2018年3月24日に開催する「オープンKIITO 2018」での開催プログラムについてプレスリリースいたします。

プレスリリースはこちら(PDF)

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2018年2月17日(土)、18日(日)

セルフ・ビルド・ワークショップ 「あそび」のための「大きな家具/小さな建築」第3回を開催しました。


第3回目のゲスト講師は、過去のセルフ・ビルド・ワークショップでも講師を務めていただいたことがある、NO ARCHITECTSの西山広志さんです。

冒頭のミニレクチャーは、「あそび」をベースに組み立ててくれたとのこと。
具体的な事例紹介の前に、「手を加える前の何にもない状態を想像して聞いてほしい。空間に対して手の加えた範囲は、少しだけのものも、大胆なものもある。大きな空間に対してほんの小さなものだったとしても、もともとは何にもなかった状態の空間に対して、全体を想定しながらものを作れば、全体を作ったことになる。そういう考え方で今日は見てもらえたら。」とのコメントがありました。


最初は、「久々にデータを掘り返した」という、2年間くらいかけて、大学院の修了制作で行ったツリーハウスプロジェクトの紹介です。
西山さんの母校・神戸芸術工科大学は、もともと山で、切り開いてニュータウンにしたエリアにあり、キャンパス内にも、設計の時点で計画され、一部残されているもともとの森がある。その残存林が好きで、山を研究するところからスタート。山の中の木の種類を調べ、どの木にツリーハウスを作るかを決め、次に木の上の空間、周辺の植生環境をリサーチ。山の入口を定めて、看板を立てて、活動をあげたブログのリンクを書き、腐った木を掃除して、ツリーハウスまでの道を整備する、周りの環境を整えて、行きやすくする。ダンボールでモックアップの床を作り、モックアップを載せては外して工房に持って帰ってを繰り返し。ずっと載せておくと、木はそれに反発して上に幹を伸ばそうとするので、かなり木に負荷をかけるということが制作の過程でわかり、そこに設置するというよりは毎日持っていくものにしたとのこと。屋根をかけて完成。山自体の環境も整って、木の上の空間を体感できる。小さい計画だけど、山全体を変えていることになっている。


次は現在に飛び、空き家が増えてきていた大阪市此花区梅香四貫島で事務所・自宅を構えて、少しずつ改修しながらまち全体のライフスタイルをつくるような活動をしているお話に。その地域の地主さんの思いから始まった「此花アーツファーム構想」からできたつながりから事務所をそこに移すことになり、此花のギャラリー、カフェ、シェアハウスなどの改修を手掛けている。ほとんどはまるまる改修ではなく、一部だけ。「モトタバコヤ」は、角地に立っている物件の、手前の狭い一部屋+看板だけを改修。手を入れた範囲は一部だが、角地だからまちを背負っているようで、地域全体の見え方も変わる。これらは職人さんに発注して終わり、ではなくてみんなで作ることに意味がある。どういう仕組みを作ればみんなで作れるかを考えながら設計する。お店自体にも極力たくさんの人が関われるようにしているとのこと。
今では自宅も此花に移しているし、空地活用のプロジェクトなどもしている。1個1個は小さい手の施しだが、小さなエリアの中に増やしていきながら、まち全体の暮らし方を提案していくような活動。まち自体も全部つくるのはすごい大変だけど、小さい点を打つだけでもまちはすごく変わる。
今回のワークショップではそれを体感できるものとして設計してくれたとのこと。

そのほか、展示や、イベントの会場構成、美術館でのワークショップ、KIITO内の什器制作など、多岐にわたる事例を紹介いただき、最後に「今日、頭に置いておいてほしいこと」としてのまとめです。
・みんなのものをみんなで作る仕組みを考える:みんなで使うものは極力みんなで作る仕組みを作ったほうがみんなで使いやすい。面倒くさいことでもあるが、そのほうが結果長く使われることが多いので、計画段階からそういう仕組みを考えたほうがよい。
・もともとあるものを最大限肯定して利用する:元々ある状況を否定するような提案は、もともと使っていた人のそこに流れてきた時間みたいなものを全部否定してしまうことになる。できるだけ良さを肯定的にとらえて利用することが大事。
・小さなものを考える時も、大きな視点で考える:人の目線は通常のスケール感覚で考えることができるが、さらに猫の目線~下から見上げることに近いが、どんどん走りまわって、上に乗ってみるとか、ふだんの使い方ではないこと~、を意識する、さらに、鳥の目線で上から俯瞰で見ること。3つくらいの視点で考えて設計すれば、いろんな人にとって使いやすかったり愛してもらえるものになる。

続いて、課題の発表です。今回作るものは「空間を仕切る装置」、簡単に言うと屏風。設置予定場所にすでにある楕円のテーブルに刃向かわず、ならったかたちで、と西山さんが考えた基本の設計案をもとに、楕円の大きさ、組み合わせ、配色、金具をつける位置などを参加者が考えていきます。


設置予定場所の現場チェックをして、西山さん作成の図面を見つつ、人・猫・鳥の目線/なかった状態、ある状態/置かれる場所、使われる場面を想像して、デザインを考えます。他にも、決められた板の枚数の範囲内で作る/色は指定の3色を全部使い、それぞれの色が占めるバランスも決められた範囲内で考える/丁番は金銀2種類を決められた数の中で配置する、などいろいろなルールが設定されており、参加者の頭を悩ませます。


随時、アドバイスを西山さんやコーディネーターの川勝真一(RAD)さんから受けつつ、なんとか組み合わせや配色をチームごとに決定します。アドバイスは、設置予定場所は主に仕事の打合せで使われる場所なので、ポップになりすぎないようにとか、もともとが比較的無機質な空間なので、そこに調和するように、といった、個性を爆発させる方向よりは、調和と個性の両立を目指していくような考え方であるのが「建築家ならでは」のように感じました。


デザインや材料の取り方が決まったら、下書きをした上で木材をおおまかに丸ノコでカットし、その後ジグソーで丸くする部分をカット。カットした小口にやすり掛けして滑らかに。やすりは4回!丁寧にかけます。滑らかにしたら塗装。木地の色を残す部分は、ワックスを塗布。小口の塗装は刷毛、面の塗装はローラー、ワックスはふきんで拭き取るように。
塗料が十分乾燥するまで待って、その後はそれぞれを金具でつなぐ作業です。使う金具は丁番、合釘、かすがい。どこに何本必要かという構造的な検討と、見た目の検討の両方が必要です。


丁番を付けてみたら、表裏が逆だった!といったんはずして付け直す場面もありましたが、時間内で、統一性を感じつつも、3チームそれぞれ個性があるものができあがりました。


板材の背が高いところと低いところがあることで、仕切った向こうが見え隠れするようになり、向こうで人の姿がちらりと見えるのもかわいらしいし、仕切った向こう側でお茶やミーティングをする人にとっても、囲って閉塞感が出る感じもなく、見えすぎて気が散ってしまうということもなく、良いバランスを保ちつつ空間を分けてくれる機能を持った装置になっているようです。

設置予定の4Fプロジェクトスペース4Cに3つとも設置して、最後に全参加者から、ひとこと感想を言ってもらいました。「安い材料なのにこれだけ空間が変わるんだと勉強になった」「課題の作り方がすごい。制約が大きくて、ざっくりしてると思ったけど、なんとなく統制がとれたものできあがるのがすごい」「工具はある程度知っていたが、丁番、釘といった細かい道具のセレクトが、手に入れやすそうだけど知らなかったもので、勉強になった」などといったコメントが聞かれました。
西山さんからも「今回の参加者は意気込みが強くて、丁寧な作りで完成度が高いものができている、想像以上に良いものが生まれている。みなさんの成果です!」と太鼓判をいただきました。

今回で全3回の「あそび」をキーワードにしたセルフ・ビルド・ワークショップはいったん終了です。3つの成果物はKIITOの4階に設置しています。お出かけの際はぜひご覧ください!


セルフ・ビルド・ワークショップ 「あそび」のための「大きな家具/小さな建築」
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