お知らせ・レポート

2017年2月3日(金)

「LIFE IS CREATIVE展 ものをつくる人生に、リタイアなんてない。」のオープニングトーク&パーティを、展覧会初日の2月3日にアーツ千代田 3331 1階ギャラリーで開催しました。

オープニングトークは、ゲストに本展の展示にもご協力いただいた博報堂 新しい大人文化研究所 統括プロデューサーの阪本節郎さんにお越しいただき、KIITO副センター長の永田がモデレーターを務める形で行いました。

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はじめに、永田より、KIITOが神戸でどのような活動を行っているかの紹介と、今回の展覧会のコンセプトなどを2015年に神戸で開催した「LIFE IS CREATIVE展 高齢化社会における、人生のつくり方」の際の話とあわせて説明しました。

その後、阪本さまより、現在の日本やその他の先進国が直面している「高齢化」「超高齢化」という社会的な課題に対して、各国がどのような状況にあるのか、またどのような施策を行っているのかについて、ご説明いただきました。

その後、私たちが考える「これまでの高齢者」の認識。たとえば、60歳はもうおじいさん、おばあさんというイメージや、定年後は盆栽をしているというイメージなど。これらの認識が、実は「いまの高齢者」の実態と大きく異なっており、「余生をおくる」ではなく、まだまだ現役で働いたり、地域で活躍したりしている、「人生の花をさらに開かせる」若々しい60代がたくさんいる、ということを「新しい大人文化」というキーワードを交えながら紹介いただきました。

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そして「新しい大人文化」を醸成していくためには、高齢者を高齢者世代として区切ってしまうのではなく、本展の「食」エリアに展示している「ふれあいオープン喫茶」の事例にも触れながら、多世代の交流「クロスジェネレーション」によって起こる動きがとても重要である、と説明いただきました。

*ふれあいオープン喫茶/全国各地で開催されている高齢者の憩いの場「ふれあい喫茶」を、もっと若い世代や地域に対してオープンにしていくために再編集していく取り組み。神戸市内をはじめ、各地でローカライズされながら10箇所以上で展開している。

そして最後に、ドラッカーの言葉を引用しながら、そういった「クロスジェネレーション」が起こることで、「日本はふたたび世界をリードすることができる。」に近づいていくのでは、とお話を締めくくられました。

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レセプションパーティーでは、展覧会からインスピレーションを得て、「かみごたえ」をテーマにフードを準備しました。“かむこと”が与える健康への効果はさまざまで、各メニューは”かむこと“をより意識するように、歯を使わなくて食べることができるテリーヌからカリッと固い芋けんぴまで、固さの異なる6種類の料理が並びました。参加者の方も、それぞれのお料理の固さのグラデーションを体験し、楽しみながら味わっていました。
お料理のメニュー内容|料理:満腹法人(宮澤かずみ氏)
ふわふわ:鮭のテリーヌ、トロトロ:甘い蒸し人参、コリコリ:カリフラワーの白だしピクルス、シャキシャキ:ふきの煮びたし、パリパリ:金柑とチーズのブルスケッタ・鶏レバーのブルスケッタ、バリバリ:芋けんぴ


LIFE IS CREATIVE展 ものをつくる人生に、リタイアなんてない。
開催概要はこちら
http://kiito.jp/schedule/exhibition/article/19514/

オープニングトーク&レセプションパーティー
開催概要はこちら
http://kiito.jp/schedule/event/article/19572/

デザイン・クリエイティブセンター神戸が、2017年3月に開催するイベントについてプレスリリースいたします。

プレスリリースはこちら(PDF)

デザイン・クリエイティブセンター神戸と、神戸市企画調整局創造都市推進部が2017年2月26日に開催するこどもデザイン・ワークショップについてプレスリリースいたします。

プレスリリースはこちら(PDF)

2016年12月16日(金)

未来のかけらラボvol.9 トークセッション「エリアリノベーションとは何かー「都市計画」でも「まちづくり」でもない新たなエリア形成の手法」を開催しました。

ゲストは、近著に『エリアリノベーション:変化の構造とローカライズ』がある馬場正尊(Open A代表/東北芸術工科大学教授/建築家)さんです。

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馬場さんとモデレーターの芹沢高志(KIITOセンター長)は旧知の仲。馬場さんが『エリアリノベーション』で的確に抽出されていた現在の動向や、著作の中で示される「計画的都市から工作的都市へ」という新しい概念が、都市計画の考え方の変化ということだけに限らない、広範な分野にヒントが与えられるようなことではないか、との芹沢の思いから、今回お招きしました。

前半では、馬場さんが、何に影響を受け、わくわくしてきたか、時代の終わりや変化の兆しをどこで感じて、どんな行動をして来たか。その実践を通して、それらが「工作的都市」という概念として整理し、言語化したものにいかにつながっていたかのお話しを、豊富な事例やスライドを参照しながらお聞きしました。


後半は、二人の対話です。「計画的」→「工作的」につながる考え方として、生物に習い、プラグマティズム(実用主義)を肯定的にとらえるのが良いのではないか、という話題になりました。
例えばバクテリアは繊毛で食べ物の濃度を測り、濃くなれば直進し、変わらないか薄くなれば角度を変える。これを繰り返すと必ず食べ物に行きつく。方向の確認を一定時間ごとに行う。やばいと思ったら方向を変える。この方法が良いんじゃないか、最近アートプロジェクトという言葉もよく使われるが、プロジェクトという概念は、ミッションを掲げて、その実現のために、コンマ一秒前になにを実現させるべきか、未来のその1点から、ピラミッド式にタスクの三角形ができてしまう。そうすると、より良いところに向かおうと思っているのに、結局、その計画した未来にがんじがらめになって、タスクの山に囲まれ、今現在がいきいきしてこない。しかも計画者側になると、実現しなきゃならないから、実現の過程で起こる、環境からの自然な反応を邪魔者扱いして、何も起こらない世界を作ろうとしてしまう。アートプロジェクトやデザインといった「問題解決」するはずの「計画」に悶々としてしまう。そこで、アーティストという問題発見、あるいは問題を起こす存在と出会う。アートとデザインの、同じところに行こうとしているけれど逆のベクトルを持つものが相殺されない方法を考えていたが、馬場さんの言葉や視点が、そこを言い当ててくれた、と芹沢は言います。
馬場さんは、おそらく自分は、本とかウェブサイトをそのセンサーにしている、本を書き読まれた反応を感じて、次走る方向を考えていく、を繰り返している感じかもしれない、情報は発生するところにしか集まらないから、自分が発生する主体になって、その反射に乗って、自分を動かしていく、バクテリアの法則と概念的には近い感覚。いちばん必然的なところに自分がいられる感じ、と応答します。


分野が違うところで見えてきている「工作的」な変化の話にもなりました。たとえば出版の世界。
本を出すなんて、昔は相当資本がないとできなかったことだが、取次のシステムや資金集めの方法が多様化して、近代のシステムに頼らなくても、個人レベルで作って、小さな渦を生むことができるようになった。考えてみると、出版する本であっても、建築等専門分野のもので作られる初版の部数くらいだったら、流通システムをすっ飛ばして、欲しい人に直接渡していくことも非現実的ではない感覚になってきている。そう考えると、本の形や印刷の方法が、いっきに自由になる。
本でも、まちでも、エネルギーでも、同時多発的に、大きなシステムを介在しなくても、個人で出来るかもしれない可能性が広がっていて、小さいサイズでネットワークを組むことで、できる時代が来つつあるんじゃないか。大きな枠組みから飛び出る何かが垣間見える思いがする。『エリアリノベーション』で取材したエリアには、資本主義的な欲望の先にある風景ではない、何か新しい表現がある感じがした、と馬場さんは話されていました。

全体を通して、本の内容にはあまり触れず、雑誌『A』の編集、事務所「Open A」やR不動産の立ち上げ、書籍の執筆など、さまざまな仕事を振り返りながら、馬場さんが本というかたちで言語化するまでの思考や過程を聞き、この概念をもっと広くとらえて、今とこの先のことも含めて、自分たちの社会をどう捉えて行動するか、をともに考えるような時間になりました。



未来のかけらラボvol.9 トークセッション「エリアリノベーションとは何かー「都市計画」でも「まちづくり」でもない新たなエリア形成の手法」
開催概要はこちら

デザイン・クリエイティブセンター神戸が、2017年2月に東京・アーツ千代田3331で開催する展覧会についてプレスリリースいたします。

プレスリリースはこちら(PDF)

2017.1.14(土)から1.21(土)までの期間、+クリエイティブスタジオは、館内改修工事のためご利用いただけません。
ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。



KIITOが年4回発行する情報誌「KIITO NEWSLETTER」の最新号Vol.15が完成しました。

今年3回目の開催となる「ちびっこうべ2016」を取り上げた今号では、「ちびっこうべの三大○○!」と題して、関係者13人に、印象に残ったできごとを振り返っていただきました。
イラストレーターのサタケシュンスケさんによる、まちの中に実際に登場していたアイテムのイラストも楽しいです。
また、誌面に掲載しきれなかった「三大○○」回答を、ちびっこうべ特設ウェブサイトに掲載していきます。ぜひ合わせてご覧ください。

KIITO内や、全国の文化施設・教育機関などに順次配布していきます。ぜひ手に取ってみてください。PDF版も下記リンクからご覧いただけます。


KIITO NEWSLETTER
バックナンバーを含めたPDF版はこちら

2016年11月20日(日)

着物地を使い、自分だけのワンピースを仕立てる「大人の洋裁教室」第5回目。今回がいよいよ最終回です。
ほぼ完成したワンピースを手に、ウキウキとした様子で今日もKIITOまでお越しいただきました。

今日は、生地の端の処理や、ボタン付けなど、ほんのちょっとの仕上げ作業だけを残している人がほとんど。大きなテーブルを囲み、談笑を交えながら作業をします。

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すでに仕上がった方は、アクセサリー作りに取り掛かります。講師の丹羽先生に、カラフルな革やひも、スパンコールなどをお持ちいただき、結び目を利用して作るレザーネックレスを制作しました。

革の型抜き機を使うのは、はじめての経験。最初は少しおそるおそるといった様子でしたが、次第にコツをつかみ、両手に力を入れてパワフルに作業をされていました。

それぞれの作業を進め、ついに全員のワンピースが完成しました!完成したワンピースを着て、お互いコーディネートについてアドバイス。中には、ワンピースと同じ布の帽子やバッグをこっそりご自宅で制作をされてきた方も。突然の素敵な小物の登場に、参加者のみなさんから「素敵!」と驚きの声が上がっていました。
今日作った革のアクセサリーもあわせて、みなさんよりいっそう華やかに装います。

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コーディネートを決めてそれぞれのポートレートを撮影したあとには、1人ずつワンピースの発表会。ここはさすが関西人のみなさん。スピーチがとってもお上手で、発表の間も笑いが絶えませんでした。スピーチの中では、「せっかく皆さんと出会えたのに、教室が終わってしまうのが寂しいです」と、ちょっとしんみりしてしまう場面も。たった5回のワークショップでしたが、同じ趣味を持つ参加者同士、まるで古くからの友人同士であったかのように親しくなり、ひとつのコミュニティができていました。

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ワンピースの制作はこれで終了。次回、いよいよファッションショーに出演します。

※今回のワークショップは、「明るく健やかな高齢社会の実現を探る『LIFE IS CREATIVE展』 東京展(2017/2/3(金)~12(日)」関連企画として開催しています。製作の様子や成果物は、上記展覧会で展示予定です。

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昨年度のLIFE IS CREATIVE展についてはこちら
昨年度のリメイクワークショップについてはこちら

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2016年12月10日(土)

「男・本気のパン教室」の成果発表として、カフェ「パンじぃのひるごぱん」を開催しました。会場は神戸市東灘区にある「カフェ・やすらぎ」。
当日は快晴。11時のオープン目指して、朝早くから準備をします。


「やるぞ!」の掛け声で一致団結した後、準備開始。
生地を捏ねる手にも力が入ります。この日用意するのは、長芋とハムと大葉のパン、ほうれん草とベーコンのパンを80個ずつ、計160個。一度にはできないので、何度も生地を捏ねなければいけません。最初からそんなに力を入れて大丈夫?
今回学んだパンは強い力で生地を捏ねなければいけないので、実は体力勝負。捏ねることに精一杯で、もうひとつ肝心の「発酵」がおろそかに。あわててスタッフが発酵具合をチェック。このあたり、今後の課題になりそうです。




あれよあれよという間に、気がついたら11時。もう既にお客さんが並んでいます!
あわててカフェ、オープン!
この日は地域の子どもたちも店員さんとしてお手伝いしてくれました。「いらっしゃいませ」のかわいい声が店内に響きます。
「カフェ・やすらぎ」の常連の方や、初めて訪れた親子連れなどで店内は常に満席。
その後もお客さんの波は途切れることなく、パンが間に合わず、一時「焼き待ち」の状態になることも…。嬉しい悲鳴ですが、コンスタントに焼き上げるのは、なかなかに難しいものです。


カフェも終盤に差し掛かったころ、今回の講師である「ケルン」の壷井シェフがパンを食べに来てくれました。壷井シェフ、パンじぃたちをとても心配していたのです。
さて、シェフの感想は?緊張の瞬間ですが、「おいしい!まるで自分が作ったのかと思うくらい(笑)」と大絶賛。
時に優しく、時に厳しく指導してくれた先生に褒められ、一安心。パンじぃたちにも笑顔がこぼれました。

閉店時間の14時を待たずに80食が完売しました。


パンじぃ日記より
「狭い場所での作業はやはりきついなあ」とぼやきつつ頑張る。」(Yさん)
「シェフの『合格!』の一言でホッとしたと同時に、パンじぃをやってて良かった!と心から思った」(Mさん)
「お客様に『おいしかった』の言葉を頂きうれしくもあり、何か課題となる事をお聞きできず残念。我々で改善点を探し、次回につなげたい」(Kさん)
「今後、如何に継続していくかと言う課題解決が要求されている。」(Yさん)

今後も東灘区のパンじぃは、この「カフェ・やすらぎ」を拠点として継続して活動していきます。月に一回程度、パンじぃがつくった焼き立てのパンを提供するカフェを開催する予定です。
どうぞこれからも、彼らの活動を暖かく見守ってください。



「男・本気のパン教室」開催概要はこちら
東灘区でのパンじぃの活動についてはこちら


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2016年11月13日(日)
着物地を使い、自分だけのワンピースを仕立てる「大人の洋裁教室」第4回目。前回に引き続いて、今回もワンピースの完成に向けて縫製作業を進めます。しかし、みなさんご自宅でたくさん宿題をこなしてきた様子。ほとんどの方が、ワンピースのかたちが見えるまでに仕上げてきていました。

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そうなると、洋裁経験者の多いみなさんがこだわりたいのはクオリティ。袖回りを美しく見せるミシンの縫い方や、裾をあげるための手縫いの手法についてなど、参加者のみなさん同士での議論が行き交います。同じ趣味を持ち集まっているので、情報交換の貴重な場となっているようで、みなさんお互いの話についても盛んにメモを取られていました。

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また、今後完成したワンピースを着用するときのために、素材の扱い方について、見寺先生からお話をいただきました。参加者の方が素材に使用している古い着物は、シルクなのか、ポリエステルなのか、綿なのか?手触りだけではよくわからないため、洗濯やアイロンなど、手入れ方法で困ってしまうことが多いようです。

そこで、素材を調べるための「燃焼テスト」を教えていただきました。ライターの火に素材の一部をかざし、勢いよく燃え上がって細かな灰を残すものは綿か麻。溶けるように燃え、樹脂のように固くなった灰が残るのは、ポリエステルなどの合成繊維。ゆっくりと燃え、繊維が黒焦げになって縮れるのは絹か毛、など、簡単に素材を調べる方法を教えていただき、参加者のみなさんからは驚きの声が上がっていました。

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今回の参加者のみなさんは洋裁経験のある方ばかりでしたが、洋裁歴50年・身に着ける衣服は全てお手製のもの、というプロ並みの上級者から、自己流で服を作ってはきたけれど、正しい縫製の仕方は実は知らない…という方まで経験値はさまざまでした。
洋裁教室も第4回目となると、上級者の方とそうでない方の作業の進捗に差が出てくるので、経験豊富な方が先生役となって、作業を教えている様子も見られるようになってきました。

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また、普段からお手製のものを身に着けているので、毎回、お互いの作品を見て刺激をしあっているようです。「私も次はこんなのを作りたいわ!」「染にも挑戦したいのよ!」なんて、ワンピースの完成前から、もう次の作品のことを考えているようでした。

次回はいよいよ最終回です。

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