お知らせ・レポート

デザイン・クリエイティブセンター神戸で、2017年10月に開催する展覧会「つながる食のデザイン展」のオープニングイベント、展示コンテンツについてプレスリリースいたします。

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2017年9月8日(金)

はじめまして!KIITOにインターンさせていただいております、遠藤百笑と申します。山形県にある東北芸術工科大学のコミュニティデザイン学科に所属しています。8月から9月上旬までの約1か月間、KIITOの様々な活動に参加させていただいています。

2年に1度開催される、子どもの夢のまち「ちびっこうべ」。その間の年である今年は「ちびっこうべ学校」を開催し、子どもたちが神戸のまちの中に出て、食・建築・デザインのプロから直接学び、さまざまなものやことを観察し、創造力を養います。今回のレポートでは、私がサポートさせていただいている「建築」と「食」のワークショップに参加している子どもたちが、どのように学び、感じ、変化したのかをお伝えしていきます。

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「いつものまちじゃないみたい」
|建物だけでない「場」のつくり方や考え方を、子どもたちが建築家と神戸のまちを歩き、居場所を探して観察し、実際につくって、試して、体験しながら学ぶ「建築」プログラム。

まちのいたるところにある「居場所」。座って休んでいる人もいれば、おしゃべりしている2人組もいるし、お弁当を食べている人もいます。居場所ってどんな場所だろう?また、自分だったらどんな場所が居場所になるだろう。

いつもよりゆっくり、よく観察しながら歩くと「あ!」と居場所を発見した子どもたちの声が飛び交います。子どもたちにとって、あまり来たことがないというまち、新開地。いつも通っているという子も、今日は新しい発見の連続で「いつも通っているのに気づかなかった!」と驚いている様子でした。

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ワークショップのはじめに「建築家ってどんなお仕事?」という問いかけをすると子どもたちから返ってきた答えは「家をつくる人」「設計図を書く人」。今回のワークショップを通じて子どもたちに体験してもらうのは、その根っこにある、どんな場所にどう設えたら、居心地が良いのか、人はどうするのかを観察し、考え、実践してみること。
ぐんと視野が広がった子どもたちの勢いは止まりません。大人が想定していた以上の発見や疑問が連発し、なんでここに段差があるんだろう?さっきの段差とどれくらい違う?これは本当にあった方がいいのかな?ここに何があれば居場所になるだろう?と、しっかり物事を理由づけて考えることができるようになりました。

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あたりまえに生活していると、まちの風景や、あらゆるものに対して「なぜ?」という疑問はそもそも生まれにくくなりますが、その疑問をたくさん持つことで新しい気づきがたくさん得られ、考えさせられます。まだ「あたりまえ」が少ない子どもたちは、少しその疑問を投げかけて考え方を教えると自由に疑問を見つけて自分で気づき、考えることができます。大小問わず「なぜ?」という疑問を持てる力は、子どもにとっても大人にとっても豊かな創造力を持ち、より豊かな暮らし、もの、ことを生みだすために必要な力だと感じました。

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「赤ちゃん用の椅子はある?」
|大丸神戸店で店員さんのふるまいを学び、神戸のパン屋さんからパンづくりを本気で学んだシニア男性たち「パンじぃ」のつくった焼き立てパンを子どもたちが販売する「食」プログラム。

ワークショップ初日となる今日、子どもたちは「笑顔」「あいさつ」「大きな声」の3大行動が軸となる接客マナーを学びます。
はじめての体験に緊張しながらも、大丸神戸店のプロが教えるひとつひとつのポイントをしっかりノートに書きこんで、真剣な表情で聞いていました。一連の流れを確認しようと大人がお客さんになりきって練習してみると、実際にやってみることで自ら気づき、考え、動くことができました。

「いらっしゃいませ!」と元気よく笑顔で丁寧なあいさつをして、席へと案内してくれる子どもたち。お客さんが座りやすいように椅子を引いてくれたり、一緒に店員をしている仲間がスムーズに動けるように自分の番じゃなくてもサポートしてあげたり、後片づけまでしっかり「おもてなし」のサービスが行き届いていました。

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練習が終わると、子どもたちから質問が出ます。「赤ちゃんを連れているお客さんが来た時のための、赤ちゃん用の椅子はある?」子どもたちのお客さんを思う気持ちは、もう立派なプロの店員さんそのものです。ワークショップ最終日の11月3日には大丸神戸店でカフェを開き、子どもたちがカフェの店員となってパンじぃのパンを提供します。子どもたちの様子を見たパンじぃも、カフェのオープンに向けて頑張ろうとまたさらに意気込んでいました。

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9月には毎週土曜日にKIITOカフェにて子どもたちが店員さんとなってお客さんをお迎えしています。実際にお客さんを目の前にすると緊張で言葉が出なくなってしまうことも度々ありますが、子ども同士で独自にルールや順番をつくって仲間同士で助け合いながら接客できていました。

チームワークはただ仲良くすればいいものではなく、個々が自分のできることを全うし、仲間を理解して臨機応変に協力できることが大切です。良いチームワークを築くことで効果や効率だけでなく、活動そのものが楽しくなる満足感やさまざまな学びが得られます。参加している子どもたちのほとんどは初対面で学校も学年も違い、「笑顔」や「大きな声」がもともと得意な子もいれば、苦手な子もいます。たった3日間のワークショップですが、すでに子どもたちのチームワークは抜群で、苦手な子には得意な子が教えたり、自分だけでなく周りを見て行動することができ、さらに協力することを楽しんでいました。同じゴールを目指す者同士、お客さんに対してだけでなく店員同士にも思いやりを持って一生懸命がんばる姿にお客さんも感心している様子でした。

ちびっこうべ学校|建築|概要はこちら
ちびっこうべ学校|食|概要はこちら

東北芸術工科大学コミュニティデザイン学科
遠藤百笑

デザイン・クリエイティブセンター神戸で、2017年9月、11月に開催する「神戸野菜学」についてプレスリリースいたします。

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デザイン・クリエイティブセンター神戸で、2017年10月に開催する展覧会「つながる食のデザイン展」についてプレスリリースいたします。

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デザイン・クリエイティブセンター神戸で、2017年9月から10月に開催する展覧会 石塚まこ「ちいさな世界を辿ってみると」展 についてプレスリリースいたします。

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「ちびっこうべ学校|食|接客を学んで、1日限定のオープンカフェの店員になろう」の1日目の店員研修(8/20、23各8名ずつ)を開催しました。今回の講師は、大丸神戸店で店員さんの指導を行う教育係の長谷場美緒さんです。

 
接客に必要な行動や用語について1つ1つ丁寧に指導していただきました。
まずは「3大行動」というものです。それは、お客さまの身持ちに合わせた接客や心のこもった温かい対応です。
1つ目は「笑顔」。笑顔は人の心を和ませます。いつも笑顔でいるためには口角を2mm上げるようにします。参加した子どもたちは、すでにみんな笑顔ができていました。さすがです!
2つ目は「挨拶」。相手の目を見て気持ちを込めて行います。子どもたちからは「相手の目を見るのは恥ずかしい」など意見がありましたが、「目と目の間を見れば大丈夫だよ」とアドバイスいただき、みんなで練習しました。
3つ目は「大きな声」。講師の長谷場さんも始まりから大きな声でみんなに指導してくれています。大きな声は「自信、やる気、明るさ」を感じさせます。はじめは小さな声でしたが、だんだんと大きな声になってきました。

 
続いて、接客基本用語とお辞儀の角度についてです。
11/3に大丸神戸店で開催する「ちびっこうべカフェ」に向けて6つの言葉を学びました。
「いらっしゃいませ」「ご案内いたします」「少々お待ちくださいませ」「大変お待たせしました」「ごゆっくりどうぞ」「ありがとうございました」です。それぞれお辞儀の角度が30度、15度と異なります。
2人一組になり、先ほどの笑顔や大きな声を忘れずに練習しました。何度か行い、次は大人のサポーターの方たちをお客さんに見立て、席に案内し、メニューを運ぶ動作も合わせて行いました。なかなか慣れない言葉もありましたが、講師の長谷場さんも驚くほどの成長ぶりでした。

 
参加した子どもたちは、笑顔が人に与える影響や目を見て挨拶することなどが特に心に残ったようです。
最後に「毎朝家族に大きな声であいさつをする」「鏡の前で笑顔の練習をする」という2つに宿題が出ました。

次回はKIITOカフェで本当のお客さんを相手に特訓をします。今日のことを忘れずに、宿題にも取り組み、引き続き頑張っていきます。

KIITOカフェこども店員日程:9/2(土)、9(土)、16(土)、23(土)13:00-14:30
ぜひこども店員の頑張りを見に来てください!

ちびっこうべ学校|食|概要はこちら

撮影:坂下丈太郎



このたび、デザイン・クリエイティブセンター神戸が2012年から2年に1度、開催している創造教育プログラム「CREATIVE WORKSHOP ちびっこうべ」が、「第11回キッズデザイン賞」(主催:特定非営利活動法人キッズデザイン協議会、後援:経済産業省、消費者庁、内閣府)を受賞しました。(受賞数298点/応募数462点)

ちびっこうべは、「子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門」での受賞となりました。今後も、KIITOでは、ちびっこうべをはじめとし、創造性を育むさまざまな活動に取り組んでまいります。

なお、9月25日(月)には、このたびの全受賞作品の中から最優秀賞として「内閣総理大臣賞」1点のほか、優秀賞として「経済産業大臣賞」「消費者担当大臣賞」「少子化対策担当大臣賞」「男女共同参画担当大臣賞」、奨励賞として「キッズデザイン協議会会長賞」、特別賞として「東京都知事賞」「審査委員長特別賞」「TEPIA特別賞」が発表される予定です。

プレスリリースはこちら(PDF)


◎ちびっこうべについて
http://kiito.jp/chibikkobe/

◎キッズデザイン賞について
http://www.kidsdesignaward.jp/2017/index.html


神戸開港150年記念「港都KOBE芸術祭」の連携事業「Robert Frank:Books and Films,1947-2017」開催に伴い、9月4日(月)、11日(月)、19日(火)は10:00~18:00の時間で臨時開館いたします。
また、臨時開館日には以下もオープンいたします。ご来館をお待ちしております。

神戸港と神戸文化の企画展「神戸 みなと 時空」 10:00~17:00
生糸検査所ギャラリー+クリエイティブスタジオライブラリ 10:00~18:00
THE PENNYLANE KOBE 10:00~17:00

2017年7月6日(水)

+クリエイティブゼミVol25「観察のカガク」第1回を開催しました。

観察のカガクについて
観察のカガクは2015年に行われた発想のスタートラインの続編として開催し、「デザインのための観察の力」を学ぶ全5回のゼミになっています。講師は、前回と同じく、DESIGN MUSEUM LABの久慈達也さんと明後日デザイン制作所の近藤聡さんのお2人です。

第1回「オリエンテーション  色や形を扱うデザインという行為において、観察はなぜ必要なの?」

観察の見取り図
久慈さんより、これまで習う事のなかった「観察」というものが何なのか。それがどういう風に社会に生かされているかというお話をしていただきました。「ホームに直角に設置された駅のベンチは線路への転落を防ぐための解決策で、観察が生んだ問題解決である。」という話をされた後に、アイデアを出すために欠かせない観察という行動を、デザインの為の観察と定義しました。

-デザインのための観察-
1.科学的な正確さよりも、観察者の主観性を大切にする。
2.事実や確認や分析のみならず、自らの造形感覚や発想に寄与することを目的とする。

「デザインという言葉で何をイメージしますか?」という久慈さんからの質問に「問題解決の手法」「道筋をたてること」という答えが参加者から出てきました。さらに久慈さんは「行為としてのデザイン」は
・構想(何をどうやってつくるか)
・造形(どのような形・色を与えるか)
の2つを定義しました。構想と造形が伴っているからデザインであるとお話され、最初のワークに入ります。



 

「1本のまっすぐな線」書いてください。
ホワイトボードに参加者が1本のまっすぐな線を書きます。次に「できるだけまっすぐな線を書いてください。」「重ならないようにまっすぐな線を書いてください」と条件を足していき、合計3名の参加者が順にホワイトボードに線を書いていきました。線をどうやって引くかでデザインの捉え方がわかる。というお話に続きます。

・構想:どこからどこまで線をひっぱるか
・造形:どれだけまっすぐな線を引くか
・条件:ホワイトボードに先に書かれた線、後から言われた指示

久慈さんは「普段のデザインの現場において、その条件は、もっと見えにくいところに隠れているから観察という手法で探し出さなければいけない。アイデアに形を与えること、形の為にアイデアを与えることがデザイン。1本のまっすぐな線を書く行為は、1番簡単なデザインの問題であると言える」とお話しされました。


 

対象から条件を受け取るための手段
久慈さんより、「情報を受け取るためには2つの手段があり、1つ目は「観察」2つ目は「学習」。観察はフィールドワークやインタビューといった体験を通して得られる情報。学習は本を読むことやネットで見ることといった実際に体験しなくても得られる情報。外国語や絵画など、見てもわからないこともある。それを理解するためには学習は必要不可欠である」と話され、観察と学習はガソリンとエンジンのような関係であると例えました。

情報の習得には準備が不十分では得ることができず、「見よう」「知ろう」と注意を払うことで情報を受け取ることができる。それまではノイズと一緒である。町中に溢れている様々な情報も注意を向けていないとノイズのままであると話されていました。

「抽象画から情報を抜きだす」
久慈さんが水色と白とピンクの3色がベタ塗された図を投影し、参加者に何に見えますか?と問います。
参加者は「道」や「フランス国旗」「かまぼこ」といったように答えを述べますが、正解は違い、答えはローソンの配色でした。ローソンの写真を見せたときに参加者からあ~と声がこぼれました。人間は自分の見ている物に寄せて考える傾向があり、そこに色が重視されたり形が重視されたりします。都合のよい互換を脳が勝手にするので、人間は細部より全体を認識します。多少、幅が違っていたり、色が違っていても、全体の部分を認識してしまいます。


 

「discover(発見)」は「cover(行為)」を「dis(否定)」すること。
最初に集まった2階のライブラリの部屋から3階の会議室に場所を移し、その部屋の特徴を観察します。観察者に選ばれた5人が各々メモを取りながら案内された部屋を観察します。2階の部屋に戻り、それぞれの観察の結果を発表していきます。

・全体のサイズが6m×10m、高さが4m。
・入口があって床がフローリング。
・右側の扉は右開きで後ろの扉は両開き。ガラスがついている。
・ホワイトボードには紙が貼っていて、青いマグネットが右下に貼ってある。
・コンセントが6個くらいある。
・椅子の色は黒。
・折りたためる白い机。
・入ったら目の前に丸い電気が3つ。
・時計が8時21分を指している。
・教卓のようなものが左奥にある。
・全体的に下の部分が茶色で、上側が白くなっている。
・部屋の形は長方形。
・床とドアは木、エアコンはプラスチック。
・窓が二つ。
・無臭。
・ザーッというエアコン音。
・クラッシクな会議室の印象。

視覚以外の情報や動き、環境、空間の印象、参加者の主観で得られたそれぞれの観察が発見されました。見ている視点やそういった個人の主観を大切にしていくとお話されました。


 

観察が上手くなるための方法
久慈さんより、イメージ(視覚情報)から「文字にする記述の力」と「目で見えている以上のことを体験する力」の2つのベクトルを意識することで観察は上手になる。手元にくる情報のほとんどが視覚情報でくるので、それを超える記述と体験の力が必要である。モノを触ったり音を聞くことも観察においては大切というお話をいただきました。

-観察が上手くなる2つのベクトル-
記述力:眼で見たモノゴトを言葉にする能力
体験力:眼で見たモノゴトを体験する能力

次回は、イメージから文字にする記述の力について内容を詳しく掘り下げていきます。
「みる→かく…つくるための観察その1:みたものを言葉に帰ること」

+クリエイティブゼミVol25 デザイン編「観察のカガク」
http://kiito.jp/schedule/seminar/article/22773/

ケイ・オプティコムのWebメディア「Zing!」で「はじめての観察」の連載を開始しました。
こちらよりご覧いただけます。↓
http://eonet.jp/zing/articles/_4100847.html

デザイン・クリエイティブセンター神戸で、2017年8月に開催するトークイベント 「キイトナイトvol.17 創造の交差点」についてプレスリリースいたします。

プレスリリースはこちら(PDF)

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