お知らせ・レポート

デザイン・クリエイティブセンター神戸で、2016年2月に開催するイベントについてプレスリリースいたします。

プレスリリースはこちら(PDF)

2016年1月19日(火)

第8回の公園ゼミを開催しました。グループワークをメインに行い、各班の進捗状況を確認しました。

 
A班
公園ネットワークの仕組みづくりを考えている。具体的なイベントはその延長線上で検討していく。全世界を結ぶ公園ネットワークを構築できないか、地域の公園のことだけを考えるのではなく、公園がハブになり、様々な人たちがいろいろな所で活躍でき、テクニックが他県でも通用する、ひょんなことから人から評価を受けられる世界は面白いのではないか。その一つが対象の公園である。大きな外堀を埋めていくようなネットワーク、地域の中での結節点が公園。里山マイスター制度が地域で熟成し、新たなマイスターを発見していく。公園人口の裾野を広げていくような企画や仕組みは、地域ごとに異なると思う。各場所で里山マイスターが生まれて、発見され、世界が広がっていく。公園整備の際に捨てられる廃材(木材など)を捨てないようなサイクルを考えられないか、例えば、廃材(木材)を小学校に運び、工作をし、また公園に戻す。公園に飾ったものを見に来る親がいる。学校に強制するのではなく、学校が何を求めているのかが連携での重要なポイントと考えている。

永田のコメント
ネットワークが良いでだけでは、アクションにつながらない。学校の何か仕組みを提案するのか、パークサミットのようなものを提案するのか。パークサミットは各公園の公園土木事務所に推薦してもらい、各地域の団体が1団体参加し、試験的に実施するなどは面白いと思う。私たちの公園にはこんなマイスターがいます、うちにはこんな人がいますなど、様々なジャンルのマイスターが出てくるかもしれない。提案として、大きくシステムを見せるのは良いが、今回は第一歩としてこんなことをしたらどうかという提案も必要。

B班
公園管理を行っている団体に光を当てる提案を進めている。団体の一体感をさらにアップさせるために、団体ロゴや愛称の検討、団体フラッグ、ユニホームを作るなどのアイデアが出ている。また、活動の記録を映像にまとめ、ウェブで公開し、自分たちの活動を映像として見ることで、メンバーのモチベーションアップ、新たなメンバー獲得へつながるのではないか。里山の整備と人が集まるイベントを一緒に実施できないか、スマートスポーツやニュースポーツなどのレクリエーションを行うのも面白いと思う。伐採する竹を使った、竹馬づくりや竹で作るパエリヤ、パンなど竹グルメもリサーチ中。親子が参加したくなるきっかけをつくりたい。

永田のコメント
最終発表での提案の方法として、公園の管理団体に光を当てるものと、親子の参加を促す仕掛けを、1つに絞るのか、2つの方向を発表するのか、次週にはそのあたりも検討しまとめることが必要。

 
C班
ファームづくりを主軸に考えている。対象公園の地形を生かし、「みんなの里山ファーム、ファームで美しく健康に」をコンセプトに、子どもから高齢者まで、多世代を対象に持続的な仕組みを検討中。広報物についても、今まで公園の活動になかなか興味関心を持てなかった人へ届けるためのデザインも考えていく。ファームを通して、学ぶ面白さ、教える面白さ、両方に様々な人々が携わるきっかけを生んでいく。収穫祭や音楽界、販売会、朝市など、いろいろなものへ派生する可能性がある。なぜファームなのか、なぜそれが健康なのかをしっかり伝え、公園マップもおしゃれに制作し、公園活動の年間スケジュールもまとめる予定。

永田のコメント
ファームというキーワードは、前回のゼミでも出ていた、夜の公園活用の話ともつながっている。一つの芯をつくったので、今までのアイデアもつなげて提案してもらいたい。どのように伝えるかが難しい。いろいろな提案があるので、響くものがあると思うが、全部を実施することはとても大変である。ここはできるという部分もあるのではないか、広報の仕方だけでも参考になるかもしれない。

次週は最終発表会へ向け、最後のゼミになります。提案内容を固め、発表準備を予定しています。

+クリエイティブゼミ vol.18 まちづくり編 これからの公園のあり方について考える part.2「公園×健康」
http://kiito.jp/schedule/seminar/article/14882/

2015年1月12日(火)

第7回の公園ゼミは、年明け最初のゼミとなりました。昨年末の中間発表会から時間が空いてしまったので、グループディスカッションの時間をたっぷりとりました。中間発表でのアイデア、方向性の確認、休みの間に見つけた事例やアイデアについて各班話し合っていました。

 
A班
学校連携、里山活用、イベント実施の3つを柱に考えている。世代交流を交えながら進めていくことが大切であると思う。里山の管理を行っているメンバーが得意な分野を共有し、教え合うなどのも良いのではという意見もある。森で得意分野を生かし、森のマイスター制度、この人に植物のことを聞けば分かる、この人に昆虫のことを聞けば分かる、そして子どもたちが、その人の弟子となっていくような世代交流、世代交代が進めることができないか。人の交流と知識の伝承、自分たちの森を自分たちでつくることで、育てていく森を目指す。公園はどこにでもあるが、森のある公園は私たちのまちだけであると誇りを持ってほしい。「森の○○」「○○の森」といった愛称などを募集したい。森のラジオ体操、森のヨガ教室など…。

永田のコメント
森のマイスターなどの仕組みは面白い。イベントを提案しなければいけないわけではない、仕組みの提案もありである。地域の方を中心に、やる気があればできる、仕組みとしてみんなが参加できる、それに対して誇りやモチベーションを持てる、地域の人を巻き込む仕組みになっていることが求めているのではないか。

B班
森の木を切るなど定期的に公園の管理を行っていく部分をもっと遊びにしていく、楽しめるものにしたいと考えている。具体的にどんなことを実施していくのかアイデアを話し合った。切った木を使ってただのベンチを作るのではなく、集まった人たちが、どんなベンチか、どんな形か、公園のどこに置くか、始めに自分の思ったものを形にしていく機会にしたい。自分の手が加わったものが公園にあることで、公園への愛着がわく。好きにしていい余地をつくり、実現をし目指していくことで、いろいろな人が公園、森に関わってくれるのではないか。既存の案内チラシをもっと興味を持ってもらえるような見せ方なども取り組んでいくことで、今までとは違う人も集まるのではないか。

永田のコメント
議論の中で出ていた、すごろくというアイデアも良いと思う。こんなイベントするので来てくださいというものは多いが、ここで自分のやりたいことを実現するチャンスがあります、「森づくり大作戦に来ませんか?」の方が行ってみようかなという気持ちになる。公園は現在、そのような場所には、なりきれていないと思う。そこに行って自分のやりたいことをやれる素地もなく、呼びかけられることもない。一度呼びかけてみるといろいろな可能性が生まれるのではないか。

 
C班
対象公園を管理されている方々が行っている活動に+αでイベントなどを考えている。イベントを提案しても、その時にしか地域の人が来ないのではないか。公園を活用し稼働率を上げる意味では、イベントが魅力的であれば人は集まる、イベントのない日は公園に来ないでは意味がない。夜の公園の活用もアイデアの一つ、夜の理由は、やはりワクワクする、子どもは特に。森の中での映画上映や、アコースティック演奏会など、とても楽しいと思う。星空の観察会など、すでに行っているイベントとの連携も考えている。継続的なことでは、農園を作る、シイタケ栽培などもいいのではないか。身近に野菜の成長など様子を見ることができ、公園へ行く機会が増えるのではないか。後継者育成では、親子での参加イベントを実施し、若い世代、子どもたちへノウハウを引き継いでいきたい。イベントに焦点を当てるのではなく、イベントを実施する人に焦点を当て、タレントがしっかりそろった環境があれば自発的に回るのではないか。

永田のコメント
夜という視点は面白く、地元の人たちだけではなかなか踏み込めない部分ではないか。仕組みの提案はいいと思う。新しい人、若い人に来てほしいという意味を考えるともっとチラシのデザインも考えていかなければいけない。さまざまな地域には魅力的な取り組みを行っている団体もたくさんあると思う。そういうことを知り合う機会としてフォーラム開催したり、活動集をまとめるなどもいいのではないか。活動集も文字だらけで読みたくないようなものではなく、見やすくて分かりやすいものにしなければいけない。ネットワークづくりとして、事務局が必要である。何かアイデアを提案することもあるが、今ある素晴らしい活動を取材して、その人たちをつなぐようなことも、可能性を感じる。

最終発表会までゼミも後2回となりました。各班のビジョンもだんだんと見えてきましたので、これから具体的にどうまとまってくるのか楽しみです。

次回は、年内最後のゼミで、中間発表になります。各班の方向性、現段階でのアイデアを発表し、対象の公園を管理されている方や神戸市建設局の方に講評していただきます。

+クリエイティブゼミ vol.18 まちづくり編 これからの公園のあり方について考える part.2「公園×健康」
http://kiito.jp/schedule/seminar/article/14882/

2016年1月14日(木)

セルフ・ビルド・ワークショップ 「余白不動産-余白につくる小さな建築」の第2回目を開催しました。

「余白をデザイン - 建築家と設計する」とした今回は、グループに分かれ、余白の借り手のアイデアに応じた小さな建築の設計を行いました。


設計作業の前に、ゲスト講師のNO ARCHITECTS・西山広志さんから、これまでのお仕事のなかで、今回の企画に近い案件をご紹介いただき、設計のヒントをいただきました。
「ちびっこうべ」「OUR DIARIES」展など、KIITOで施工した案件も複数。ベニヤや角材など、ホームセンターで手に入る素材を用いて、L字のパーテーションで空間を区切るだけで、その周辺も含めた全体の空間づくりを行うなど、建築のイメージが広がるような事例を見せていただきました。

講師のRAD・川勝真一さんからは、昼と夜でどう見え方が変わるか、実際の組み立て方をどうするか、どうやったら空間のまとまりができるか、を意識してみること、が考え方のポイントとして示されました。

要望を建築の中に組み込み、どう作るかまでを設計する、というのを一連の流れで考えるのは、未経験者にとってはなかなか戸惑う作業だったかもしれません。
しかも今回の目標は模型を作るまで。高い目標、迫る時間に、まさに喧々諤々、という感じでどのチームでも白熱した議論が交わされていたように見られました。

借り手のうち、実際に来てくださった、アナログゲームルームをつくりたい遠山さんには、アナログゲームルームに欲しいスペック(カードをめくりやすい天板のテーブル、振り返りができるように天板を記録できるカメラを設置できる場所)など、その場で要望を聞いたり質問をしたりしながら進めました。

サイクルステーション案は、諸般の事情により、借り手:KIITOスタッフ、アイデア:小商いができる受付カウンターに変更に。近しい施工例といえる、余白不動産プロジェクトのプレイベント「YOHAKU PUB(参考:開催レポート)」を見てしまうと、「これでいいよね」とイメージがそれ以上広がらない、という壁にあたりましたが、サポートに入った建築科の学生さんたちと一緒に頭を悩ませながらなんとかイメージを作っていきました。


終了予定時間が大幅に過ぎましたが、なんとか、大枠のカタチまではイメージが作れたようです。このあと、実際に作るまでの予備設計作業をRADチームと有志で行い、次の回からは実際のDIY作業に移っていきます。


セルフ・ビルド・ワークショップ 「余白不動産-余白につくる小さな建築」 
開催概要はこちら

このたび、デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)において、個人、企業・団体のオフィス・スタジオ・アトリエ等としてご利用いただけるクリエイティブラボスペースの使用者を募集いたします。

募集に関しては、こちらをご覧ください。

2015年12月16日(水)

未来のかけらラボvol.7 トークセッション「宇宙はどこまで見えたのか?」を開催しました。

今回お招きしたのは、天文学普及プロジェクト(天プラ)代表、東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラム准教授の高梨直紘さんです。現代の天文学の知見を一枚に凝縮した「宇宙図」の制作など、天文学をベースに、知を俯瞰することを目指した、統合的な研究活動を行っている方です。

SONY DSC

なぜ天文学?
最初に、都会の夜景と天の川、2枚の写真を見せて、高梨さんがなぜ天文学に携わっているのかという動機について語ってくださいました。

この2枚の写真は非常に近しい感覚で眺めることができる。
都会の夜景には、街の光がたくさん写っている。灯りのついている窓には人の生活がある。一枚の写真のなかだけでも何十万人の人の人生が写りこんでいる。
天の川の正体は、天の川銀河と言われる星の大集団の断面図。私たちはその中に住んでいる。天の川銀河には、おおよそ1000億個ほど星がある。1000億個全部の星が見えているわけではないが、おおざっぱに言って1億個くらいの星が見えていてもおかしくない。
星の個性は重さでほとんど決まるが、太陽は比較的軽く、全体の2,3割くらいは似たような星がある、ありきたりな星。また、100個星があるとき、その7割くらいが惑星を持っていてもおかしくないと言われている。2,3000万くらい太陽みたいな星があって、その7割は惑星を持っているなら、すごい数の星が、この写真に写っている可能性がある。そう思うと、この1個1個写っている星の周りの惑星には私たちみたいな人たちが生活していると想像しても別に悪くない。そこにいろんな人生を想像することができる。それって結局夜景の写真と一緒。

宇宙に、この地球以外にも生命に満ち溢れている星があるのか?<我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか>は有名なゴーギャンの絵の題だが、天文学という方法を使いながら、この根源的な問いに答えてみたい、迫ってみたいという思いがモチベーションになっている。


「Mitaka」を使った宇宙俯瞰ツアー
地球から宇宙の果てまでを俯瞰して見ることができる4次元シミュレーションソフト「Mitaka」(詳細はこちら)を、高梨さんのガイドとともに見ていきました。会場を暗くして見るMitakaの映像の迫力に、来場者から歓声があがることもしばしば。大いに盛り上がりました。

最初は、ソフトを起動している時点のリアルタイムな星空。人間の目で見えるギリギリの明るさの6等星までを映し出している。6等星は4000個くらい。
数字を知っているといろいろ便利で、たとえば地球の大きさは直径1万3000キロ。国際宇宙ステーションは400キロメートルのあたりを飛んでいる。
最近、ニュースで宇宙のことが多く報道されるようになってきたが、それが「宇宙のどこの話をしているのか」が分かっていると「あのあたりの話ね」と頭の中で整理できるようになる。
Mitaka上でもスケールが表示される。天文学でよく使われる距離の単位は、「1天文単位」=太陽と地球の間の距離=1億5000万キロ。

どんどん地球から離れ、月、火星、木星、と進んでいく。海王星、冥王星あたりまでは30天文単位、40天文単位だが、実は太陽系は全然ここで終わりではなく、まだまだ内側の方。1万天文単位になると、太陽系から離れて星たちの世界へ。1000光年になると、天の川銀河が渦巻き模様で見える。
地球は銀河系の中心のところからかなり外れた、いわば田舎の方にある。
138億光年が、観測できる果て。この先は何も存在しない。現在、138億年前のある1点から宇宙が始まったということが分かっている。138億光年以上先は観測することができない。

ツアーを終えて会場を明るくすると、本当に一つ旅をしてきたような充実感でした。
ツアーにつながる内容の、会場で配布していただいた「宇宙図」についての話の後、モデレーターの芹沢とのトークセッションに移行し、伝えること、俯瞰する視点の重要性についてなどお話しいただきました。

宇宙図
Mitakaを見ながらしてきた話を一枚にまとめたのが「宇宙図」(詳細はこちら)。138億年を時間と空間に分けて俯瞰してみよう、というもの。縦軸が時間、横軸が空間になっている。小学生でもわかるように論理構成をシンプルにしてある。

「宇宙図」は美術家の小阪淳さんと一緒に作った。専門家は、方程式は詳しいけど、方程式から具体的なイメージを作れてはいなくて、図に起こしてみることに真面目に取り組んでみた人はこの何十年いない。

天文学は5000年の歴史がある。5000年間ずっと右肩上がりに発展してきたわけではなく、ある時期ぐっと伸びて、しばらく低調な時代があって、を繰り返している。一番伸びたのが2000年前のギリシャだが、実はここ20年くらいが一番ジャンプしてきている。たまたまこの時代に生まれて天文学に関わっている人はすごくラッキー。
昔は宇宙や星空を身近に感じる生活をしていたけれども、近年切り離されてしまった。
天文学の近年の発展はすごいけれど、普段の自分の生活とは関係ないと思ってしまう。それはもったいないことだなと。もう一度身近に戻して、日々の生活に根ざした宇宙観を再構築したい。
一般の人に伝えるには、まず「宇宙図」のようなものを作って全体像を把握したうえで、自分たちはここの部分をやっている、と言わないと伝わらない。
「宇宙図」を作っていて、構造化していくと、天文学だけでなく化学や生物学とのつながりを発見できたこともある。


すごさを伝える言葉
今、ハワイで巨大な望遠鏡が作られている。それが完成すると、惑星の表面にあるかもしれない大気の成分を調べられるようになる。もし大気の成分に酸素が含まれていたりすると、酸素は普通安定的に存在しないから、水分、(地球でいう)植物のような存在がないと説明できなくなる。
地球以外の宇宙に生物がいるのか、我々はこの宇宙で孤独な存在なのか、という議論自体は昔からなされていて、1600年代も、デカルト、カントも議論してきた。抽象的な議論としてはずっとあったが、具体的な惑星が見つかってきて、その上で議論できるようになってきたというのは、思想、哲学にも影響を及ぼす人類史の大転換期になってきているということ。すごい価値、意味があると信じている。

そんなすごいことが、一方でなかなか伝わっていない。そのすごさをどう言葉で表現していいのかわからないから。言葉がないというのは大きい。
見つかってきている概念を、どのように私たちが日常的に使っている言葉に落とし込むか。同じ分野の人同士で話すと、説明しなくてもなんとなく理解できてしまいがちだが、異分野の人と対話して初めて、それがあいまいな言葉だと気づくときがある。対話的な活動の重要性を感じている。すごさを上手く表現してくれる人をいまのうちに見つけて、一緒に楽しんでくれる人を増やしたい。

芹沢からはSETI(地球外知的生命探査)、ドレイクの方程式などのキーワードが挙がりました。

ドレイクの方程式という、アメリカの天文学者、フランク・ドレイクが考案した、宇宙にどのくらいの地球外生命が分布しているのかを推定する方程式がある。式の中の変数には、1年間に恒星が誕生する数や、ひとつの恒星が惑星系を持つ割合、技術文明の寿命などが入っていて、一つの分野だけでは解決できない式。これが全部導き出せれば、計算できる答えが出る可能性がある、ということがおもしろい。

高梨さんの言う、俯瞰の視点が必要とされているときに、実はドレイクの方程式やSETIみたいなものを探していくということは単なる知的好奇心というだけではなくて、すごく意味があることなのではないかと思う。

高梨さんからは、これまでのお話以上に、宗教、思想にまで壮大に広がる視点で締めくくっていただきました。

科学は、宗教と仲が悪いとよく言われるが、科学と宗教は根っこがまったく一緒で、兄弟みたいなものだと思う。
ガリレオ・ガリレイがやったことは、神がこの世界をどのように作ったかを知ることによって、神が何を考えていたかに迫ることができる、と、非常に宗教的な行為として科学をやっていた。一神教的な文化圏の中に科学をやっている人たちの目的はやっぱり、己の真理を知り、己の統一教祖たる神が何を考えているかを知るということ。これは、日本を含め多神教的な文化圏の人にはピンとこない考え方。だから多神教的な文化の人たちは、何のために科学をやるのかという目的をちゃんと作っていかないといけない。いま科学に絡んでいろいろな問題が起きているが、根っこを辿ると、日本人にとって科学とは何かが議論されないままだから。そういうところに哲学を作っていく可能性があるなら、天文学はなかなかいいところいっているのではないかと思う。


「宇宙」というキーワードの引力か、平日夜に行うことの多い「未来のかけらラボ」では珍しい、小中学生の参加が複数ありました。質疑応答では子どもからの質問も。このような場が、彼・彼女らが将来生み出すかもしれない新しい言葉を育むかけらになっていたらと思います。



未来のかけらラボvol.7 トークセッション「宇宙はどこまで見えたのか?」
開催概要はこちら

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